Red Fox

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ポール・ワトソンがドイツで逮捕(アップデート4)

 ワトソン逮捕に関するアップデート。

 ドイツ時間の15日はシーシェパードのスポークスマンのペーター・ハンマーシュテットが電話会見を行ってワトソンの状況に関して発表しているため、この日の主なニュースの情報源はシーシェパードである。

 ハンマーシュテットは、14日(月)の朝に最初にワトソンが出廷した際には、ドイツ当局はコスタリカの身柄引き渡しの意思が確認出来ていないとして拘留延長を決めたが、ドイツの問い合せに対し火曜日にコスタリカが10年前の航行妨害の容疑で手配されたと返答し引き渡し要求を確認したため、引き渡しのプロセスの間にドイツ側が最大90日間身柄拘束が出来る予備逮捕を行うかどうかを水曜日の審理で決定すると説明していた。

 そしてシーシェパードは、水曜日の審理までにコスタリカの要求の無効宣言の介入をさせる請願をドイツ法務省に送るように支持者に対し呼びかけていた。これはドイツの法律で政府が3ヶ月の拘留に介入出来るからという事らしい。 シーシェパード側は漁船側に負傷者が出ていないため殺人未遂容疑は否定しており、またワトソンの逮捕状が昨年10月に再発行される前に失効していたと説明している。

 また日鯨研が昨年10月に米国の裁判所にシーシェパードを提訴した時期にコスタリカで逮捕状が出された事をシーシェパードは関連づけようとしており、中米の海域に日本や台湾などの国の(サメ漁の)漁業権益が強く存在していると主張している。

 そして翌日16日の朝にワトソンの審理が開かれたと見られ、午前10時にハンマーシュテットとスコット・ウェストがドイツで記者会見を開いているが、この時点でワトソンの処遇が決められてはいないような話になっており、その後も何の報道もされていない。


シー・シェパード、フランクフルトでの記者会見 (2012-5-16)


16日午前10時に20分間の会見。ペーター・ハンマーシュテットとスコット・ウェストとそれぞれの弁護士。15人の支持者と複数のメディア。 ワトソンの逮捕(昨日のプレス発表を参照)の原因に関してペーターは英語で、ワラシュはドイツ語と英語で説明した。

現在以下の事実がある:
逮捕状が出ているかどうかの決定が保留されておりポールは公式に拘留されている。決定がこれから下されると推測される。
2011年11月にコスタリカからの要求が来た理由は、2002年の公海における航行妨害(負傷者がいないので殺人罪ではない)に関してである。
ドイツ当局はコスタリカの要求に応えるか否かを今決定する。
要求に応えればポールは90日間まで収監され、今回コスタリカが事実をサポートする全ての書類をドイツに送る。もし応じなければ彼は今日釈放される。
私達はどのような決定が下されるか待たなければならない。

thejetlaggedworld. "Sea Shepherd Pressekonferenz Frankfurt 16.05.12 ". YouTube, 2012/05/16.

 この会見においても、コスタリカの逮捕状の再発行と日本の捕鯨業界がシーシェパードを提訴した時期が同じであり、今回の逮捕の背後に日本の捕鯨業界の権益があったとしても驚く事ではないと発言している。

 なおシーシェパードのフランス支部によれば、16日18:00にドイツの検察が法務省の介入がない限りはワトソンのコスタリカへの引き渡しを承認したらしい。


本日18:00:ドイツの検察は丁度ポールのコスタリカへの引き渡しを許可をしたところだ。法務省が介入し行わないとアナウンスしない限り。私達はすぐに抵抗を組織しなければならない。
Sea Shepherd France - Officiel. "Aujourd'hui à 18h00". Facebook, MAY 16, 2012; 18:59 CET/DST.


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ポール・ワトソンがドイツで逮捕(アップデート3)

 ワトソン逮捕関連のニュース、現在までのアップデート。

 ドイツのワトソンの逮捕に関しては、ワトソンのオリバー・ヴァラシュ弁護士や後見人であるダニエル・コーン・ベンディット(欧州議会副代表)がメディアに登場してインタビューに応じている他、ドイツのヘッセン州検察のスポークスマンのヴィッティク検察官の発表など正式な情報が増えている。

 ドイツ側検察によれば、ワトソンの容疑はコスタリカのサメ漁船の乗組員を脅迫し危険に晒した事によるコスタリカからの国際逮捕状によりワトソンは逮捕され、出廷をしてから拘留延長が判断されるため現在は仮収監であると現地時間14日夜(日本時間15日早朝)には説明されていたが、15日朝(日本時間16時頃)になってワトソンの拘留延長が決定されたようだ。

 ドイツ当局がコスタリカとワトソンの引き渡しの確認が出来たため、現地時間16日(水)の審理で予備逮捕が決定された場合身柄引き渡しプロセスの期間として90日間ドイツ当局がワトソンの身柄を拘束出来るため、シーシェパードはワトソン釈放の請願運動を始めている。

 またここに来てコスタリカ側の情報が更に増えており、現地時間14日夕方(日本時間15日早朝)にはコスタリカの外務省がワトソン逮捕に関する声明を発表しているが、コスタリカ側の政治事情がやや複雑な様相もある。
 コスタリカ外務省は2010年に政権についた現与党が司法が管轄の2002年の事件にコメントする事は三権分離に反するとしてコメントは控えたいとしている。
 一方でコスタリカの野党議員がワトソンの釈放を求める声明を発表しており、これが同国内の政争の火種となる様相も垣間見える。

 シーシェパードに体当たりされて航行不能になった漁船に対しウォーターキャノンを使用したとして漁船側が殺人未遂を主張しているのに対し、ワトソンの後見人はウォーターキャノンの使用は衝突前だと主張しており、コスタリカ当局が『シャークウォーター』を証拠映像として見た後に罪状を取り下げたが、今回ワトソンの引き渡し要求をした新たな検察グループによって最近になって再調査がされたと説明している。

 シーシェパードは14日付け(日本時間15日早朝)に2つ目の声明を出しているが、内容は法廷がワトソンの釈放を認めずコスタリカとワトソンの引き渡しに関して確認しようとしている事、コスタリカの逮捕状が出された昨年10月は日鯨研の訴訟と同じ時期だと主張しており、シーシェパード側としては日鯨研の裁判と今回の逮捕が関係していると主張したいようである。

 また当初シーシェパードのロックハート・マックレーンがコスタリカの逮捕状は失効しているから無効だと主張していたのだが、恐らくそれが昨年10月に再発行されたという事ではないかと思われる。

 シーシェパードはまた声明でインターポールがレッドノーティスを出さないと14日付けで表明した事に触れているが、ワトソンの後見人のコーンベンディットはメディアに対し、ドイツ警察とインターポールの連絡が上手く行っていなかったためにワトソンの逮捕が起こったと主張している。

 その他、ブリジット・バルドーがワトソンの身代わりに刑務所に入ると申し出たとか、カナダ外務省が自国民のワトソンの逮捕に対応するためにドイツ当局と連絡を取っているなどのニュースも報じられている。

 また国内メディアではFNNがコスタリカ司法当局がワトソンは最大で懲役15年の実刑となる可能性を明らかにしたと報じている。

シー・シェパード代表のワトソン容疑者、最長で懲役15年の実刑も
(FNNニュース 2012/05/15 13:18)
(テキストで見る)


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ポール・ワトソンがドイツで逮捕(アップデート2)

ワトソン逮捕のニュースの続報。
8時間前の前エントリーの段階では逮捕に関する情報の全てがシーシェパードのウェブサイトや支部などシーシェパード側からの情報だったためにその信憑性自体にクエスチョンがあったが、ここに来てドイツの検察官やワトソンの弁護士がメディアに登場するようになっており、逮捕自体は事実のようである。

ワトソンは漁船を危険に晒した容疑でコスタリカが国際手配をしたため引き渡しのために逮捕したと、フランクフルトの検察オフィススポークスマンのギュンター・ヴィットク検察官によって公式に説明されている。

また初期の報道の段階では、シーシェパードのメンバーがコスタリカの逮捕状は失効していると発言していたオーストリアの記事もあったが、検察官とワトソンの弁護士によればワトソンは水曜日に出廷をしてその際に拘留期間が決められるとの事だ。

また問題の2002年のコスタリカでの事件に関しては情報がいろいろ混乱しているが、コスタリカのメディアの『コスタリカ・スター』ではシーシェパードがサメ漁船に体当たりをして航行不能にさせたうえでウォーターキャノンやロケット砲で攻撃をした事で殺人未遂の罪状となっていると説明されているが、一方でシーシェパード側は殺人未遂を否定し、ドキュメンタリー『シャークウォーター』に映像証拠があると主張。
またガーディアンでは『シャークウォーター』の映像をコスタリカ検察官に見せたところ容疑が却下されたが、後から別な新任の検察官が再調査を始めたとソース不明の情報が書かれている。

また環境メディアの『Ecorazzi』はワトソンから直接テキストメッセージを受け取った活動家からのアップデート情報が寄せられており、ワトソンは丁重に扱われており、ワトソン本人は翌日には釈放されると信じていると話しているとの事だ。

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ポール・ワトソンがドイツで逮捕(アップデート1)

Googleニュースにヒットするワトソンの逮捕を報じた主な英語報道は重複分を省けば今のところ以下。
現時点ではSSは声明以降に情報は出してなく、FBの各支部やツイッターも特にアップデートをしていないので特に新たな情報は出ていない。

唯一目新しい情報はコスタリカの英語メディアの『コスタリカ・スター』で報道された内容で、シーシェパードが漁船に体当たりして航行不能にしたうえでウォーターキャノンやロケット砲で攻撃をしたために殺人未遂の告発がされている事が説明されている。
大まかにはコスタリカのメディアは殺人未遂と報じており、シーシェパードが「船舶航行妨害」と主張している。

コスタリカ・スターで説明されているのは、シーシェパードをサメ密漁の取り締まりに招聘したのはコスタリカのエリザベス・オディオ・ベニート環境大臣で、シーシェパードがグアテマラ領海内で漁船に体当たりして船を曳航している最中にグアテマラ当局より逮捕の通告があったために逮捕を免れるために漁船を解放してコスタリカに向かったとワトソンが主張していると言う事と、コスタリカのプンタレナスに到着したところ現地の検察が捜索のために差し押さえを命じたために850ドルの保釈金を支払い、弁護士の助言でコスタリカから脱出したと説明されている。

実際殆どの英語メディアはシーシェパードの声明に大幅に頼っており、コスタリカ・スターの情報以外の殆どの記事が一次情報がシーシェパードのウェブサイトという状態である。

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ポール・ワトソンがドイツで逮捕

註:このエントリーはまだワトソンの逮捕が大手メディアで報道されていなかった日本時間14日午前4:24の時点で未確定情報の第一報として書いたもの(大手メディアで最初に報じた豪ABCのウェブ記事が報じられる前)であり、その後国内外の各メディアでこのニュースは報じられています。

 ポール・ワトソンがフランクフルト空港で逮捕されたとの情報が流れている。

 現在報じているのはEcorazziとDigital Journalの2つ。
 最初に報じたEcorazziは情報源をSSフランスのFacebookとしている。

 Digital Journalの方は情報源をSSドイツとSS南アのFacebookとしており、そこではスコット・ウェストからの情報とされている。

 これらの環境メディアはシーシェパード寄りの立場から記事を書いており、グアテマラでのサメ密漁船事件に関する情報は基本的にシーシェパードやロバート・スチュワート監督側から出された主張をそのまま用いているため、これがグアテマラ当局やドイツ警察側の主張が反映された情報ではない点は留意する必要がある。

Ecorazzi:
シーシェパードのポール・ワトソンがドイツで逮捕
ジェニファー・ミシュラー
Ecorazzi 2012年5月13日(日本時間14日午前2:15頃)


 今日、シーシェパードの代表で創立者のポール・ワトソン船長がドイツのフランクフルトで逮捕された。

 仏シーシェパードのラーミャ・エセムラーリ代表はFacebookに「ポール・ワトソン船長がコスタリカでの2005年の鮫のための介入に関する令状で今朝フランクフルト空港で逮捕された」とポストしている。

 2005年のキャンペーンはロブ・スチュワートの映画『シャークウォーター』に収録されている。「鮫を守る努力としてスチュワートは背教者、シーシェパードのポール・ワトソンとチームを組んだ。彼等の信じられないアドベンチャーで、シーシェパードとグアテマラの密漁者の間の戦いを始め、その結果海賊船の衝突、砲艦の追跡、マフィアのスパイ、腐敗した裁判システムと殺人容疑を引き起こし、命の安全のために彼等を脱出を余儀なくされた」と映画サイトには書かれている。

 ワトソンの逮捕に関して詳細は情報が入り次第伝える。

Mishler, Jennifer. "Sea Shepherd’s Paul Watson Arrested in Germany". Ecorazzi, MAY 13, 2012.


Digital Journal:
シーシェパードのポール・ワトソン船長がフランクフルトで逮捕
エリザベス・バット
デジタルジャーナル 2012年5月13日(日本時間14日午前3時頃)


 コスタリカからの令状でワトソンが逮捕されたとの情報が流れている。

 シーシェパード・ドイツのFacebookによれば、ワトソンはフランスへの道中でフランクフルト空港で逮捕されたという。

ポール・ワトソンがフランクルフルト空港で逮捕された。2005年に船舶進行を危険に晒したためコスタリカから逮捕令状が出ている。(中略)彼は恐らく明日に裁判所に連れて行かれるだろう。

 コスタリカ政府がココス島近辺でのサメ密漁パトロールにシーシェパードを招いた後、2002年4月にワトソンはその事件に巻き込まれた。

 2002年4月22日、ワトソンの船「オーシャン・ワリアー」がココス島に向かっていた時、サメ密漁の疑いのある船「ヴァラデロ1号」の前を通過した。グアテマラの当局はシーシェパードにその船を逮捕のために港に連れて来るように頼み、その結果2隻の船の間の丸一日の追跡となった。2隻は最終的に衝突し、ヴァラデロ1号はグアテマラにエスコートされる事に同意した。

 その後コスタリカ当局はワトソンとカナダ人写真家で映画監督のロブ・スチュワートを殺人容疑をファイルした。この事件はカナダの2007年の受賞ドキュメンタリー『シャークウォーター』に記録されている。ワトソンとスチュワートはコスタリカ沿岸警備隊の逮捕を免れるために公海に脱出し、屋根の上で乾燥される大量のフカヒレの撮影は出来なかった。

Batt, Elizabeth. "Sea Shepherd's Captain Paul Watson, arrested in Frankfurt". Digital Journal, MAY 13, 2012.


SSフランス (日本時間13日21:54):
ポール・ワトソン船長が、(ドキュメンタリー『シャークウォーター』に記録された)2005年のコスタリカでのサメのための介入に関する令状で今朝フランクフルト空港で逮捕された。
Sea Shepherd France - Officiel. "Le Capitaine Paul Watson a été arrêté ce matin à l'aéroport de Frankfurt…". Facebook, MAY 13, 2012; 14:54 CET/DST.


SS南ア (日本時間14日0:44):
スコット・ウェストからの情報:ポール・ワトソン船長が、2005年のコスタリカでのサメのための介入(ドキュメンタリー『シャークウォーター』キャンペーンの)に関する令状で今日フランクフルト空港で逮捕された。
Sea Shepherd South Africa. "BREAKING NEWS". Facebook, MAY 13, 2012; 17:44 SAST
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『恐怖の環境テロリスト』を読んだ

 「エコテロリズム」という言葉を目にするようになって久しいが、少なくとも日本語媒体では初めてその全体像や歴史を解説した本『恐怖の環境テロリスト』が3月に出版された。
 この本の著者は昨年7月のフジテレビの土曜プレミアム『渡部陽一が撮った! これが世界の「戦場」だ 突撃!サムライジャーナリスト』で「日本で最もシーシェパードの活動に詳しい」と紹介されていた産経新聞外信部の佐々木正明記者である。[>>1]

 日本で環境テロと言えば即シーシェパードの事を指すほど、毎年の南極海での調査捕鯨への過激な妨害行為や和歌山県太地町のイルカ漁師へのハラスメント行為で日本で認知度の高いシーシェパードだが、この本のメインテーマはむしろ、建前上「非暴力」で「合法的」な活動としているシーシェパードよりもむしろ、欧米で被害が相次いでいる動物保護や環境保護を理由に物理的破壊行為や脅迫などの非合法活動を行う本物のテロリストに関してである。


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シリーズ「捕鯨・動物愛護・レイシズム」

 2003年に太地町でシーシェパードが網切断事件を起こして以降欧米の活動家が太地に頻繁に現れるようになり、2005年からは毎年シーシェパードは南極海で日本の捕鯨船団に物理的攻撃を伴うハラスメントを行い、そして2009年の『ザ・コーヴ』以降は太地町にコーヴガーディアンズなど複数の活動グループが常駐し嫌がらせを行うなど、シーシェパードを中心とする日本の捕鯨への嫌がらせが激化したのはここ7年ほどの事だ。

 当ブログでは当初は、欧米人が鯨を特別扱いする事に対しキリスト教など文化的側面から見ようと試みたのだが、キリスト教で鯨類は聖獣でも何でもなく、宗教的世界観は直接的な動機とはなりえないという結論になった。

 特に東日本大震災の後に反イルカ漁支持者がツイッターで津波をイルカ殺しのカルマへの罰だと喜ぶ書き込みが非常に目についたが、彼等の動機とは弱いものを保護するという仮面をかぶった攻撃願望なのである。

 世界中を植民地にして戦争と環境破壊に明け暮れ、異文化を滅ぼし異人種を奴隷にして来た白人の歴史への反動と、そういった歴史的贖罪で雁字搦めの白人の子孫達が、より弱い物を作り出す事によって動物愛護が白人の潜在意識のはけ口にあるレイシズム願望への免罪符となり、善行に酔いしれながら異文化への攻撃と破壊願望も満足させられ、上から目線で野蛮人に文明社会の倫理を教えてやるという現代版植民地・宣教主義であり、文化的・人種的優越感願望も満足させられるという、これ以上美味しいものはないのだ。

 こういった活動家や支持者達の言動を数年見て、これは白人の負の歴史へのリバウンスと人種的優越願望との矛盾と、先進国特有の文明病と現実逃避が化学反応を起こして突然変異した新種のウィルス (又は原理主義カルト宗教) のような物だと考えるに至った。


写真:2007年10月29日、太地町の畠尻湾でのサーファーグループによるプロテスト。前月にOPSによる小型鯨類屠殺現場の隠し撮りが成功した後に同協会が『ザ・コーヴ』の制作を明らかにし、これらサーファーグループがハリウッド女優やスカイニュースのカメラクルーを連れて大挙して太地町を訪れた。 (Surfers for Cetaceans)


シリーズに関して

 当ブログは元々支那事変や「人体展と中国の人体闇市場」等の中国問題などの諸問題を文化と民族メンタリティの視点から見たテーマが多く、捕鯨問題も元々その一つとして書いていたのだが、このトピックも『ザ・コーヴ』以降は数が増えて来たのと、それぞれ単発エントリーというよりこれまでの積み重ねの上に書いているため、目次ページを作る事にした。

 動物愛護とレイシズムのテーマそのものに関してはエントリー『鹿救出騒動とレイシズム精神』で詳しく書いているので、本シリーズのテーマを正確に把握頂くためにご一読頂ければ幸いである。







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ドキュメンタリー『太陽と黒潮と鯨の町』外伝


 日本で『ザ・コーヴ』が劇場公開される直前の2010年6月に、これとは全く対極的な17分のショートドキュメンタリー『太陽と黒潮と鯨の町』(2009) の日本語字幕版を制作し当ブログで紹介したのはご記憶の方もいらっしゃると思う。

 このドキュメンタリーには、撮影時に監督夫人が太地町訪問のレポートを行った動画があり、インタビュー中心のドキュメンタリーの方ではやや控えめだった制作側の哲学や姿勢がこちらの方がより見える興味深い内容であるため今回はそれらのロケ動画を一通り紹介する。

 反イルカ漁の活動家を主人公にし、一方的な視点から日本の捕鯨やイルカ漁を悪の黒い産業と断定し非難する戦争プロパガンダ映画『ザ・コーヴ』に対し、こちらの『太陽と黒潮と鯨の町』は『ザ・コーヴ』で悪として扱われていた太地町の町や捕鯨や鯨類飼育の関係者のインタビューのみで構成されているという、『ザ・コーヴ』とは徹底的に対極的なドキュメンタリーコンセプトである。

 そしてその対極性とは、監督自ら映画に出演し能動的に活動している『ザ・コーヴ』に対し、こちらのドキュメンタリーでは監督は一切登場せずひたすら登場人物に自由に語らせるという客観の極地のコンセプトであり、これは取材対象を理解しその声を正確に伝えるという、『ザ・コーヴ』で濫用されていたドキュメンタリー哲学の根本部分へのアンチテーゼでもある。

 このドキュメンタリーを制作した『ドキュメンタリ・フイルム』は在米アルゼンチン人のマティアス・カモッツィ監督と夫人の米国人のヴェネッサ・カモッツィさんのユニットという全くの個人プロダクションであり、このドキュメンタリー自体が2009年8月6日に『ドキュウェスト映画祭』の参加作品として初公開され[>>1-2]同年12月に無料ウェブ公開[>>3]されるなど、商業ベースとはおよそ無縁に制作された物だ。[>>4]

(ドキュメンタリー本編は本エントリー末に掲載しています)


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『ザ・コーヴ』支持者のロジック

撮影日A
撮影日A
撮影日B
撮影日C
インタビュー
撮影日C
撮影日A
撮影日C
撮影日A

 『ザ・コーヴ』が日本公開された3日後の2010年7月6日に放送されたNHKのクローズアップ現代『映画「ザ・コーヴ」問われる“表現”』[>>1]で、早くもこの映画の虚偽性が問題にされているが、ここでは女性ダイバーが流血イルカを見て泣いたシーンのヤラセ疑惑と、映画の最後にテロップ表示された水産庁の諸貫秀樹氏が解雇されたという表記が事実無根である事が指摘されていた。

 当ブログでは今年1月のエントリー「流血イルカを見て泣く女性ダイバーのヤラセ疑惑シーンの検証」で映像検証を行い、NHKでは漁師の証言として疑惑レベルに留めていたこのヤラセを完全に立証し、更に流血イルカの映像自体がCGの疑いがある点を指摘したが、そのエントリーに映画製作現場関係者と見られる人物の英語の反論コメントが付いた。

 この人物の主張は大まかには以下の二点である:

1. 自然系ドキュメンタリーで全て本物の映像を撮影する事は不可能であり、ストーリーを再構成するためにドキュメンタリーでは在り合わせの素材が代用されるのは普通に行われる事で、これは映像で物語を表現する手法である。
2. 細かい事実関係を指摘する事は些細な論点逸らしであり、それで太地でイルカが捕殺されている事実を相殺出来ない。

写真:『ザ・コーヴ』の流血イルカと女性ダイバーのシーンより (OPS)

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アマゾンの鯨肉復活署名運動の詳細


 先日アマゾンジャパンが鯨肉の販売を停止した事件に対抗して、一人のアメリカ人がアマゾンに再考を促す署名活動を始めたという話を数日前に『ニュー速VIP底辺』さんよりご連絡を頂いた。

 この動画では、米国の署名サイト「Change.org」からメリッサ・シーガル名義のメールで、アマゾンのCEOに対し鯨肉を永久追放しようという署名の案内が来たが、それに賛同しているのは全て日本人でない名前ばかりであり、外部者が日本人に対して何を食べるべきかを命令する権利はないと主張し、だからその逆の署名を始めたと説明されている。

 しかしカルト的な熱狂的支持層を持つシーシェパードの動員力に比べて、日本で捕鯨問題は地味なテーマのため草の根レベルでの対抗もなかなか厳しいのが現状のため、当ブログでもその普及の手助けの試みとしてこの署名運動の内容の解説や、英語の署名サイトの使い方などに関するティップスをまとめてみた。

写真:マクドナルドに対する血のりヌードプロテストを行うPETAメンバーのメリッサ・シーガル。 (Vegan Mel's MySpace/OC Weekly)

とある外国人がシーシェパードの圧力と戦う署名活動を始めてくれている (6'03")
2012年3月9日


 今日、登録してあるChange.orgからEメールが来たんだ。ここは人権だとかその手のクソみたいな事やってるとこだ。参加してるのにクソとか言っちゃいかんな。

 今日受け取ったのは署名のお願いだ。件名は「死んだイルカ」。リンク先にはこうあった:
 「アマゾンジャパンが鯨肉等の商品を取り下げた」
 で、署名活動の内容は、アマゾンの会長に鯨肉等の商品をアマゾンジャパンから永久追放するように働きかけるものだ。

 私の返事はクソ食らえだ。なぜなら私達に日本人が何を食べるべきか、どのように生きるべきかなど命令する権利はないからだ。
 それらの鯨肉類は全てにおいて合法的に処理されているし、絶滅危惧種でもない。何も問題はない。動物はある程度自分達で数を維持する能力がある。

 それでこの署名運動にどれだけ日本人が参加しているのか見てみたんだ。そしたらメリッサ・シーガルという名前があった。どう見ても日本人の名前ではないな。
 メリッサ・シーガル 太地町、太地町に住んでいるわけではなく滞在しているだけだ。つまりメリッサ・シーガルという人は太地町で現在漁師に嫌がらせ活動をしているマジキチ女ってこと。暴力でお縄になったシーシェパードのあいつと同じ。

 とにかく、その署名運動に日本人として参加している人間の名前を見ていったんだ。リストにある名前はこうだ。ステファニー・カミンズ、クララ・ジャコブソン、ダナ・ディラン、ピコ・ロペス、メラニー・グレイグ・・・日本人なんていないじゃないか。
 こいつらアマゾンジャパンで買い物なんてしないよ。自分はアマゾンジャパンを利用するけど、こいつらは絶対ありえない。
 こいつらが日本人の文化を変えろとか、合法的商取引を規制しろだとか、いう権利は全くない。

 そこで私は真逆の署名活動を行うことにした。日本に住んでもいない、アマゾンジャパンで買物もしない人間が口出す事ではない。
 地球上には1億5千万のムスリム人口がある。千四百万のユダヤ人口がある。という事は、アマゾンは豚肉を売るべきではない。たとえ彼等がアマゾンで買い物をしなくてもだ。彼等によれば少数派が法律をコントロールすべきだからだ。だからアマゾンは豚肉を売らないでくれ。
 それからヒンズー教は何人くらいだろう。このリストよりは多いはずだな。という事はアマゾンはビーフも売れないな。
 本だってそうだ。ある人はコーランを売るなと言うだろうし、ある人はバイブルを売るなと言うだろう。言い出したらきりがない。
 もしもこいつらの言うように他国の文化を無視してエゴを通すとなると何でも規制出来るようになる。

 だから先に言ったように私は別の署名を始めた。
 amazon.co.jp 簡単にタイプ出来るだろう。もしあなたが日本で商売しているのに日本人の文化を理解しようとしないなら出て行きやがれ。
 理解ある業者に行くだけだ。ぜひ私の鯨肉商品復活運動に参加して下さい。日本の人口を考えれば結構な数になるはずです。

 取り合えずそのサイトに行ってみよう:
http://www.change.org/petitions/protect-japanese-culture-restore-whale-to-amazon  


  1. オリジナル:scottbaioisdead. "AMAZON.CO.JP REMOVES DOLPHIN, WHALE, PORPOISE DUE TO GAIJIN COMPLAINTS", YouTube, 2012/03/02.
  2. 日本語字幕版:SexyKunoichiMatsuko. 『【字幕】 アメリカ人が日本人の­ために署名のお願い』, YouTube, 2012/03/08.
  3. 転載:Vipteihen. 『とある外国人がシーシェパードの圧力と戦う署名活動を始めてくれている』, YouTube, 2012/03/09.
  4. 転載:yumeishinzen2. 『【字幕】 アマゾンが外人の圧力で撤去した鯨肉食品を復活させよう』, YouTube, 2012/03/09.
  5. 転載:TheDesertFox2009. 『【署名】アマゾンが不当に撤去した鯨肉食品を復活させよう【活動】』, YouTube, 2012/03/09.
  6. 転載:ボウズE (3EXP). 『アマゾンが外人の圧力で撤去した鯨肉食品を復活させよう。』, ニコニコ動画 (原宿), 2012年03月09日 21:14.
  7. 転載:ChickenGuard (31EXP). 『Amazonが外人の圧力で撤去した鯨肉を復活させよう』, ニコニコ動画 (原宿), 2012年03月09日 22:50.
  8. 転載:けのん (77EXP). 【字幕】 親日アメリカ人が日本人の­ために署名のお願い【拡散希望】, ニコニコ動画 (原宿), 2012年03月14日 23:16.
  9. 転載:jukenseitoudai . 『amazon japanに鯨肉を扱うなと圧力が!』, YouTube, 2012/03/14.

 このメリッサ・シーガルとはシーシェパードの今年のコーブガーディアンズの第三期リーダーとしてスコット・ウェストの後を引き継いだばかりで、更にPETAのメンバーという筋金入りのヴィーガン活動家だ。

 この動画を作ったのは日本では「スコットさん」として知られるディーン・アイヒラー (ScottBaioIsDead) 氏で、YouTubeチャンネルのプロフィールによれば彼は日本武道・忍術や日本文化の研究家で、これまでも忍術の解説動画や朝鮮忍者への反論など300本以上の動画をアップしており、忍具などの日本アイテムの販売サイト『小栗鼠屋真正忍具』を運営しているかなりコアな日本通のアメリカ人だ。


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