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映画『ザ・コーヴ』は太地のイルカ漁を批判しているだけでなく、イルカショーやドルフィンスイムなどのイルカ産業全体がそのターゲットになっているが、この映画ではイルカ産業を黒い産業と描写するために様々な演出を行っている。
その例として女性活動家殺害事件のシーンがあるが、映画内ではまるでイルカパーク産業側に暗殺されたかのように説明されている事件に関しても、実際ここで語られているのはオバリー一人が主張していた根拠のない陰謀論である。
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映画『ザ・コーヴ』は太地のイルカ漁を批判しているだけでなく、イルカショーやドルフィンスイムなどのイルカ産業全体がそのターゲットになっているが、この映画ではイルカ産業を黒い産業と描写するために様々な演出を行っている。
その例として女性活動家殺害事件のシーンがあるが、映画内ではまるでイルカパーク産業側に暗殺されたかのように説明されている事件に関しても、実際ここで語られているのはオバリー一人が主張していた根拠のない陰謀論である。
『ザ・コーヴ』が日本公開された3日後の2010年7月6日に、早くもNHKのクローズアップ現代でこの映画の虚偽性とヤラセが指摘されているが、血を流して泳ぐイルカを女性ダイバーが海岸で見て泣くシーンもそこで指摘されていたヤラセ疑惑の一つである。
このシーンは、太地町の畠尻湾に潜水して水中集音器を設置するためにOPSに参加した世界記録保持のフリーダイビング選手であるマンディ・クルクシャンクが、イルカ屠殺が行われている畠尻湾に来たところ、血を流しながらこちらに泳いで来るイルカが見えたが、イルカは息絶えて海に沈んでしまったとインタビューで涙ながらに語る場面に説明通りの映像が付いているという場面だ。
この映画で「プライベートスペース」と呼ばれ悪の捕鯨漁師の代表格のように扱われている漁協の〆谷氏はNHKのインタビューで、映画では別々に撮影された筈の映像が継ぎ合わされ一つのシーンになっていたと証言している。
NHKクローズアップ現代. 『映画「ザ・コーヴ」問われる“表現”』, NHK, 2010年7月6日(火)放送.
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この映画の一方的な視点や制作手法に関してNHKでは「太地町の人々から様々な疑問の声があがっている」と表現し、女性ダイバーのシーンのヤラセ疑惑に関してはあくまでも漁協側の主張と扱い番組自体は中立の立場を固持しているが、実際この場面の映像分析をすればこのシーンが少なくとも3つの異なる撮影時と撮影地点の映像が継ぎ合わされたものである事は比較的簡単に分る。
このシーンの疑惑に関してはこのシリーズでNHKの指摘として以前に簡単に紹介した事があるが、今回は細かく分析をしてみる。
少なくとも3つの異なる撮影時の映像が繋ぎ合わされている
この女性ダイバーのシーンは、シホヨス監督やOPSメンバーが畠尻湾にカメラを持って乗り込むと数人の漁師に阻止をされたりカメラを向けられ嫌がらせをされ、クルクシャンクが入り江沿いの歩道を進もうとすると漁師に阻止をされ、その時一頭のイルカが入り江の仕切り網を乗り越えてこちらに向かって血を流しながら泳いで来てそのまま沈んで見えなくなり、その様子をクルクシャンクが泣きながら見ているという内容である。
しかし映像の特徴を見るとこのシーンは:
| 撮影日A: | 海岸での女性ダイバーやOPSのシホヨス監督、太地漁協の漁師が映っている映像 (2008年11月頃撮影)[>>1-2] |
| 撮影日B: | 沖に見える漁師の乗ったボートや仕切り網で囲われたイルカの映像 (撮影時期不明) |
| 撮影日C: | 血を流して泳ぐ一頭のイルカ (撮影時期不明) |
の少なくとも3つの異なる撮影時の映像が混在しているものであり、それがシナリオに沿って組み合わされストーリーが演出されている事が分る。
*本エントリーは画像が多く携帯での閲覧には適していませんのでご注意下さい。
*エントリー最後のCG疑惑のセクションでは検証のために流血イルカの映像 (CG疑惑あり) を掲載しているためご了承下さい。
『ザ・コーヴ』が通常のプロパガンダ映画やドキュメンタリーと異なる点はそのエンターテインメント性であり、まるで金庫破り映画でも見ているようなスリリングなシーンがこの映画の呼び物であり、環境や政治問題のような堅いテーマを盛り込みながらも興行作品としての性格を意識して作られた映画である。
この映画では、日本の地方の小集落にある秘密の入り江を暴こうとするオバリーが命すら狙われているという八つ墓村ばりの恐怖ミステリーに始まり、イルカショー産業とIWCの癒着を暴くために太地の隠されたイルカ漁の映像の撮影をOPSが計画。
彼等は夜の闇に紛れて入り江に侵入して盗撮機材を設置してイルカ屠殺シーンを撮影し、それをオバリーがIWCに持ち込んで復讐をするという大体そういったストーリーになっている。
勿論このストーリーは作り話である。
しかし映画の公開以前の製作段階の時期にリアルタイムで出た報道や動画や写真等の情報や、映画自体の映像を細かく検証して行くと、実際は屠殺映像が最初に撮影され、太地でのロケシーンはその大半が後から撮影されたものである事が分って来た。
そしてそのエンターテインメントの最大の呼び物である盗撮機材の設置シーンは、実際は屠殺の4ヶ月後に撮影されたヤラセであり、それも出演者の来日スケジュールに合わせてバラバラに撮影された映像の寄せ集めである事も分って来た。
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【続きを読む】
『ザ・コーヴ』がストーリーに上手く合う実写素材を寄せ集めてはめ込んだMADムービーである事はこのシリーズで既に説明しているが、特に太地町での場面はその実写素材自体が予め設定したストーリーのために撮影されている「再現ドラマ」の手法で作られていると見られるシーンが目立つ。
この映画はそもそも、一部を除いてほぼ全てのシーンの撮影場所や時期の説明がされておらず、徹頭徹尾不明確で曖昧な状態でストーリーが進み、まるで異次元空間か悪夢の世界に迷い込んだような印象を与える映画である。
登場人物の服装が夏装だったり冬装だったりが頻繁に変わったり、数カ所の異なるホテルの部屋の打合せの映像がループのように繰り返し配列されているなど、まるでカットの度に歌手の衣装や背景セットが変わるミュージックビデオを見ているような、時系列が存在せず時間感覚が麻痺したような印象を与える映画だ。
そして多くのシーンは場面配列によって何となく受ける「ほのめかし」による印象の誘導でストーリーが表現されている。
また、一切説明しない事で「捏造映画」と言わせないための逃げ道はしっかりと確保しているとも言える。
*本エントリーは画像やGoogleマップなどの埋め込みが多く携帯での閲覧には適していませんのでご注意下さい。
【続きを読む】 昨年に引き続き今年も太地町にはコーヴガーディアンなどの活動グループが滞在しているが、それら女性活動家の写真とイルカ屠殺映像とを集めて天使と悪魔のように演出した「太地のエンジェル」と題したシーシェパード宣伝動画が、YouTubeに先週アップされた。
この動画制作者は今年のコーヴガーディアンメンバーのピーター・ニコルソン (日本在住オーストラリア人) である。[>>1]
そのコメント欄に『空と海11』の陸さんと『くじらとーく』の福田へたれさん、『立ち止まって 慰安婦騒動を考えてみる』のHazamaさんなど私の知人や、テキサス親父のトニー・マラーノ氏がコメントをしているのを見つけたので、私も動画主に対して率直な疑問をぶつけて見たのだが、そうしたらシーシェパードの支援者達の怒り狂ったコメントが大量につき、昨年2月の主権回復を目指す会のオーストラリア大使館街宣動画のコメント欄のデジャブのような事になった。
私のポイントは単純に、食用屠殺を悪と言うなら全ての食肉産業に該当するのではないかという疑問である。
結局スズメバチの巣を棒で叩いたような展開になってしまったのだが、ここについているコメントは反捕鯨主義者のロジックからメンタリティに至る様々な特徴を非常に代表するテンプレのコレクションのような事になっているので、これはなかなか見ものである。
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太地のエンジェル seawooluf1 Uploaded by seawooluf1 on Sep 30, 2011
コーヴガーディアンとコーヴモニターが日本のイルカ漁師にプレッシャーを与え続けている。
使用した映像の所有者にはお詫びします。もし使用されたくない人は取り除くので知らせて下さい。
seawooluf1. "Taiji Angels". YouTube, 2011/09/30.
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2003年に太地町でシーシェパードが網切断事件を起こして以降欧米の活動家が太地に頻繁に現れるようになり、2005年からは毎年シーシェパードは南極海で日本の捕鯨船団に物理的攻撃を伴うハラスメントを行い、そして2009年の『ザ・コーヴ』以降は太地町にコーヴガーディアンなど複数の活動グループが常駐し嫌がらせを行うなど、シーシェパードを中心とする日本の捕鯨への嫌がらせが激化したのはここ7年ほどの事だ。
当ブログでは当初は、欧米人が鯨を特別扱いする事に対しキリスト教など文化的側面から見ようと試みたのだが、キリスト教で鯨類は聖獣でも何でもなく、宗教的世界観は直接的な動機とはなりえないという結論になった。
特に東日本大震災の後に反イルカ漁支持者がツイッターで津波をイルカ殺しのカルマへの罰だと喜ぶ書き込みが非常に目についたが、彼等の動機とは弱いものを保護するという仮面をかぶった攻撃願望なのである。
世界中を植民地にして戦争と環境破壊に明け暮れ、異文化を滅ぼし異人種を奴隷にして来た白人の歴史への反動と、そういった歴史的贖罪で雁字搦めの白人の子孫達が、より弱い物を作り出す事によって動物愛護が白人の潜在意識のはけ口にあるレイシズム願望への免罪符となり、善行に酔いしれながら異文化への攻撃と破壊願望も満足させられ、上から目線で野蛮人に文明社会の倫理を教えてやるという現代版植民地・宣教主義であり、文化的・人種的優越感願望も満足させられるという、これ以上美味しいものはないのだ。
こういった活動家や支持者達の言動を数年見て、これは白人の負の歴史へのリバウンスと人種的優越願望との矛盾と、先進国特有の文明病と現実逃避が化学反応を起こして突然変異した新種のウィルス (又は原理主義カルト宗教) のような物だと考えるに至った。
シリーズに関して
当ブログは元々支那事変や「人体展と中国の人体闇市場」等の中国問題などの諸問題を文化と民族メンタリティの視点から見たテーマが多く、捕鯨問題も元々その一つとして書いていたのだが、このトピックも『ザ・コーヴ』以降は数が増えて来たのと、それぞれ単発エントリーというよりこれまでの積み重ねの上に書いているため、目次ページを作る事にした。
動物愛護とレイシズムのテーマそのものに関してはエントリー『鹿救出騒動とレイシズム精神』で詳しく書いているので、本シリーズのテーマを正確に把握頂くためにご一読頂ければ幸いである。

昨年の9月から今年2月にかけて太地町に滞在したコーヴガーディアンを中心とした反イルカ漁活動家の一覧表を掲載した5月24日のエントリー「太地町でハラスメントを行なったコーヴガーディアンとは?」をシーシェパードのメンバーが見たようだ。
これは、コーヴガーディアンのメンバーが太地町の漁師にハラスメントを行なっている様子を撮影した動画を紹介した5月24日のエントリー「シーシェパードのハラスメント 太地町」[>>1]の関連情報として書いたエントリーで、昨年度漁期に太地町に滞在した活動家の滞在期間、フルネーム、関連リンク (ウェブサイトやブログ、Facebook等) などその時点で見つかった情報をまとめたものだ。
このエントリーを書いた目的は、昨年度漁期が終了した時点でシーシェパードが中心となったコーヴガーディアンや、リック・オバリー氏が中心となった『Save Japan Dolphins』などの複数の活動家グループが来ていた事は知られていたが、その中心的グループであるコーヴガーディアンの実態や全貌が日本で殆ど認識されていなかったため、どれだけのメンバーが本当にシーシェパードと関わりがあるのか、それとも旅行気分で来た野次馬なのかの全体像を大まかに把握するためにまとめたという事である。
当初は漁期終了後の3月中旬の掲載を予定していたのだが、その矢先に大震災と原発事故が起こったため延期し、5月にNHKスペシャル『クジラと生きる』が放送された時期に上記2つのエントリーを発表した。
動画![]() 『人体展:彼等はどこから来たのか』 ABCニュース報道スペシャル『20/20』 2008年2月15日放送 (18'46") [訳・字幕=岩谷] |
それらに共通しているのが、中国から来た死体の出所も死因も献体の意思の有無も人体展主催者が把握していない、又は把握していると断言しながらその証明を全く行なわないか、書類の捏造を行なう例もあるなど、中国系の人体展の主催者が死体の出所の証明を行なった例が未だかつて一度もない事である。
そして米国とフランスの例では主催者が人体の出所を全く把握しておらず、中国側の口頭の説明を鵜呑みにしているだけで、人体供給元の業者の住所も知らず、その相手が実在する組織かどうかも把握しておらず、相手が中国だけにその証明の手段を持ち合わせてなく、ただ中国側の主張を繰り返すという状態だった。
2007年以降には米国各地で批判運動が起こり、各州で人体展規制法案が議論され始めるなど法的規制の動きも出て来ているが、労改基金会などの人権団体や、欧米の報道メディアや司法機関の調査の結果、中国公安局発の人体闇市場の存在が明らかになって来た。
中国人は遺体を傷つける事は不吉と考えるために医学献体や臓器提供が殆ど出ない状況で、医大の実習用献体も慢性的に不足しているため、死刑囚を用いるのは普通に行なわれており、移植用臓器の95%が死刑囚から取られている事は2005年のWHO会議で中国衛生局が公式に認めている。
そして欧米メディアや司法機関の調査では、公安局が死体ブローカーを介して各医大に「身元不明死体」を配布しそれが人体工場に転売されている事が明らかになっている。
その日の朝に死んだという、腹が切り裂かれ臓器が取られた銃殺死体が人体工場に配布されたという証言もあるが、これはつまり処刑死体から臓器を取られた余りが人体工場に配布されているという事を物語っている。
人体の出所が不明であるという事はこれは大きな問題であり、人身売買や死刑囚使用、死体盗難、殺人、医療献体の無断転用など、人権侵害や犯罪組織絡みの可能性すら払拭出来ない、倫理的に問題大ありの展示会というのがその実態である。
展示会場に表示されている「故人の意思による献体」という耳障りの良い文言の裏には、中国の刑務所を管轄する中国公安局発の闇の人体売買の世界規模のネットワークがあり、今世界ではその疑惑の展示会を法的に禁止する動きが活発化している。
本シリーズは、この世界規模の人体展とその供給元である中国の人体闇市場をその全貌から見るために、主に英語や中国語など複数の言語の資料を一括して検証するために、それらを日本語に訳してデータ資料として提示し、証拠能力のある検証資料とする事を目的としているため、全体的に規模が大きく詳細にわたったエントリーであり、軽く読み流して概略を把握したい方には余り適してはいない。
しかし、世界の人体展と中国の人体闇市場の問題に関心のある方がより詳しく正確にこの問題を把握するための資料として役に立てればと思う。
1937年の8月13日に日中が全面軍事衝突となった第二次上海事変で開始し、8年の泥沼戦争となった「支那事変」(日中戦争) は、現在に至るまで中国では「戦争を起こしたくて仕方がない日本が口実を作って一方的に起こした侵略」と教えられている。
特にその象徴的な「南京大虐殺」はホロコーストと並ぶ近代史上最大級の大量虐殺として国際的に認識され、戦前・戦時中の日本人は殺人鬼のレイプ魔であり、独裁軍事政権によるアジアの野蛮国の「悪の帝国」は、欧米から民主主義を与えられて、戦後は西側自由主義陣営の近代国家に生まれ変わったと欧米では認識されている。
しかしそれは単なる先入観によるイメージの問題であり、1937年7月7日の盧溝橋事件から1ヶ月の間に、中国軍による奇襲攻撃や日本人襲撃惨殺事件が相次ぎ、華北在留邦人1万5000人殺害計画が未遂に終わるなどの事件が相次いだ後に、上海の邦人居住区が中国軍に包囲されるなど、開戦が避けられない状況になっており、中国側の言うような日本が一方的に侵略をしたという状況とは全く異なる事は、多少でも歴史を見て行けば分る事である。
そして国際的にまことしやかに語られているのが、日本人が殺人鬼でレイプ魔で、生首を陳列したり死体損壊を楽しむような蛮行の限りを尽くしたという残虐民族であるという事である。
これは数年前の日本でもイメージ的にそのように信じられていた訳だが、実際こういった死体損壊や残虐行為を楽しむという猟奇趣味や公開処刑のエピソードは全てことごとく現代に至る中国の歴史に存在する事である。
Author:岩谷文太
米国在住。
主に英語と中国語の資料を検証したクロス領域の、特に中国に関係したテーマを扱っています。
タイムリーなニュースの話題よりも、調査系の規模の大きなエントリーがメインのため数を絞っており、気が向いた時にしか更新しないのでたまに覗いてみて下さい。
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