福島第一原発の作業員が外国メディアで「Fukushima 50」(フクシマ・フィフティ) [>>13]と呼ばれ15日以降にちょっとした過熱報道になっていた。
これは3月15日朝に原子炉第4号機で爆発と火災が発生[>>1]したため放射能の危険回避のために東京電力の指示で750人が退避し、その時に注水作業のために残った約50人[>>2]が「フクシマ50」と呼ばれるようになった。
しかし翌16日朝に一時的に放射線が高くなり残った作業員も10:40-11:30の間退避をしたものの[>>3]、15日夜より作業員は180人に増強されていたため[>>4]、この50人という数字は一時的な数である。
【続きを読む】
サーチナに続いて今度はチャイナネット日本語版が12月9日に、米国メディアが「日本が中国の高速鉄道に嫉妬している」と報じたという記事を書いている。
これが2ちゃんねるで話題になっていて、当ブログの前回のエントリー『中国の鉄道技術は世界一? サーチナの伝言ゲーム報道のヨタ記事』が言及されていたため、今回もヨタ記事ではある事では同じだが、その伝言ゲームぶりが前回のサーチナとは若干種類が違うのでその内容を検証してみる。
これは11月27日のサーチナの記事より後の12月3日に、中国の高速鉄道が世界最高速の自社記録を更に塗り替え、それに対して日本鉄道車両輸出組合の業務部長の倉沢泰樹氏がそれは日本の新幹線の技術だとコメントし、その発言は日本の鉄道業界が中国に越えられた嫉妬心と挫折感を代弁するものだという内容である。
このチャイナネット (中国網) は新華社や中国経済日報と同様に中国国務院直属メディアで、日本語を含めた10カ国語のニュースサイトである。

米メディア:日本はなぜ中国高速鉄道を「盗作」と非難するのか
チャイナネット 2010-12-09 08:53:33
12月3日、中国の京滬(北京−上海)高速鉄道の新世代動力ユニットの最高時速が世界の鉄道試験運転記録を塗り替えた。この報道が出てすぐ、日本の鉄道専門家は再び中国の高速鉄道は日本の新幹線技術の盗作だと主張した。米メディアは12月6日の報道で、この日本の専門家の行動は、日本のかつての地位を中国の高速鉄道産業にのっとられたことによる嫉妬心と挫折感によるものだと報じた。
米国全国放送会社(NBC)の報道によれば、中国の京滬鉄道の高速列車は時速302マイル(約486km)の驚くべき速度を実現し、3ヶ月前の同じく中国列車が打ち立てた世界記録を更新した。そして、この報道が出てすぐ、日本鉄道車両輸出組合(JORSA)の責任者倉沢泰樹(Yasuki Kurasawa)は以前の専門家の意見を再度、繰り返した。「中国人は自国の技術を基礎にした高速鉄道を開発したと言っているが、それは違う。その列車に使用されているのは日本の新幹線の技術である。」
倉沢の声明は、その他多くの日本の鉄道専門家達の心の声を代弁するものだった。しかし、彼らは発言する際に中国の列車が新記録を打ち出したことについては何も語ろうとしない。彼らがこの瀬戸際でこのような主張をするのは、自分を越えられたという嫉妬心と挫折感からであろう。これらの日本の専門家達の観点は、かえって中国の世界高速鉄道産業における台頭を顕著なものにした。中国はこれまでのような単なる消費者ではなく、製造者となったのである。
また、記事では米国鉄道の現状についても分析を行っており、米国は世界トップクラスの輸送鉄道技術を持っている一方で、高速鉄道関連の専門家はいないと指摘する。欧州の鉄道専門家によれば、米国は短距離旅客輸送において全くといっていいほど建設を行っておらず、「鉄道国家」とは言いがたい。中国に比べても、米国の鉄道ネットワークは「時代遅れ」と言わざるを得ない。それはいかなる高級車であっても自転車道を自由には走れないのと同じで、現有の鉄道に改修を行うだけでは米国の問題は解決できなくなっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年12月9日
|
前回のサーチナほど支離滅裂な内容ではないが、この記事でも米国メディアが報じる筈のない内容が多々ある点や、どこからどこまでがNBCの報道なのだか分らない不自然な内容のため、どの程度の「伝言ゲーム報道」なのかを見るために原文を探してみた。
【続きを読む】
27日のサーチナの記事で、JR東海の葛西会長がウォールストリート・ジャーナルの取材で「中国にリニアモーターカーを輸出する積もりはない」と語り、ウォールストリート・ジャーナルが「世界の高速鉄道技術をリードするのは中国」と書いたと報じている。
サーチナはよく、欧米や日本のメディアの記事に関して報じた中国のメディアの記事を、サーチナが更に日本で報じるという「二次報道」や「逆輸入報道」を行なう事が多いが、最初の元記事を確認せずに中国メディアだけを見て日本語で報じるために、二重翻訳で頓珍漢な内容になったり、中国メディアの捏造をそのまま報じるなどして、元ソースとは似ても似つかない「伝言ゲーム報道」になっている事がよくある。
このサーチナの記事は見るからに内容がおかしいのだが、今回も伝言ゲームでどれくらい内容が変わっているか見てみる。

「中国にはリニアを輸出しない」 中国「また追い越されるから?」
サーチナ 2010年11月27日 15:54
JR東海の葛西敬之会長は米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に対し、「日本はリニアモーターカーを中国に輸出するつもりはない。少なくとも、現時点でその計画はない」と語った。25日付中国経済網が報じた。
葛西会長は、「中国にリニアモーターカーを輸出する予定がないのは、われわれが高速鉄道事業プロジェクトで直面した苦境に立たされたくないからだ」と述べ、「当初、日本企業が中国の高速鉄道建設に同意したのは、成長著しい中国の新興市場に進出したいとの思いがあったからだ。当時、中国が数年で日本の強力なライバルとなるとは思っていなかった」と述べた。
現在、日本の川崎重工は米国の高速鉄道プロジェクト受注を目指しているが、中国の中国南車集団も受注を目指し、川崎重工と激しい火花を散らしている。
ウォール・ストリート・ジャーナルは、「世界の高速鉄道技術をリードしているのは中国であり、世界の多くの国が中国と交渉を行なっている」と報じた。
また、中国経済網は葛西敬之会長の発言に対し、「日本企業が中国にリニアモーターカーを輸出しないのは、また追い越されることを憂慮(ゆうりょ)しているからである」と報じた。(編集担当:畠山栄)
|
【続きを読む】