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【Students for a Free Tibet 7】米国のフリーチベット運動の裏にあるもの

 昨年の3月に始まった北京五輪聖火リレーが、ロンドン、パリ、長野を含む世界各地でチベット支援派によって抗議運動のターゲットになり、ロンドンでは途中で何度もバスで移動したり、パリでは聖火リレー自体が途中で切り上げになるなど、IOCと中国側にとっては全世界の前で恥さらしとなり散々な目にあった。
 そしてその次の経由地、北京聖火リレーの北米での唯一の経由地がまた米国のリベラル運動のメッカであるカリフォルニア州のサンフランシスコであり、ここでも大掛かりな反対運動イベントが聖火リレーに先駆ける数日間に渡って行なわれたが、今回はSFTのプロテスト実行隊の過去の活動を軸に米国のフリーチベット運動の背景に関して扱ってみる。


2007年4月25日、エベレストのベースキャンプで、トーチを持ってチベット国歌を斉唱するSFTのテンジン・ドルジェさん (左) と横断幕を持つローレル・スザーリンさん (右) (Students for a Free Tibet) [B]
 この抗議運動の中、サンフランシスコの聖火リレーの2日前には、SFTのメンバーの米国人7人がゴールデンゲートブリッジの橋の路面から40mの高さに「一つの世界、一つの夢、フリーチベット」と書いた横断幕を設置する抗議活動が行われ3時間後に警察に拘束されている。

 このうち橋に登った実行隊の3名のうち、橋の上にワイヤーで吊り下がった状態で携帯電話でローカルニュースのインタビューに応じるなどこの抗議活動のフロントマン的役割を担ったローレル・スザーリン氏は、この1年前にもエベレスト山のベースキャンプで横断幕を拡げ中国を批判する声明を衛星中継で発表して中国当局に拘束された事のある人物である。

上写真:2008年4月6日、ゴールデンゲートブリッジに横断幕とチベット国旗を設置しているローレル・スザーリンさん (Fox News) [A]




[特集『Students for a Free Tibet』トップページに戻る]




SFTの派手なキャンペーンのルーツの一つはオレゴン州の自然保護団体

 CBS5ニュースのキャスターにも「プロのクライマーか?」と聞かれたほど、高い所に登るパフォーマンス・プロテストで知られるこの人物は、検索してみるとチベット支援活動家よりも自然保護活動家としてのキャリアがより多く見つかる。

 以下はオレゴンとカリフォルニアにまたがる自然地域の保護団体『クラマス・シスキュー自然地域センター』のスタッフ欄に掲載されているスザーリン氏の紹介である。

ローレル・スザーリン
草の根運動オーガナイザー

ローレル・スザーリンはプレスコット大学で環境学の修士課程を修了。森林保護に関するコミュニティ動員、キャンペーンのコーディネートや社会運動組織の10年以上の経験を持つ。彼は自然環境学の指導者としてのトレーニングを受け、それらの知識で人々に自然環境の多様な生物の保護を指導するスペシャリストである。スザーリンは2年間当センターの役員を勤め、現在はバーチクリーク・アーツ&エコロジー・センターの役員である。

[訳=岩谷] (原文:英語)
Klamath-Siskiyou Wildlands Center. "Staff". [魚拓]

 スザーリン氏はまた、オレゴン州にある自然保護団体『Oxygen Collective』(酸素共同体) の創設メンバー及びスポークスマンとして、古くは2004年くらいから活動家として名前を見付ける事が出来る。

 2003年頃に創設されたと見られる『オキシージェン・コレクティブ』はウィキペディアによれば「非暴力によるダイレクトアクションで木材伐採を阻止するアナキズム環境保護主義者の連合である」となっている。[>>1]
 この団体はプレスコット大学の環境学出身者を中心とする8人からなり、自然体験をさせ自然保護を啓蒙するバスツアーを運営するなどの活動を行なっているグループである。

 彼等の母校であるプレスコット大学はアリゾナ州にあるリベラル・アーツ・カレッジであり、その殆どの授業が野外で実施される環境教育と冒険教育など独特のカリキュラムで知られる大学である。


 以下は、2006年8月に、当時のブッシュ政権が進めていたオレゴン州のシスキュー国有林の伐採資源開発計画への実力行使抗議活動の一環で、スザーリン氏が深さ10数メートルの峡谷の中に橋から板一枚で吊り下がった抗議パフォーマンスに関連した記事である。



ロードレス地域の伐採計画への抵抗が、米国初のロードレス地域からの木材販売の道の封鎖を呼んだ
オキシージェン・コレクティブ 2006年8月8日


 シスキュー国有林内で今月起こった夜明け前の大胆な道路封鎖は、ロードレス保護森林への最初の侵入の木材切り出しを停止させた。ブッシュ大統領の長年の念願であった2001年ロードレス保育法廃止による最初の犠牲がビスケットバーンのマイクスグルチである。

 論議を呼んだ木材切り出し販売を阻止するため、キャンチレバー状に組まれた木材が道路を塞いで、イリノイ川にかかるグリーン橋を渡る車両の通行を遮断した。
 オキシージェン・コレクティブのローレル・スザーリン氏は丸太の先から川の上にぶらさがった吊り板に乗り込んだ。郡の保安隊、州と連邦法は「安全第一」のために「非常閉鎖」を発令し、吊り板に滑車をつけスザーリン氏を乗せた吊り板を川に降ろすという急ごしらえの「救出」作戦をクライマーに慎重に取りかからせた。

 この劇的なアクションはその後数年間、訴訟、集会、パブリックコメントの期間そして全国メディアの注目を集め、数万人の人々がビスケットファイヤー地区での木材切り出しに反対した。
 ビスケットファイヤー地区以前にも200万人近くの人々が我が国のロードレス地域保護を主張するコメントを提出し、今回も2万人以上の市民がビスケットの木材切出しに反対するパブリックコメントを提出した。
 それ以来、100件近い逮捕劇が大規模な伐採プロジェクト反対の市民不服従キャンペーンへと繋がった。

 先日の道路封鎖活動の前日、100人を越す人々がオレゴン州メドフォードの林野部本部に結集し「ロードレス地域に値段はつけられない」とのメッセージを発した。
 オレゴン州各地から集まった数十人の活動家が連邦ビルの正面に座り込み、13人が逮捕され11人が治安紊乱で拘置所に一晩収監された。(中略)

 ブッシュ政権に対するオレゴン、カリフォルニア、ワシントンとニューメキシコ州による合同訴訟は、伐採開発計画が進行中のロードレス未開発エリアの保護を目指す4つの未解決訴訟の一つである。

 米国で伐採や採掘などの破壊行為を免れた5850万エーカー (23万6700平方キロ) の未開発自然地域を保護するロードレス地区保育法の制定を導いたパブリックプロセスは米国史上どの出来事よりも、行政側の制度より市民側からの要求がより濃く反映された一例である。
 ロードレス地区保護のパブリックサポートが圧倒的にもかかわらず、ブッシュ政権は強力に保護を取り去りこれらの地域の大規模商業材木伐採と、数百数千エーカーの石油と鉱物開発を積極的に推進した。(中略)

 橋から吊り下がったスザーリン氏は、「私達の共有地に対するこの襲撃は、森林や納税者、そして米国の大多数の人々の意思に反するものである。これは崩壊した民主主義の結果であり、今日のアクションは、独裁主義体勢の圧政から私達を守るべきチェックとバランスシステムを始動するために起こしたものである」と話した。

[訳=岩谷] (原文:英語)


2006年8月8日、オレゴン州のマイクスグルチ保護森林内のイリノイ川にかかるグリーン橋から突き出た丸太に抗議のために水面から15mの高さに釣り下がるスザーリン氏 (Portland Independent Media Center) [C]

 昔から高い所にぶら下がるのが好きな方のようだが、実際このシスキュー国有林のグリーンブリッジは原生森林地区へのゲートとしてシンボリックな存在であり、『オキシージェン・コレクティブ』のメンバーらがここで座り込みで車両通行を阻止したり橋から吊り下がるパフォーマンスというのは、スザーリン氏に始まった事ではなくそれ以前から彼等が行っている活動方法ではある。
 例えば以下はその前年の2005年のグリーンブリッジでの活動の写真である。


(Oxygen Collective) [E]

(Oxygen Collective) [F]

 高校大学や社会サークルの連合体として1994年に発足したSFTの、イベント中心だったそのキャンペーン活動が北京五輪の前年の2007年以降に急激にグリーンピースばりの大掛かりで派手なパフォーマンス化し、またテンジン・ドルジェ副代表によればエベレストのプロテストの数日前にスザーリン氏やフリースン氏などプロテスト実行隊メンバーと初対面したとの事である。[>>2]
 つまりこの時期にこれらのプロテスト実行隊の活動家がSFTに合流したと見られる。




スタントマン的プロテストの直接のルーツはコロラドのユダヤ活動グループやグリーンピース

 2007年4月のエベレスト抗議で衛星中継技術を担当して共に中国当局に拘束されたジェフ・フリースン氏はその6年前、911同時多発テロの11日後の2001年9月22日に、デンバーのダウンタウンの建設現場の75mのクレーンに「Wage Peace Now」(今平和を遂行しよう) と書かれた垂れ幕を吊るして逮捕された『ミツワー同盟』(La Mitzvah Collective) の実行メンバー6人の一人である。[>>3]
 つまり、SFTの派手な曲芸スタント抗議のルーツというものはどうも、もともとチベット活動家ではなかった実行メンバーによってSFTの外から持ち込まれたようである。


デンバーで「Wage Peace Now」の垂れ幕抗議
ロッキー山脈インディーメディア 2001年9月23日

(The Ruckus Society) [G]
 コロラド州デンバーで昨日、5人の活動家がクレーンに登り、ガンジー、キング牧師、ダライ・ラマとキリストの絵と「今平和を遂行しよう」と書かれた垂れ幕を吊るした。これは米国での平和運動の芽生えにおいて最初に注目を浴びるダイレクトアクションとなる。

 クレーンに登った活動家の一人のエミ・ジョンソン氏 (27) は「私達の国が傷を受けたが、それでも私達は公正と憐れみを強く信じる国民であり、だからこの非暴力活動によって逮捕される事は厭わない。アフガニスタンでの軍事力行使を米国の誰もが支持している訳ではない。平和と世界安全への多くの道筋があり、その可能性を声にしなければならない」と述べた。

 ブッシュ大統領の米国民への「限りなき正義」作戦への決意の呼びかけを受けて、このプロテストは平和のための勇気を持った声を代表している。
 ジェフ・フリースン氏 (26) は「自分を含めた多くの米国人は、国外の人々の命よりも米国人を上に置く軍事キャンペーンの下に決して団結はしない。国民の団結によって世界的テロリズムに勝利は出来ない。本当のグローバルなコンセンサスとグローバルな正義の追求を通して初めてグローバルなセキュリティを達成出来る」と述べた。

 この垂れ幕プロテストは『ラ・ミツワー』という活動グループのメンバーによって行なわれた。
 スペイン語とヘブライ語で「善行」を意味する『ラ・ミツワー』は、社会、環境、経済問題の不正に対し非暴力ダイレクトアクション、芸術、ユーモア、そして自発行動によって立ち向かう活動グループである。

[訳=岩谷] (原文:英語)
Rocky Mountain Indy Media. "Wage Peace Now Banner Drop in Denver". 8:03pm Sun Sep 23 '01. Cited in Colorado Campaign for Middle East Peace. [魚拓]

(Peacework Magazine) [H]

 コロラド州ボルダーにあるアメリカ大気研究センターで働いていたフリースン氏[>>4]は、エベレスト実行隊リーダーのシャノン・サービス氏とはデンバーの衛星放送局の『フリースピーチTV』で同僚であり[>>5]、またこの二人は共に『ミツワー同盟』のメンバーであるなど旧知の仲だ。[>>6]

 この『ミツワー同盟』は、そのプロフィールに「社会、環境、経済問題の不正に対し非暴力ダイレクトアクション、芸術、ユーモア、そして自発行動によって立ち向かう活動グループ。私達の役割はコミュニティの想像力を捉え人々をポジティブな変化へとインスパイアする事である」と書かれている活動グループで[>>7]、そのヘブライ語の名称「ミツワー」からユダヤ活動グループと見られる。


2007年4月、エベレストベースキャンプにて。左よりローレル・スザーリンさん、ジェフ・フリースンさん、シャノン・サービスさん (SFT/Metroactive) [K]
 また、フリースン氏が働いていたアメリカ大気研究センターは特に地球温暖化の研究を行なう国立研究所。彼はその他にもオルタナティブラジオ、グリーンピース、そしてラカス協会で活動を行なっていた筋金入りの活動家である。[>>8]

 シャノン・サービス氏はテレビとメディアのプロデューサー、ジャーナリストやニュースディレクターとして10年のキャリアを持ち、HBO、PBSやフリースピーチTVの番組プロジェクトを手がけ[>>9]、オルタナティブメディア・ネットワークで反イラク戦争の報道を扱っていた人物である。[>>10]

 2001年にミツワー同盟が吊るした垂れ幕にはガンジー、キング牧師、キリストとダライ・ラマの顔が描かれている。[>>11]
 つまり、フリースン氏らが思想的にガンジーやキング牧師の影響下にあっただけでなく、そこにダライ・ラマの非暴力思想を同列に提示している事から、2001年のこの時期にチベットが反戦平和のシンボル的な扱いを受けていた辺りがその後の時代の流れを暗示するものとなっている。

 SFTはエベレスト山プロテストの計画のために経験豊富な放送メディア活動家であるフリースン氏とサービス氏をスカウトし[>>12]、フリースン氏は2007年4月のエベレスト山プロテストの前年の2006年に下見の調査のためにチベットを訪問[>>13][>>12]しており、アメリカの環境活動家や反イラク戦争活動家がこの時期にSFTに合流したという構図が見えて来る。


 SFTの派手なパフォーマンス・プロテストに関してフリースン氏は以下のように語っている:

 どうして私達がこういうスタントマン的曲芸行為をやるのか。メディアにレポートさせるためにクレーンにぶら下がったり木にチェーンで縛り付けられたりなど命の危険を冒す行為を行なうのか?
 誰かが命の危険を冒すという非現実的見世物がメディアの注目を集めるのである。
ーージェフ・フリースン
[訳=岩谷] (原文:英語)
Salinger, Sue. "Techutopia In Tibet". Reality Sandwich. June 18, 2007. [魚拓]

 エベレスト抗議に関しては、実際チベット内での外国人活動家による中国政府批判のプロテストは前例がなく、党の決定が正義となる一党独裁国家において身の安全の保証はなかった訳である。
 そして彼等が拘束されている最中の安否の定かでない状態でこのプロテストの映像がYouTubeにアップされ世界中のメディアに取り上げられた訳で、フリースン氏の狙い通りこういう捨て身のデモンストレーション行為であったからこそ最大のキャンペーン効果があがったという事だ。

 エベレストのプロテストでは外部から経験豊富な活動家をリクルートしたのに対し、その4ヶ月後の万里の長城のプロテストではエベレストの前例とノウハウを生かしてSFTの旧来のメンバーが中心となってプロテストを行なって成功を収め、そしてそれが北京五輪開催中に毎日のように北京で行なわれたゲリラ的プロテストに繋がっている。




米国のフリーチベット運動は反イラク戦争運動とリンクしている


「チベットへの行進」のポスター (sepeblog) [I]
 サンフランシスコなどベイエリア近辺はアナキスト連が数多くあり、特に聖火リレーの時期に盛り上がりを見せた米国のフリーチベット運動がどういう層に支えられているのかは全貌は分りかねるが、その一端として以下に興味深いビデオがある。

 これは、スザーリン氏がゴールデンゲートブリッジに登る前日の4月6日、サンフランシスコの1015フォルソムで行なわれたファンドレイジングイベント『チベットへの行進』にゲスト出演をして協力を呼びかけているものである。

 「ファンドレイジング」とは資金集めを目的とした集まりの事だ。
 要するにこれはインドに本拠地を置く『Tibetan People's Uprising Movement』(チベット人蜂起運動) を支援するチャリティコンサートで、ヒップポップ&ソウル&ターンテーブル音楽連合の『Cyphertown』、SFTのバングラデシュ人写真家のワスフィア・ナズレーン氏、そして社会運動啓発サイト『Giveback.net』が共同主催したもの。

 この主催団体の一つの『Giveback.net』はブレークビートプロデューサーのフレック・ナスティが立ち上げた音楽キャンペーンを通じて社会運動を行なう「アクション・キャンペーン」を支えるサイトだ。
 やはりこの辺りの系列というのはイベントやキャンペーンで非暴力的に社会運動を行なうという共通点で繋がった活動団体のネットワークに支えられた運動だという事である。

 このコンサートにはヒップポッププロデューサー、インド人ミュージシャン、ユダヤ人DJをはじめとしたカリフォルニアやニューヨークのヒップポップ、ソウル、ターンテーブルミュージックのインディーズ系ミュージシャンが出演、この日だけで4,417ドル (約40万円) のファンドレイジングを行なっている。

金門橋「自由チベット」抗議のスザーリン氏がその前日に語る (4'09")
2008年4月8日
tomsepe. "Laurel Sutherlin Speaks - Before Golden Gate Bridge action". YouTube, April 8, 2008.

(テキストで見る)
[聞き取り・訳=岩谷]


2008年4月6日、チャリティ『チベットへの行進』で『抵抗への誓い』のパフォーマンス中にピースサインを示す聴衆
 それにしてもこれはベトナム戦争時のアメリカかと思わせるような熱気である。
 ここまで来ると、チベットなのだかアンチブッシュなのだかよく分らなくなって来るが、興味深いのはなぜ欧米の若者がここまでチベットに熱狂しているのかという点である。

 後半の異様な盛り上がりを見せていたパフォーマンスは、ソウル・ウィリアムズの『抵抗の誓い』の本人による朗読の録音を素材に、フレック・ナスティがサイレンなどの効果音をつけたものだ。

 この『抵抗の誓い』は911以降のブッシュ政権の政策を批判するために2002年に発足したNION (Not in Our Name) のために作られた自由詩の形で書かれたスローガンで、「アメリカの名のもとに行なわれているブッシュ政策を、アメリカ人として我々は認めない」という主旨の内容であり、またここには人種や宗教による迫害、敵国民の悪魔視への批判も含まれるなど、アンチイラク戦争と非暴力抵抗主義の讃歌のような使われ方をしているように見える。

 これはまた、米国の公立学校や議会開始に読まれる、星条旗に忠誠を誓い神の下の国家統一を謳う『Pledge of Allegiance』(忠誠の誓い) のパロディとして書かれたものだ。

 以下は作者のソウル・ウィリアムス本人による朗読のビデオとその訳。


ソウル・ウィリアムズ『抵抗の誓い』
Saul Williams - Not In Our Name (The Pledge of Resistance)
(2'12")
bigalke. "Saul Williams - Not In Our Name (The Pledge of Resistance)". YouTube, Sep 26, 2006.

The greatest americans have not been born yet. They are waiting patiently for the past to die.
Please give blood, George Bush.
Please give blood, Ashcroft.
Please give blood, Catholic priests in Boston and elsewhere.
Please give blood so that the beings in waiting will find their way into the wombs of warrior women."
最も偉大なアメリカ人はまだ生まれていない。
彼等はいかがわしい連中が死ぬのを
辛抱強く待っている。
血を下さい ジョージ・ブッシュ
血を下さい ジョン・アシュクロフト
血を下さい ボストンなどのカトリック司祭達
そして女戦士の子宮に入るのを待っている者たちがその道を見つける。

Not in our name (The pledge to resistance)
(Starhawk & Saul Williams)
我々の名でなければ(抵抗の誓い)
(スターホーク&ソウル・ウィリアムズ)
We believe that as a people
living in the United States
it is our responsibility to resist the injustices
done by our government,
in our names.
米国に住む人々にとって
我々の名を語った政府の不正に抵抗する事は
我々に課せられた責任であると
そのように確信する。
Not in our name
will you wage endless war;
there can be no more deaths,
no more transfusions of blood for oil.
我々の名においてではない
終わりのない戦争を遂行するのは;
これ以上死者を出さなくていい
これ以上石油のために血を注がなくていい。
Not in our name
will you invade countries,
bomb civilians, kill more children,
letting history take its course
over the graves of the nameless.
我々の名においてではない
他国を侵略して民間人を爆撃し
子供達を更に殺し
名も無い人々の屍の上に歴史を進めるのは
Not in our name
will you erode the very freedoms
you have claimed to fight for.
我々の名においてではない
「自由のための闘い」と主張しながら
その自由を蝕むのは。
Not by our hands
will we supply weapons and funding
for the annihilation of families
on foreign soil.
我々の手によるものではない
異国の地の家族達を撲滅するために
武器と資金を調達するのは。
Not by our mouths
will we let fear silence us.
我々の口によるものではない
恐怖に黙る事を受け入れるのは。
Not by our hearts
will we allow whole peoples
or countries to be deemed evil.
我々の心によるものではない
人々全体や国全体を悪魔視する事を許すのは。
Not by our will
and not in our name!
それは我々の意思でもない
名の下においてでもない!
We pledge resistance! 我々は抵抗を誓う!
We pledge alliance
with those who have come
under attack for voicing opposition to the war or for their religion or ethnicity.
我々は同盟を誓う
戦争への反対の声のため、その宗教のため
その人種や民族のために攻撃されている人々と。
We pledge to make common cause
with the people of the world
to bring about justice, freedom and peace.
我々は誓う
正義と自由と平和をもたらす
世界の人々の共通の大義を。
Another world is possible
and we pledge to make it real.
新たな世界は可能であり
それを実現するために我々は誓う。
[訳=岩谷]

ソウル・ウィリアムズ (*1972)
ニューヨーク州出身の詩人、俳優、シンガー、ラッパー、牧師など幅広い分野で活動するアーチストで、ヒップポップとしてはロック色の強いジャンルにこだわらない幅広いプログレッシブサウンドで、アフロアメリカンを取り巻く現状に対する疑問や人間性の深さを扱った作品などを発表している。

スターホーク (*1957)
アメリカ人作家、アナーキスト、活動家。無宗教主義の理論家として知られる。また彼女は非暴力主義とダイレクトアクションのトレーナーとして国際的に知られ、平和運動、女性運動、環境運動、そしてアンチグローバリゼーション運動家として知られる。


 支配権力に従う事を非暴力的手段で積極的に拒否する「市民的不服従」は、インドのガンジーの非暴力抵抗運動や、アメリカではキング牧師の黒人公民権運動などで知られるものである。

 スザーリン氏のスピーチ辺りで強調されている事と、ここで『抵抗の誓い』が流される辺りから見えて来る共通のモチベーションとしては、アンチブッシュ、アンチ独裁主義、アンチ覇権主義、アンチ抑圧・暴力主義、アンチ軍事政権、アンチ・マテリアリズム、アンチ国家主義、アンチ人種主義、アンチグローバリズム、そしてアナーキズムであり、その活動と思想の指針が「市民的不服従」である。

 そして、どうもその辺りで、21世紀の軍拡覇権帝国で一党独裁国家の抑圧暴力主義の中国や、ブッシュ政権と非常にシンクロし、更にダライラマの非暴力思想とキング牧師の公民権運動辺りがオーバーラップしたりなど、その辺りの思想や共感や不満の全てがこの北京五輪の時期にチベットに集約されたのが、ここまで欧米の若者がチベットに熱狂する大きな運動になったのだろう。


ダイレクトアクション・ネットワーク


1999年11月30日、シアトル。WTO閣僚会議への抗議で道路を塞ぐプロテスター (Hans Bennett) [J]
 様々なグループが結集して大きな運動になるという似たような前例として、それに遡る今から10年前の1999年11月30日にシアトルで開催されたWTO閣僚会議に、世界各国から「反グローバリズム運動」として10万人が結集した例がある。
 この時は、アナーキスト集団のアフィニティグループ、労働同盟、反資本主義グループ、キリスト教グループ、環境や人権保護団体活動家やチベット解放運動支援者、パレスチナ解放グループ、メキシコ民族解放軍支援者からセクシャルマイノリティまで、何の接点もない様々な活動家グループが大結集して大規模な反対運動となっている。

 これはWTOによる密室でのグローバルルールの取り決めへの批判として、カリフォルニアにある『ダイレクトアクション・ネットワーク』という“ガンジーの真髄は非暴力でなく非服従にある”[>>14]とするラディカルな集団が、シアトル会議の包囲を呼びかけ会議そのものを開かせない非暴力ダイレクトアクション (直接行動) という戦術を行なったものだ。
 これはダウンタウンの道路を封鎖して代表の会場入りを阻止する実動隊など、抗議活動を役割分担の組織行動のマニュアル化しそれに基づいた研修でそのやり方を徹底するというものである。[>>15]

 そこに加わったのが「アフィニティ・ネットワーク」と呼ばれるアナーキストグループの緩いネットワークの自発的な参加であり、これはむしろお互いに見ず知らず同士の不特定多数の人がネットワークの呼びかけで公共の場に出現し、流れ集合流れ解散的に活動を行なうフラッシュ・モブクリティカル・マスに近いものだ。

インターネットで活発化するWTO抗議活動
Leander Kahney
Wired Vision 1999年12月 6日

 先週、シアトルで世界貿易機関(WTO)の反対派たちが催涙スプレーを浴びせられている様子が、世界中でトップニュースとして報じられた。しかし活動家たちは、自分たちのメッセージはニュースを通して一般の人々に明確に伝えられていないと不満を述べている。 シアトルの街が平安を取り戻した現在、抗議行動はウェブにその舞台を移している。そこには、メディアが報道しきれていないことを扱うサイトが何十もあり、さまざまなメーリングリストで、そもそもなぜ何万人もの人々が町へ繰り出したのかが論じられている。

 「大手メディアは、暴徒と警官の衝突にばかり注目して、本当のニュースを見逃している」と不満を述べるのは、カリフォルニア州バークレーに本拠を置く環境・人権保護団体『ラカス協会』(Ruckus Society)だ。同団体は、先週起こった出来事を報じた大手メディアの記事へのリンクを何十も集めている。

 ラカス協会によれば、本当のニュースは「100を超す団体から4万人もの人々が集い、非暴力的で平和的な抗議を行なった」ことだという。

 不可解なのは、なぜあれほど幅広い種類のグループが集まったかということだ。抗議には、組織だった労働団体から、環境・人権保護団体の活動家、チベット解放運動の支援者にメキシコのサパティスタ民族解放軍支援者、はては共和党の青年組織までもが加わっていた。

 英国BBC放送『ワールド・サービス』サイトは、以下のような分析を掲載している。「シアトルの街でデモを行なった人々は、互いに共通するものはあまりなかったかもしれないが、ある1つの感情によって結ばれていた。それは、彼らが根本的に不公平だと確信するプロセスや組織への嫌悪だ。彼らはみな、WTOは巨大企業の利潤や商品を人々の利益や地球の問題より優先させる団体だ、という見解において一致している」(以下略)

[日本語版:高橋朋子/合原弘子]
Kahney, Leander. 『インターネットで活発化するWTO抗議活動』.Wired Vision, 1999年12月6日. [魚拓]
原文:Lender. "WTO: 'We're Talking Online'". Wired, 12.3.99. [魚拓]

 このダイレクトアクション自体は、特にブッシュ政権になって以降は反イラク戦争やアンチ石油利潤業界などのプロテストで頻繁に行なわれて来た方法である。

 SFTは1994年に発足した団体で、その中心的活動を「キャンペーン」と「リーダーシップトレーニング」とし、そのトレーニングシステムを環境・人権保護団体の『ラカス協会』 (Ruckus Society) をモデルにしているとある。[>>16]
 そのラカス協会とは、社会正義のための活動家に「ダイレクトアクション」や「市民的不服従」のトレーニングを行い、特に環境活動とゲリラコミュニケーションを得意とする団体で[>>17]、ウェブサイト上でも、イラク戦争阻止、環境保護、石油依存社会批判を主張、そしてガンジーとキング牧師の伝統を継承すると謳っている。[>>18]

 つまり、やはり米国のフリーチベット運動の母体は1999年のWTO抗議活動に始まったダイレクトアクション・ネットワークであり、その中心になっているのが自然主義と市民的不服従、その手段はキャンペーンや音楽など派手なパフォーマンスで社会に訴えるもので、そして元を辿ればガンジー主義やキング牧師辺りに辿り着く


 北京五輪が終わり、米国はオバマ大統領になり、昨年のような集中的で熱狂的なフリーチベット運動というものは今後のアメリカではなかなか起きにくいのかもしれない。

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参考サイト:

    北沢洋子/渡辺 弘美. 『反グローバリゼーション運動の現状 シアトルからポルトアレグレへ』. RIETI, 2002年7月17日.



特集『Students for a Free Tibet』
 1. エベレストに「Free Tibet」横断幕 SFTの抗議活動 (2008.3.26)
 2. 万里の長城に「Free Tibet」垂れ幕 SFT抗議活動 (2008.3.29)
 3. SFTのドルジェ氏がIOCのロゲ会長に直談判 (2008.4.1)
 4. 「チベット自由の聖火」がオリンピアを走る (2008.4.18)
 5. 金門橋に「Free Tibet」横断幕 SFTの抗議活動 (2008.4.22)
 6. 中国で拘束されたエベレスト抗議メンバーの体験談 (2009.6.3)
 7. 米国のフリーチベット運動の裏にあるもの (2009.6.5)

チベット関連エントリー

 ・チベット国境で故国のために祈る~あるチベット高僧の旅 (2008.6.3)
 ・「4月7日、パリでの抗議集会に参加しました」 (2008.4.11)
 ・オリンピックの魂がイギリスにやって来る (英インデペンデント紙) (2008.4.8)
 ・北京五輪採火式、中国国営テレビ局の生放送に幽霊? (2008.4.1)
 ・「チベットの抗議デモは北京五輪を頓挫させる事が出来るか?」アルジャジーラの読者投稿欄 (2008.3.22)

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関連動画:

 北京五輪開幕日の2008年8月9日の12:30頃、ドイツ人1名、カナダ人1名、米国人3名から成るSFTのメンバー5人がチベット国旗を身にまとって天安門広場で横たわる「Die-in」プロテストが行なわれ、10分後に私服警察に拘束されるというハプニングが起こっている。「Die-in」とは死んだように横たわる示威行動を意味する。

天安門広場「チベットDie-in」プロテスト (2'55")
tsamzen. "Tiananmen Square"Tibet Die-in" Protest 08090". YouTube, August 9, 2008.


 2008年3月10日、インドの5つの亡命チベット人NGOが共同で行なったダラムサラからチベット国境までを歩く『チベットへの行進』では、行進者が現地のインド警察に排除されそうになった時に、地面に座り込んで経を唱え互いに腕を組み警察の連行を困難にするという「平和的抵抗方法」を行なっており、これもあらかじめ主催者側から指導されていたもの (動画中5'12"-5'52")。


ドキュメンタリー『チベットへの行進』 (9'47")
2008年5月17日
[訳・字幕=岩谷]
marchtotibet. "March to Tibet Documentary". YouTube, May 17, 2008.


チベットへの行進~ある行進者の故国への旅 (8'08")
2008年5月17日
[訳・字幕=岩谷]
marchtotibet. "A Marcher's Journey Home. YouTube, May 19, 2008.




脚註:

  1. ^ Wikipedia. "Oxygen collective".
    英語版ウィキペディア. 『オキシージェン・コレクティブ』
    The Oxygen Collective is an anarchist environmentalist collective that uses non-violent direct action in order to prevent logging. The Oxygen Collective is based in Oregon, the United States.
     オキシージェン・コレクティブは、木材切出しを阻止するために非暴力のダイレクトアクションを用いるアナーキストの環境主義者の共同体である。オキシージェン・コレクティブは米国のオレゴン州にある。

  2. ^ Tenzin Dorjee. "With Everest on our side: A personal story of a public protest". China Rights Forum, 2008, No. 1 - Human Rights: Everyone's Business (March 24, 2008), 79-81. PDF file cited in Human Rights in China [PDF] [CRF 2008] [docstoc].
    テンジン・ドルジェ. 『エベレストは私達の味方であった』中国人権フォーラム 2008年第一号
    I felt a surge of gratitude for these non-Tibetan friends who had risked their lives to support the Tibetan people. Their contribution was so selfless and generous that I developed a natural sense of respect and admiration for them, although I hadmet them for the first time just days before.
     チベット人でないこれらの友人達が、身の安全を危険に晒してまでチベットの人々を支援した事に対して感謝の高まりを感じた。彼等とは数日前に初対面だったにもかかわらず、彼等の無私無欲で大きな貢献によって、彼等に対する敬意と敬愛の感覚が私の中で自然に大きくなったのである。

  3. ^ Vigt, Tom. "Local man recounts protest on Everest". The Columbian, April 29, 2007. Cited in Tibet will be Free
    トム・ヴァイト. 『エベレストでのプロテストを語る』. コロンビアン. 2007年4月29日.
    In September 2001, Friesen and another man climbed a 245-foot construction crane in downtown Denver to unfurl a 40-by-70-foot sign that included the phrase "Wage Peace Now." A total of six people were arrested for trespassing; a jury found them not guilty.
     2001年9月にフリーセン氏ともう一名がデンバーのダウンタウンの75mの建設クレーンに「今平和を」と書かれた12x21mの垂れ幕を拡げた。計6名が不法侵入で逮捕されたが罪には問われなかった。

  4. ^ Schmidt, Eric. "China frees 3 detainees". daily camera, April 28, 2007.
    エリック・シュミット. 『中国が3人の拘束者を解放』 デイリーカメラ, 2007年4月28日.
    Friesen, an avid climber and longtime activist, who formerly worked at the National Center for Atmospheric Research, was assisting with video equipment on Mount Everest.
     アメリカ大気研究所で働いた経験のある、熱心なクライマーでベテラン活動家であるフリースン氏がエベレスト山においてビデオ機材でアシストした。

  5. ^ Schmidt, Eric. "China frees 3 detainees". daily camera, April 28, 2007.
    エリック・シュミット. 『中国が3人の拘束者を解放』 デイリーカメラ, 2007年4月28日.
    The group included 29-year-old Boulder resident Kirsten Westby, Jeff Friesen, who did video work for Free Speech TV in Boulder, and Shannon Service, who produced and hosted programs for the same station before moving to the San Francisco Bay Area.
     グループは、ボールダー市民のキルスティン・ウェストビーさん (29)、フリースピーチTVで映像の仕事をしていたジェフ・フリースン氏、サンフランシスコのベイエリアに移る以前は同TVで番組プロデュースと主催を行なっていたシャノン・サービス氏からなる。

  6. ^ Schmidt, Eric. "China frees 3 detainees". daily camera, April 28, 2007.
    エリック・シュミット. 『中国が3人の拘束者を解放』 デイリーカメラ, 2007年4月28日.
    Friesen and Service were members of La Mitzvah, an activist group they started in 2002.
     フリースン氏とサービス氏は2002年に創設された活動グループ『ラ・ミツワー』のメンバーである。

  7. ^ La Mitzvah Activist Collective. "WAGE PEACE NOW!". [魚拓]
    ミツワー活動同盟. 『今平和を遂行しよう』.
    La Mitzvah is an activist collective dedicated to confronting social, environmental and economic injustice with nonviolent direct action, art, humor, and spontaneity. Our mission is to capture the imaginations of our communities and to inspire people to work for positive change.
    「ラ・ミツワーは社会、環境、経済問題の不正に対し非暴力ダイレクトアクション、芸術、ユーモア、そして自発行動によって立ち向かう活動グループである。私達の役割はコミュニティの想像力を捉え人々をポジティブな変化へとインスパイアする事である。

  8. ^ Salinger, Sue. "Techutopia In Tibet". Reality Sandwich, 6-18-07.
    スー・セイリンガー. 『チベットのテクトピア』 リアリティ・サンドイッチ, 2007年6月18日.
    Jeff has worked with Alternative Radio, Free Speech TV, Greenpeace and the Ruckus Society.
    「ジェフはオルタナティブラジオ、フリースピーチTV、グリーンピース、そしてラカス協会で活動を行なっていた。

  9. ^ Green Lasso. "who we are".
    グリーンラッソ. 『メンバー紹介』.
    She has nearly 10 years of television and media experience as a producer, journalist and news director and has worked on projects for HBO, PBS and Free Speech TV. Always up for a good challenge, Shannon’s work has ranged from un-embedded reporting in Baghdad to directing a live broadcast from the side of Mount Everest. Although she founded Green Lasso as a way to wrangle new media for social and environmental justice, it should be noted that she has yet to lasso a real calf.
    「彼女はプロデューサー、ジャーナリスト、ニュースディレクターなどテレビとメディアの10年近い経験があり、HBO、PBS、フリースピーチTVで番組プロジェクトを手がけて来た。常にチャレンジングなシャノンの仕事はバグダッドからのフリーレポートやエベレスト山腹中継まで及ぶ。社会と環境の正義を議論する手段として彼女はグリーンラッソを創設した。

  10. ^ Schmidt, Eric. "China frees 3 detainees". daily camera, April 28, 2007.
    エリック・シュミット. 『中国が3人の拘束者を解放』 デイリーカメラ, 2007年4月28日.
    Service spent 3½ years covering issues such as the Iraq war for the progressive media network before leaving in 2005.
     サービスさんは2005年までプログレッシブメディア・ネットワークでイラク戦争などの問題を3年半扱って来た。

  11. ^ Smith, Jeffery. "Defending Peace". Boulder Weekly, April 4, 2002.
    ジェフリー・スミス. 『平和の防衛』. ボールダー・ウィークリー, 2002年4月4日.
    Just 11 days after the fateful Sept. 11, a Boulder-based activist collective, "La Mitzvah" (meaning the good deed), ascended a construction crane in Denver and unfurled a 100 pound, 70-foot by 40-foot banner bearing the words, "Wage Peace Now!" framed with the faces of Martin Luther King Jr., Mahatma Gandhi, Jesus Christ, and the Dalai Lama.
     運命の9月11日の11日後、ボールダーの活動同盟『ラ・ミツワー』(「善行」の意味) がデンバーの建設現場のクレーンに登り、「今平和を遂行しよう」の文字とキング牧師、ガンジー、キリストとダライ・ラマの顔が描かれた重さ45kg、21x12mの垂れ幕を拡げた。

  12. ^ Salinger, Sue. "Techutopia In Tibet". Reality Sandwich, 6-18-07.
    スー・セイリンガー. 『チベットのテクトピア』 リアリティ・サンドイッチ, 2007年6月18日.
    The action began when Students for a Free Tibet (SFFT)... planned a protest that required media savvy to pull off. They recruited several long-time media activists to assist. ... One of the group had scouted the area previously, and knew they could rent some of their gear, like tents and cooking equipment, on site. They knew they were going to have problems with the video gear – the temperatures at basecamp are rough on batteries and make computers unreliable.
     放送メディア手腕が必要となるプロテストをSFTが計画した時その行動は開始した。彼等は経験豊富なメディア活動家をリクルートした。・・・メンバーの一人はここに以前に来た事があり、テントや調理器具などの装備は現地でレンタル出来る事を確認していた。そして彼等は撮影機材がトラブルを起こす事も予測していた --- ベースキャンプの気温はバッテリーには過酷な環境であり、コンピューターを不安定にするものである。

  13. ^ Schmidt, Eric. "China frees 3 detainees". daily camera, April 28, 2007.
    エリック・シュミット. 『中国が3人の拘束者を解放』 デイリーカメラ, 2007年4月28日.
    Friesen moved from Boulder in 2006, and he was traveling in Thailand just before making the trip to Tibet.
     フリースン氏は2006年にボールダーから引っ越し、チベット旅行をする前にタイに滞在した。

  14. ^ Parrish, Geov. "Beyond Gandhi". Seattle Weekly, November 17, 1999.
    ジョヴ・パリッシュ.『ガンジーを越えて』. シアトル・ウィークリー, 1999年11月17日.
    Nationally and particularly in the Pacific Northwest, born largely of woods-based antilogging actions, a newer protest culture has in recent years criticized an older, more static way of doing protests dating to the antinuclear sitdowns of the late 1970s. The criticism, put simply, is that a Gandhian-style passive presentation, where people politely wait to be arrested, no longer works. Media are no longer impressed, and police have figured out that avoiding arrests works better. In the 21st-century protest, tactical flexibility is increasingly considered key. The WTO protest will be one of the first large-scale direct actions on US soil not wed to the models of Gandhi and King in decades.
     特に太平洋岸の北西部でアンチ木材伐採運動から始まった全国規模の新たな近年のプロテスト文化は、従来の1970年代後半までの反核座り込み運動の動かない方法を批判して来た。簡単に言えば、逮捕されるのを待っているガンジースタイルの受け身のやり方はもはや役には立たずメディアも注目しないし、警察も逮捕しない方法がむしろ良いと判断して来た。21世紀のプロテストにおいては、戦略的柔軟性が問題のキーとして浮上して来た。WTOプロテストは米国における最初の大規模なダイレクトアクションの一つとなり、数十年はガンジーやキングのモデルと融合はしないであろう。

  15. ^ ネット上でも様々な団体が様々なマニュアルを発表している。例:Civil Disobedience Manual from ACT-UP/NY

  16. ^ Wikipedia. "Students for a Free Tibet".
    英語版ウィキペディア.『Students for a Free Tibet』
    Students For a Free Tibet is a non-profit student-led organization which uses education, advocacy, and nonviolent direct action with the goal of achieving Tibetan independence...
    The Action Camp is based on a model developed by The Ruckus Society, an Oakland, California-based direct action training organization that earned notoriety for its involvement in the 1999 Seattle WTO Demonstrations.
     SFTは、チベット独立をめざし教育、啓発、非暴力的ダイレクトアクションを行なう学生が主体となった非営利組織である。...
     このアクションキャンプは、1999年のWTOデモで知られるダイレクトアクションのトレーニング組織であるラカス協会 (カリフォルニア州オークランド) をモデルにしている。

  17. ^ Wikipedia. "Ruckus Society"
    英語版ウィキペディア.『ラカス協会』
    The Ruckus Society is an organization that sponsors skill-sharing and direct action training camps for activists from impacted communities working on social justice, human rights and environmental justice".  ラカス協会は、苦境にある社会で社会正義、人権、環境正義のために活動する活動家に能力分担とダイレクトアクションのトレーニングを提供する組織である。

  18. ^ Ruckus Society. "About Us". [魚拓]
    ラカス協会.『当協会に関して』
    We are living in a time of extreme challenges: stopping the war in Iraq, thwarting climate change catastrophes, reclaiming the commons from corporations, conquering our addiction to oil, and protecting human rights. In order to effectively meet these challenges, now, more than ever, environmental and social justice organizers must develop winning strategies that are creative, nonviolent, and take their lead from impacted communities. By building on the traditions of leaders like Mahatma Gandhi and Martin Luther King Jr., we, at The Ruckus Society, provide our partner organizations and activists with the tools, training, and support necessary to tackle these problems and achieve their goals.
     私達は極度にチャレンジ的な時代に生きている --- イラク戦争阻止、災害的気候変化へのストップ、企業利益優先社会の見直し、石油依存の克服、そして人権を守る事。これらのチャレンジを効果的に満たすため、環境・社会正義派組織はこれまでよりも更に建設的で非暴力な勝利戦略を開発し、危機に瀕したコミュニティを先導しなければならない。マハトマ・ガンジーやキング牧師などの指導者の伝統に基礎に、私達ラッカス協会はパートナー組織や活動家に、問題に立ち向かい目標達成のために必要な手段やトレーニングやサポートを提供する。





写真:

  1. ^ Fox News. "Olympic Torch Protesters Scale Golden Gate Bridge", April 07, 2008.
  2. ^ Photograph extracted from the video file. sonamnorub314. 『SFTエベレストアピール2007』. YouTube, May 6, 2009.
  3. ^ Portland Independent Media Center. "Laurel took a courageous stand for roadless forests", 07.Aug.2006 17:32. Posted by Rolf Skar.
  4. ^ Oxygen Collective. "Women's Blockade Slows Down Logging at Fiddler Mountain", March 15, 2005, 13:03. Posted by Oso.
  5. ^ Oxygen Collective. "22 Arrests to Stop Controversial Logging in Biscuit", March 12, 2005, 15:40. Posted by Oso.
  6. ^ Ruckus Society. "ShoutOut! - Not Your Soldier!", August 17th, 2005.
  7. ^ PeaceWork Magazine. "Twin Towers", August 17th, 2005.
  8. ^ sepeblog. "March To Tibet- Great Music- Historic Cause-Club 1015- April 6th", April 6th, 2008.
  9. ^ INSUBORDINATION photo-journalism. "No WTO: November 30, 1999 Seattle Protests".
  10. ^ Henley, Patricia Lynn. "Marin activists fight for a free Tibet". Metroactive. 10/10/07. [魚拓].



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コメント

文太さん、こんばんは。一連のシリーズ、実に興味深く拝読しておりました。
脱稿、おめでとうございます。

ヒップホップミュージシャン達がテーマとして人権を扱いながらも、自身の好んで選択する暴力的なアイテムや語彙には無頓着であり、犯罪との関わりを匂わす事さえも商品イメージの一助としている点。その乖離が面白いと以前から思っていました。
まあ、これはロックミュージックも全く同じですね。「清廉潔白」の看板は命取りになる世界ですし。

少し検索してみたのですが、この事については一昨年にバラク・オバマが言及していたようです。
構成が黒人メインのある女子バスケットチームを、何処かの馬鹿が「売女軍団」と呼んだ、と。当然、猛烈な抗議が巻き起こった訳ですが、その時オバマが「ならばヒップホップの歌詞も批判せよ」と述べたという。
彼は黒人層の自覚の確立も本願の一つとしている人物だと思うのですが、いかにもな話であります。自身に対する客観性が欠如した問題意識は、空回りする可能性がありますから。

今、ジェイムス・ブラウンのベスト盤を聴いているのですが、「公民権運動世代の『自分自身の問題』という単純にして強固な立ち位置には、切実で問答無用の説得力があるなあ」と、そして、「多様化と繰り返した融合が、『運動』を散漫の方向へ導くように見える事もあるんだなあ」と思ったりしています。

  • 2009/06/07(日) 23:40:44 |
  • URL |
  • ぐい呑み #-
  • [ 編集]

ぐい呑みさん

ありがとうございます。チベット問題に関しては米国の人体展以上に日本と直接の関係がないテーマであり、ましてや海外のフリーチベット運動など日本では超マイナーであり、このシリーズ自体がインディーズ特集みたいなものですよ (笑)

公民権運動の時代なら、そこには明確な目標があってそれは彼等自身の問題だから、人が結束するモチベーションは主義や思想ではなく彼等を取り巻く状況そのものですが、そういう面で見れば欧米のフリーチベット運動というものはその対極にあるものであり、いい悪いでなく政治やイデオロギー闘争にしなければ成立しないものと言う弱点があります。

その他の多くの事と同様に、「フリーチベット」を叫んでいる人達の大半は純粋にチベットの事を考えている筈もなく、そのモチベーションは何か他のところにあるだろうと考えた方がむしろもっともらしく聞こえます。

例えばミクシィのフリーチベットコミュニティ辺りでも、フリーチベットを一つの軸として緩い人の輪が形成されて、半ばファッションやサークル的に人が集まったりなど熱心なサポーター辺りからは不真面目と取られかねないようなものや、一方でアメリカ人サポーターのマジョリティの動機で大きな部分を占めるのがアンチブッシュであるのと同様に、長野の大半のサポーターの一番の動機はやはりアンチ中国であり、悪く言えばチベットなど祭りのネタに過ぎない訳ですが、一方でそこまでのムーブメントになったという「事実」はそこにある訳です。

勿論アメリカのアンチブッシュは、ブッシュ政策が短期的直接的に国民の暮らしに打撃を与える性質のものではあったので、それそのものはイデオロギー闘争とは違いますが。

ヒップポップや、例えばもっと歴史の古いロックに関しても、どういう層が好んで聞くかというマーケティング戦略がまず大前提であっても、不満層のガス抜き的な売り方で世に出た成功者がその後に社会メッセージを意識し出すとニュアンスが変わって来るという、そういう例は結構あると思います。

オバマが目指しているという黒人の意識向上というものも何十年単位で考えなくてはならないテーマではありますが、一部とはいえ黒人が黒人以外の民族問題に目を向け出したという事自体が実は画期的な事ではあります。

  • 2009/06/08(月) 14:43:13 |
  • URL |
  • 文太 #gJtHMeAM
  • [ 編集]

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