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![]() 『人体展』に関する不透明な死体入手ルートと、中国の死刑囚の人体闇市場に関するABCニュースの報道に関する第七弾、今回は5月23日にニューヨーク州検事総長が「出所の怪しい人体を展示会で使用する事を差し止める」という法的合意をプレミア・エキシビション社との間で締結した件に関する記事を紹介します。 今年2月15日にABCニューススペシャル『20/20』で中国の人体闇市場と死刑囚の死体が米国の人体展に使われている可能性が報じられた[1]のを受けて、アンドリュー・クオモ検事総長が公式に調査を開始した件は2つ目のエントリーで紹介しましたが、その3ヶ月後に調査結果の発表とプレミア社に対して幾つかの条件を出し、それをプレミア社が受け入れたという形になっています。
写真:アンドリュー・クオモ検事総長 (timesunion.com) [a] |
ABCニュースののこれまでの記事での既出情報は紫文字で表示。
![]() 死人を喰らう悪鬼のような「人体展」への厳重取り締まり ニューヨーク州検事総長は、中国で拷問されたか処刑された可能性のある死体で一企業が利益を得ていたと発表
リチャード・エスポシート&アンナ・シェクターABCニュース 2008年5月29日
ABCニュースの『20/20』の報道を発端に開始された公的調査の結果発表をクオモ氏は「厳然たる事実」と表現し、問題の企業のプレミア・エキシビション社が「繰り返し否定して来たにも拘らず...人体展における人体の真の出所を知る方法を持たず、このような形での使用のために献体されたとする同社の主張を裏付けるいかなる書類も存在しない」と述べた。 クオモ氏は、彼のオフィスがプレミア社と「その出所を証明出来ない人体をプレミア社が展示会において使用する事を差し止める」という法的合意に達したと述べた。 クオモ氏は「死者への敬意と、公衆への敬意の両方を満たすには、プレミア社が懸念材料を払拭しなければならないという単にそれだけの事である」と述べた。
この交渉を行ったプレミア社側の弁護士であるブライアン・ウェインガー法律顧問は、「私達はこの結果に満足している」とし、この法的合意はニューヨーク州内での展示にのみ有効ではあるが、同社は展示会の運営に関し「ニューヨーク州での条件を鑑にする」と述べた。 プレミア社に関する『20/20』の報道において、プレミア社の前代表のアーニー・ゲラー氏は死刑囚の死体の使用を否定し、人体は中国の大連医科大学から来たと述べている。 大連医科大の学長は人体を提供した事を否定し、報道の数週間後にゲラー氏が代表を辞任している。会社側はこの辞職は問題とは無関係としている。 『20/20』はまた、プレミア社に人体を供給していた中国の企業で働いていた人物による直接証言を報道した。その人物によれば、中国の企業における「プラスティネーション」処理に送られた人体に死刑囚のものが含まれていたという。 ニューヨーク州検事総長との法的合意により、プレミア社は献体者の同意書と「死体の出所と死因を証明する」書類を入手する事が義務となる。 クオモ氏はまた、プレミア社のニューヨーク市での人体展に来た「これまで全ての見学者」はチケット代金全額払い戻しを請求出来ると述べた。
同社のウェインガー法律顧問によれば、プレミア社は払い戻し金の請求用予算として5万ドルを準備したとの事。ウェインガー氏は「将来長期にわたりニューヨーク州での展示会に我々の人体を展示出来る日を楽しみにしている」と述べた。 プレミア社は米国、南米諸国やヨーロッパの数十の都市で展示を行っている。 Esposito, Richard and Anna Schecter. "Crackdown on Ghoulish 'Body Exhibitions'". ABC News, May 29,2008. [魚拓 1 2]
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この「法的合意」とは、プレミア・エキシビション社が解決を望んでいるため和解扱いのようですが、検事総長の出した条件にプレミア社が全面的に従っているという形であり、更にこれはニューヨーク州消費者保護法と執行部法に基づいての調査と和解であり法的拘束力はあるようです。尤もこれはニューヨーク州内でのみ有効という規制であり、米国内の他の州では取り締まり対象にはならないという物。
![]() ニューヨークのサウスストリート・シーポートの『BODIES...The Exhibition』の展示会場 (TravBuddy.com) [b] |
![]() ニューヨークのサウスストリート・シーポートでの『BODIES...The Exhibition』で展示人体に黙祷を捧げる僧侶。これまでに180人が黙祷と祈りを捧げに展示会を訪れた。(2006.4.29 Michelle V. Agins/New York Times) [c] |
この和解に関しては以下のニューヨーク州検事総長オフィスのウェブサイトのレポートにもう少し詳しく書かれています。
![]() クオモ検事総長の『BODIES...The Exhibition』への法的合意は、出所の怪しい人体の使用を停止させるもの プレミア・エキシビション社は展示の人体が中国の囚人であるとの疑惑を払拭できず 法的合意によりニューヨーク市での展示の訪問者全てがチケット代金払い戻しの資格を与えられる ニューヨーク州検事総長オフィス 2008年5月29日 【ニューヨーク (2008年5月29日)】アンドリュー・M・クオモ検事総長は本日、プレミア・エキシビション社(以下「プレミア社」)(ニューヨーク証券取引所: PRIXI) の「人体展」の開発者と、出所を示す書類のない人体の使用を停止するとの法的合意に達したと発表した。これによって、プレミア社は死体や人体パーツの出所と死因の証明、およびこのような用途に遺体を使用する事に故人が同意をした事を証明する書類を入手しなければならない。更に、ニューヨーク市での人体展への訪問者はチケットの全額払い戻しを請求する事が出来る。 プレミア社は人体や人体パーツを展示する有名な「人体展」を開催している。「人体展」はニューヨーク市のサウスストリート・シーポートを含む世界各地で開かれている。現在展示されている人体の全てが中国国籍者又は中国在住者だった者である。展示されている人体の一部が中国で処刑された死刑囚であるとの疑いを人権団体やメディアが報じている。プレミア社は疑惑は根拠のないものだと主張して来たが、クオモ検事総長の調査では同社が死体の出所や死因を証明する事が出来ないとの結論に達した。 クオモ検事総長は「プレミア・エキシビション社が、中国で拷問や処刑をされた可能性のある人体によって収益を得ていたという厳然たる事実がある。プレミア社は繰り返し否定をして来たにも拘らず、故人が死に至った事情を何一つ示す事が出来ないのは周知の事。これらの人々が遺体をこのような形で使用される事に同意した旨を証明する事すら出来ない。死者への敬意と公衆への敬意の両方を満たすには、プレミア社が懸念材料を払拭するという単にそれだけの事である」と述べた。 検事総長の法的合意において:
労改基金会のカーク・ドナホー副代表は「クオモ検事総長の法的合意案を賞賛する。これによってニューヨーク州だけでなく米国内の他の場所での展示のために、プレミア社やその他の主催者が中国からの標本を入手する件数が減少するだろう。私達はその他の州の法執行当局にも働きかけて、この乱用行為に終止符を打つ」と述べた。労改基金会は中国の強制労働改造所の大規模システムの情報を集め、組織的人権抑圧を記録する非営利組織である。 現在ニューヨークで展示されている人体と人体パーツは、大連鴻峰生物科技有限公司によってプレミア社に対してライセンス (使用許可) されている。中国公安局が「死亡時に引取人がない死体」と判断した人体を、大連鴻峰生物科技社は間接的に公安局から取得している。それらの人体は皮膚を剥がされ、体内が見えるように解剖され、プラスチックに浸され硬化する「プラスティネーション」と呼ばれる処理をされる。プレミア社はニューヨークでの展示会に展示された人体が引取人のない死体で、このような形での展示をされる事への故人の同意を示す書類がない事を既に認めている。 現在『BODIES...The Exhibition』はニューヨーク市のサウスストリート・シーポートで開催されている。展示会では20体の死体と、200の人体パーツ、器官、胚や様々な段階の胎児が展示されている。プレミア社は検事総長のオフィスと共同して調査を行った。 本件はミトラ・ホルモジ特別次席補佐官の監督の下、カレン・ゲダルディッグ検事総長助手が担当した。 Office of the Attorney General Andrew M. Cuomo. "Cuomo Settlement with "BODIES. . . .the Exhibition" end the practice of using human remains of suspect origins", May 29, 2008. [魚拓]
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ここで「出所の定かでない人体の使用を差し止める」というのは、この検事総長との法的合意の5月23日以降に入手する人体に関しては、身元や死因の証明書と人体展のための献体への同意書がなければニューヨーク州内での展示に用いてはならないというもので、つまりそれ以前に入手したものに関しては引き続き使用が出来るというもの。 死刑囚でない証明が出来ない事の明記が義務付けられる
その注意書きとは、以下のページのうち (A) と (B) の部分で、これは検事総長オフィス作成の法的合意書上に「掲載義務」として、『BODIES...The Exhibition』のウェブサイト上と展示会場および広告への表示が義務づけられている文章の事。 |
ニューヨークの展示会の料金払い戻しに関して プレミア・エキシビション社 2008年5月30日 プレミア・エキシビション社(当社)とニューヨーク州検事総長の間で取り決められた、2008年5月23日付けの法的合意によって、当社はサウス・ストリート・シーポートにおける『BODIES...The Exhibition』に関して以下の合意に至りました。
もしこれらの情報を事前に知っていたなら該当展示会を見に行く事は恐らくなく、よって入場料の払い戻しを希望される方は、以下の情報を含んだ署名入り陳述書を提出して下さい。
Premier Exhibitions, Inc. ニューヨーク州検事総長の調査と法的合意書の詳細は以下をクリック。(PDF) http://www.prxi.com/pdf/FEAOD.pdf BODIES...The Exhibition. "NYC Exhibition Refund Policy", May 20, 2008. [魚拓]
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![]() 『BODIES...The Exhibition』のニューヨークでの2006年の第一回展示会の宣伝ポスター (NYC Official City Guide) [e] |
しかし現在所有している人体はそのままで将来の輸入を差し止めるという「現状維持」の性格の強いこの和解処置は、米国税関がこれまでプラスティネーション人体を「プラスチック模型」として輸入を容認して来た現状[2]で米国全体ではまだ取り締まりの対象になっていない点、人体展を科学・教育目的としてサポートする層も少なからずいて人体展の集客力が根強い点、プレミア・エキシビション社や関連団体への経済的損失、同社の協力的姿勢への評価など諸条件を考慮した上での現時点での現実的な選択には見えます。
しかしこの合意は「当社は出所の定かでない死体を使用している」と公の場で発表しろという恥晒しの要求であり、これはプレミア社側にとってはかなりのイメージダウンとなる処置ではあります。これに対して労改基金会は「合意は歓迎する」としながらも、今後の更なる規制強化を呼びかけています[3]。
今回のクオモ検事総長の調査発表で特記すべきは、これらは献体されたものではなく大連医科大プラスティネーション研究所に間接的に人体を提供していたのが中国公安局 (Chinese Bureau of Police) であるという点が米国の検事総長より公式に発表された事です。
ここで「間接的」と言うのは、クオモ検事総長の報告書では公安局から大連医科大やその他の医学部に死体が提供され、そこからプラスティネーション社に来るとなっていますが、ABCニュースに証言をした大連医科大教授でプラスティネーション社の経営者の随鴻錦氏の元助手によれば、人体ブローカーから直接プラスティネーション社に死体が流れているとの情報もあり[4]、これまでの情報を総合すると人体の流れは以下のようになります:
今回のクオモ検事総長の調査では「引取人のない死体が公安局より大連医大プラスティネーション社に提供されたが、それらが死刑囚のものではないとの証拠が存在しない」という表現になっており、つまり「ない事の証明は出来ないが、あったとも証明されていない」というグレーな辺りで含みを持たせているといういささか中途半端な決着ではありますが、中国公安局が関わっているという事は中国の国家ぐるみでの死体取引システムの存在を裏付けるものとなります。しかし中国が死体売買を禁じる法律を施行したのは2006年8月1日であり、その前であれば中国国内では「合法」という事になります。
一方、世界第二位の移植大国である中国ではその95%が死刑囚のものであると中国の衛生省が2005年11月のWHO国際会議で認めています[5]。年間1万件とも言われる移植[6]の95%、つまり年間9,500件の移植が死刑囚のものになり、その死体が中国公安局から提供されているという事になります (死体一体から複数の臓器摘出が行われるため年間9,500人という意味ではない)。
2月15日のABCニュースの『20/20』の写真レポートには、複数の人体展を同時開催しているプレミア・エキシビション社が保有する人体と人体パーツは1000体に及ぶ[7]と書かれていますが、例えば中国は2006年の死刑執行数を1010人と公式発表[8]しており (中国の発表は信用されていないにせよ)、そういう数から考えれば、プレミア社のプラスティネーション死体の保有数というものは決して“一部”とは言えないかなりの規模と言えます。
それから、ニューヨーク州検事総長オフィスがまとめた、プレミア・エキシビション社との法的合意書の調査結果の「背景」の部分に、大連医科大と大連医科大プラスティネーション研究所の関係に関する興味深い記述があります。以下は全部で46項目の全13ページにわたる長いレポートの一部ですが、ここにもまた更に詳しい情報が書かれています。
![]() ニューヨーク州検事総長 株式会社プレミア・エキシビション 商標『BODIES. . . .The Exhibition』に関して 2008年5月23日 ニューヨーク州消費者保護法 (General Business Law) 22条Aと、ニューヨーク州執行部法 (Executive Law) 第63(12)項の規定に基づき、ニューヨーク州検事総長アンドリュー・クオモが、プレミア・エキシビション社 (以下「プレミア社」) の特定の業務に対し調査を行った。その調査は以下に述べる項目に基づく: 背景
Attorney General of the State of New York. "In the matter of: Premier Exhibitions, Inc. d/b/a BODIES. . . .The Exhibition", May 23, 2008. (PDF)
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大連医科大学と大連医科大プラスティネーション社の関係に関して、以前のABCニュースの報道で言及されていたものがもう少し具体的に記述されていますが、つまり当初はプラスティネーション社は大連医科大が70%を所有し70%の物件を販売していたのが、“悪評判が立ったため”撤退し[9]、大連医大プラスティネーション社を随鴻錦教授らの所有会社とし「大連鴻峰生物科技社」という新たな名義で法人登録をして、そちらで販売業務を行うようになったという、そういう事のようです。
なお、プレミア社のアーニー・ゲラー前代表が「死体は大連医科大学から入手した」と主張して[10]、大連医科大の学長がそれを否定した件に関しては、EI社が死体を入手した2004年当時に大連医科大は大連医科大プラスティネーション社の70%を所有していたものの、死体の取引を行ったのはプラスティネーション社であるため、形で言えば大連医科大から入手した事にはならないにせよ、大連医科大の教授が運営する大連医科大の所有会社からの入手という事は、ある種のカモフラージュ的な流通システムでありゲラー氏の主張が間違いとも言えないでしょう。
法的合意全文
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ニューヨーク州検事総長 株式会社プレミア・エキシビション 商標『BODIES. . . .The Exhibition』に関して 2008.5.23 ニューヨーク州消費者保護法 (General Business Law) 22条Aと、ニューヨーク州執行部法 (Executive Law) 第63(12)項の規定に基づき、ニューヨーク州検事総長アンドリュー・クオモが、プレミア・エキシビション社 (以下「プレミア社」) の特定の業務に対し調査を行った。その調査は以下に述べる項目に基づく: 検事総長の調査結果
背景
プレミア社のニューヨークでの人体展
ニューヨーク展での標本の出所に関するプレミア社の説明
定義
合意協定 これによりプレミア社と検事総長との間で以下の理解と合意があったものとする:
2008年5月23日 (“実行日”) を持ってこの文章に以下に署名が添えられる。
Attorney General of the State of New York. "In the matter of: Premier Exhibitions, Inc. d/b/a BODIES. . . .The Exhibition", May 23, 2008. (PDF)
訳:Red Fox (原文:英語)
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プレミア・エキシビション社へのニューヨーク州検事総長の法的合意は、展示されている人体の出所に更に光をあてる 労改基金会 2008.5.29 本日、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ検事総長は、現在ニューヨーク市のサウス・ストリート・シーポートで開催されている有名な人体展『BODIES...The Exhibition』に関するプレミア・エキシビション社との和解に達したと発表した。展示されている人体は中国の大連にある大連鴻峰生物科技有限公司からライセンス(使用許可)されたもので、大連鴻峰生物科技社は「引取人のない」死体を中国の公安局から入手していた事が、検事総長の調査によって確認された。それらの死体が死刑囚のものである疑惑をプレミア社は一貫して否定して来たが、それらがどうして引取人がないかのいかなる説明もしていない。労改基金会としては、プレミア社が使用している人体に中国の死刑囚が含まれている疑いは晴れていないと考えている。 器官や人骨を寄贈する習慣は中国では非常に珍しく、それが1980年代以来中国が死刑囚の臓器を移植医療に用いている理由である。2006年に中国衛生部の黄洁夫副部長は、膨大に増加する中国の移植医療(現在米国に次いで第二位)に用いられる臓器の大半が死刑囚のものであると正式に認めた。中国で無報酬の労働と臓器提供を強要されている囚人が、それらの展示会への人体業者に死体が売られているというのは想像に難くない。今年2月の放送されたABCニュースの『20/20』の調査は、中国の警察から人体を買って大連鴻峰生物科技社に売ったと証言しているブローカーを突き止め、不法人体取引の証拠を提供した。その人物は、最初の取引時に目撃した手縄で縛られている血まみれの死体数体の写真を提供した。 労改基金会はアンドリュー・クオモ検事総長およびスタッフとプレミア・エキシビション社との法的合意案を歓迎する。当会の理解では、その法的合意はプレミア社に対し、既に入手している人体を展示しているニューヨークでの展示会において、人体が中国の死刑囚ではない事を確認出来ない事を明らかにする事を要求するものである。これは中国側業者が取引相手への説明責任の全くの怠慢を終わらせる事になる。それから、このニューヨークでの法的合意の後に入手した人体で出所、死因、展示使用への同意を示す書類のないものは展示出来なくなる。プレミア社が今後中国から人体を入手する事を差し控える事を余儀なくされる事が当基金の願いである。当会は他の州の法執行当局も同様の行動を取るように奨励する。 それでもなお、プレミア社の展示における「引取人のない」死体の出所が何であれ、それらが献体や同意に基づくものでないものである事は明らかである。故人の遺体をそのような収益目的に用いる事は、それが違法行為でないとしても非常に被倫理的である。従って労改基金会はプレミア・エキシビション社に、既に所有しているものを含み中国で入手した全ての人体の展示の停止を要求する。 Laogai Research Foundation. "NY Attorney General's Settlement with Premier Exhibitions Sheds More Light on Origins of Displayed Bodies", May 29, 2008. [魚拓]
訳:Red Fox (原文:英語)
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「人体展」の主催者は死体の出所が後ろ暗い事を認める マイケル・ウィルソン ニューヨーク・タイムズ 2008.5.30
入場料の件は、『BODIES...The Exibishon』を主催するプレミア・エキシビション社とニューヨーク州検事総長オフィスとの間の木曜日に発表された合意の一部である。展示会における死体や人体パーツの出所に関する調査の後この合意が出された。 法的合意に関する諸条件の下、故人の身元証明、死因および展示される事への同意を証明する書類なしに展示会側は新たな人体を得る事は出来なくなり、それは中国からの人体輸入を縮小か停止をする可能性がある。 検事総長オフィスによれば、法的合意において展示会側はウェブサイト場と展示会場入り口において、展示されている人体が拷問や処刑された中国の囚人ではない事が確認出来ないものであるとの説明をしなければならないとの事。 クオモ検事総長は「死者への敬意と公衆への敬意の両方を満たすには、プレミア社が懸念材料を払拭するという単にそれだけの事である。この合意が開始点である」と述べた。 プレミア社の弁護士のブライアン・ウェインガー氏は、同社独自が行った展示人体全てに対する調査では虐待の痕跡は認められず、人体の一部が展示されているケースに関してはその人物がどのような状態であったかを知る事は出来ないとし、「拷問や処刑によるトラウマや肉体損傷に関する証拠を探すために人体標本を点検調査をしているが、そのような証拠は見つかった事がない」と述べた。同社は今後に関して米国内での献体プログラム実現の可能性を模索中との事。 科学と死を展示する展示会は2005年11月に開始し、6ヶ月間開催の予定であったが、継続的に延長されて来た。 米国内と世界各地での同様の展示会に使用されている人体の入手に関する疑問の声が上がりその数年後にこの発表がなされた。各地の人権活動家は政治犯や精神病患者の死体が用いられている可能性があると主張して来た。 展示されている人体は、皮膚が剥がされ体液がプラスチックに置き換えられ硬化するプラスティネーションと呼ばれる処理をされたものである。プレミア社とクオモ検事総長オフィスの合意における陳述書には、ニューヨークで展示されている人体は2004年に中国の大連医科大プラスティネーション社から入手したものであり、「遺体をプラスティネーション処理をし展示する事への故人の同意を示す書類は存在せず、それは中国の公安局が収集した引取人のない死体であり、中国の大連医科大やその他大学に教育と研究目的で送られたものである」と書かれている。 今月、ミズーリ州共和党議員のトッド・エイキン氏を代表とする21人の議員が、プラスティネーション人体の輸入を禁止する法案にサインをした。 その他の人達にとっても人体の出所はより厄介なものであった。展示会職員がロングアイランド市の高校の授業で生徒達に質問がないかと訪ねた時、まず教師のアンソニー・レロさんが人体がどこから来たのかの質問をした。職員は会社がこれまで主張して来た通りに、それらは中国の身寄りのない死体であると答えた。 それに対し、レロさんはこれは重要な問題であるとし、「人体が展示されているという事はそれは人権問題であり、彼等がとのようにここに来たかに関して本当に答えるべき問題がある」と反論した。 他の訪問者達は疑惑に関して聞いているが、でも人体の出所に関する疑問を理由に人体展に行く事を止める事はなかったと言った。 オレゴン州メドフォードのブール・スーザさん (85) は「死んだという事はつまり死んだという事。何も特別な事はない」と語った。 プレミア社は代金払い戻し予算として5万ドルを用意する。木曜日の入場料は大人で税込み28.72ドルである。同社は更に払い戻しをする事も出来るが、義務とされているのは5万ドルである。合意の諸条件では払い戻しの期限は6ヶ月となっている。 払い戻しを要求するためには、購入の証明と、人体が囚人のものと前もって分かっていれば展示に行かなかったかもしれないと書いた陳述書をプレミア社に送らなければならない。 プレミア社は合意の一環として検事総長オフィスに1万5000ドルを支払う。 中国での強制労働改造所と人権抑圧の情報を収集する非営利組織の労改基金会はこの合意を賞賛し、カークドナホー副代表は「私達はこの合意に非常に満足しており、ニューヨークに限らず米国内の他の場所での展示会のために、プレミア社やライバル企業が中国から死体入手が減少するであろう」と語った。 Wilson, Michael. "'Bodies' Exhibitors Admit Corpse Origins Are Murky". New York Times, May 30,2008. [魚拓]
訳:Red Fox (原文:英語)
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中国が臓器移植法 「死刑囚ドナー」認める 近く公布、管理強調 産經新聞 2005年12月9日 【北京=野口東秀】中国誌「財経」(十一月二十八日号)によると、中国の黄潔夫・衛生次官が国際会議で「人体器官移植条例(臓器移植法)を公布し、死刑囚からの臓器提供に関して管理、規定する」と述べた。死刑囚をドナー(臓器提供者)にする「死刑囚ドナー」の不透明な実態を法で管理する方針を打ち出した。臓器移植法は近く公布される見通しで、不透明な臓器売買を禁止し、死刑囚ドナーも、死刑囚本人か、家族の同意を求める方向だ。 黄次官は十一月初旬にフィリピン・マニラで開催された世界保健機関(WHO)関連の国際会議で、「臓器移植法は今年八月に草案が完成し、この法律で死刑囚ドナーに関する管理を強化する」としたうえで、「移植市場を整える」と述べた。黄次官は「財経」に対し、臓器移植法により「国際社会が関心を抱く中国の臓器移植の灰色地帯が一歩ずつ消える」とも述べた。衛生省関係者も「条文の詰めの段階にある」と語った。 医療関係者によると、中国国内で臓器移植が必要な患者は現在、百万人から百五十万人。手術件数は腎臓や肝臓を中心に年間一万三千件が実施されている。昨年は腎臓が六千件、肝臓は二千七百件だった。日本など海外から訪中し、臓器移植を受ける外国人も多い。手術費用は二百万円から四百万円、間に複数のブローカーが入ると、一千万円以上かかるケースもある。移植費用にも不透明さが多い。 一九八四年に死刑囚の臓器移植の手順を定めた暫定規定を公布しているが、今回の臓器移植法の制定で、北京オリンピックを前に表面的には死刑囚の人道問題に配慮する姿勢を示し、国際社会からの批判をかわすのが狙いのようだ。 世界的ドナー不足にもかかわらず、中国でドナーが多いのは「死刑囚をドナーにしているからだ」と指摘されてきたが、「今年七月の世界肝移植大会で黄次官は中国政府として初めて、中国の大部分の利用臓器は死刑囚からだと認めた」(「財経」)。 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによれば、中国における死刑執行件数は昨年で三千四百人。 中国での臓器移植は、司法機関と医療部門が連携して準備される。二〇〇〇年五月には江西省の裁判所が銃殺の死刑囚の腎臓を勝手に病院に売却したため、死刑囚の父親が悲観して自殺、姉が裁判所を訴える事件が起きている。〇三年九月には、甘粛省の刑務所が死刑囚の同意なしに死刑執行後の臓器を取り出したことが発覚して、遺族に二千元(約二万八千円)の賠償金を支払っている。 産経WEB. 『中国が臓器移植法 「死刑囚ドナー」認める 近く公布、管理強調』. 2005年12月9日. [転載サイト]
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Author:岩谷文太
米国在住。主に海外の英文記事や中国語記事から得られる情報をまとめています。
タイムリーなニュースの話題よりも、調査系の規模の大きなエントリーが多いため数を絞っており、気が向いた時にしか更新しないのでたまに覗いてみて下さい。
特集エントリーはアーカイブとして書いており、情報を分散させないために関連情報は該当エントリーに加えているため、内容は随時更新されます。
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