時事通信の記事が、安倍首相をかなり辛辣に酷評しているニューヨークタイムズの社説を紹介していたので、元の記事を訳してみました。
さすがニューヨークタイムズ、安倍首相を軍国主義者とレッテル貼りをしてかなり悪意を持って叩いてる辺りは、大西哲光記者が日頃から反日記事に勤しんでるアメリカ最大の反日新聞ならではですが、不思議なのは何故かあれほど靖国問題でコキ降ろしていた小泉前首相を異様なまでにベタ褒めしている点です。
小泉前首相は任期が長かったのと、独特な風貌からアメリカで唯一知名度の高い日本の首相である事は確かではありますが。
安倍首相の政治姿勢を酷評=自民惨敗で−NYタイムズ時事通信 2007年8月1日 15:52
【ニューヨーク1日時事】1日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、参院選での与党惨敗に関連して「絶体絶命の安倍首相」と題する社説を掲載した。その中で同紙は、「年金制度の維持といった本質的な問題を無視し、(憲法改正など)軍国主義の復活に固執している印象を与え有権者に懸念を抱かせた」と指摘した上で、「極めて不人気な首相」と酷評した。
絶体絶命の安倍首相
ニューヨークタイムズ社説 2007年8月1日 A18面
日本の極めて不人気な安倍晋三首相は、7月29日の参議院選挙で自民党が121議席中37議席に留まったにも関わらず、辞任しないと表明している。法的には与党が最大勢力である限りは安倍首相が辞任する必要はないが、政治的には彼が首相の座に留まるなら方針の見直しが必要になる。
それはつまり、軍事的ナショナリズム復活の促進よりも、有能でクリーンな政府、つまり指導力のある軍事ナショナリスト・小泉純一郎前首相を生み出したような政府を作る事に力を注ぐと言う意味である。
その選挙は、戦時中の残虐行為を否定し自衛隊の制約を解除し日本の平和憲法を改訂するなどの、安倍首相のナショナリズム的な政治プランに対しての、明白な拒絶ではなかった。目下の日本の海外政策の第一の目標は、中国や韓国などの近隣諸国の貿易パートナーとの健全な関係を築く事であり、1930-40年代の日本の軍国主義によるまだ癒えてない傷をはぎ取るのは、賢い考えではない。
有権者に懸念を抱かせたのは、安倍首相が軍国魂の復活にばかり注意が行っていると言う印象であった。彼は急速に進む高齢化社会の年金制度の維持といった本質的な問題を無視した。古い金権体制を一掃するキャンペーンの一部として小泉前首相が追放した政治家を呼び戻した事で、更に有権者離れを起した。
日曜日の選挙で大勝利を修めたのは、同じ程度の中道右派的な野党の民主党だが、安倍首相の10ヶ月の不適切とスキャンダルの重荷を背負ってはいない。もしこの勝利が本当の二大政党制の始まりを意味するのであれば、全ての日本人にとっての朗報となるだろう。
戦後の日本の欠点はその大半の時期が一党による政府であった事であり、それは不正と無駄な地元利益誘導型の補助金支出の政治文化を支えた。それに立ち向かった事で小泉前首相は有名であった。安倍首相はそれを放棄したため今その政治的ツケを支払っている。