このまとめに関してこれは難癖だとか、鳥越氏が空襲体験をしていないとは言えない等のいささか藁人形なご批判も(恐らくまとめを最後まで読んでいない)一部から頂いたので実際の事を書いてみる。
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1980年のウィーン国立歌劇場の日本公演の冒頭で演奏された『君が代』が密かに名演として知られている。
この日の演目のモーツァルトの歌劇『フィガロの結婚』の開演前に、『君が代』とオーストリア国歌『山岳の国、大河の国』が演奏された。指揮はカール・ベーム。
国際親善的性格の強い演奏会の初日や、特に皇族・王族が招待されている演奏会で冒頭で国歌が演奏されるのは国際的な慣習だが、この日は皇族がみえていたようである。
これは普段聞き慣れているNHKの『君が代』(恐らくNHK交響楽団) と比べると全く異質のアプローチの「ウィーン風」の『君が代』だが、ここまで崇高に情感溢れる『君が代』というのもまた一聴の価値がある。
「君が代」&「山岳の国、大河の国」(豪華版) ウィーン国立歌劇場管弦楽団、カール・ベーム (指揮) 1980年9月30日、東京文化会館
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ウィーン国立歌劇場管弦楽団の『君が代』の演奏は一言で言えば「ひたすら丁寧」である。
古今和歌集の短歌を用いて、雅楽師によって作られた『君が代』は全体がテンポの遅いモノリズム[>>1]による韻律であり、テクスチュア的に劇的な効果を出せる要素のない曲のため、スポーツの試合の開幕で歌われるような場合でも日本人でも上手く歌いこなすのは難しい曲だ。
それに対して、ウィーン国立歌劇場の場合はダイナミック (強弱) 変化をかなりつけ、一音一音を伸ばす度に泣きを入れ、流さずに一音一音をはっきり発音するという、何と言うかシンプルなものに超豪華な飾り付けを施すというタイプの解釈で、何となく彼等の範疇にない種類の音楽を苦肉の策で演奏しているようにも聞こえるが、それはそれで情緒溢れる素晴らしい仕上がりになっていると思う。
以下お馴染みのNHKの放送終了時の『君が代』。こちらは対照的に飾り付けのない朗々とした演奏である。[>>17]
NHKの君が代
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やはり興味深いのは、このNHKの演奏を聴けば日本語の歌詞がありありと浮かんで来るのだが、ウィーン国立歌劇場の場合はそこに日本語の感覚が存在しないのである。
Author:岩谷文太
米国在住。ザ・コーヴ、シーシェパード、ダイレクトアクション、人体展と中国の人体闇市場、チベット、支那事変、ネットデマ検証など主にテーマを絞ったリサーチ。
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