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フランスの裁判所、人体標本の展示に中止命令

 人体展関連アップデートエントリー第二弾は、前半は今年の4月にパリの裁判所で人体展示は違法との判決が出され、フランス国内で展示開催中であったプレミア・エキシビション社の人体展『Our Body展~内部の宇宙』 (Our Body: The Universe Within) に中止命令が出されたニュースに関して、そして後半はこれまでの情報にフランスのニュースを加えて見えて来た中国発のプラスティネーション人体ネットワークに関しての検証を扱ってみようと思う。


 フランス初の人体標本展となるプレミア・エキシビション社の『Our Body展』が2008年10月にリヨンでその展示を開始する5ヶ月前、開催が決定された2008年5月には既に、フランスの国家倫理諮問委員会が、ホロコーストの人体実験を彷彿させる倫理的に好ましくない展示[>>1]との見解を発表し、当初パリ展で開催が打診されていたラ・ヴィレット公園にある『シテ産業科学博物館』やパリ16区にある『人類博物館』が人体展受け入れを拒否したり、地元の『リヨン・キャピタル』紙が人体展に関する批判記事の大々的な特集を組んで大きな社会問題となり[>>2]、リヨンでは知識人が人体展開催反対の署名運動を行う[>>3]など、さすが人権の国フランスの面目躍如たる物と言うか、開催決定早々から活発な論議と反対運動が起こっている。

 そしてパリ展が始まって1ヶ月半の4月4日に二つの人権団体が、死体を学術的目的でない営利展示に切り刻んでに使用する事は人体の尊重に関するフランスの民法に違反しており、特に中国の人権状況においてそこから来た出所の不明な死体を用いる事は倫理に反するという主旨の、人間の身体への不可侵と売買禁止に関する主張で、『Our Body』のフランスでの主催を行うイベント会社『アンコールイベンツ』を相手取って訴訟を起こし、4月21日に人体展に対し中止を命じる判決が下されたものだ。

 訴えを起こした『共同反死刑』(Ensemble Contre la Peine de Mort; ECPM) は2000年10月にパリで発足したその名の通りの死刑反対団体で、『仏中団結』(Solidarité France-Chine) は中国の民主化運動の支援団体であり、双方とも中国の人権問題がその中心的活動の団体である。[>>4]


 この判決の根拠としては、フランスには2008年に制定された「人間の尊厳は死によって消滅せず、医学的・研究的必要を除いて遺体を損ねてはならない」という法律があり、解体した人体を興行展示する行為は違法行為[>>5]として、24時間以内の中止と人体標本の没収を命じており、この判決はフランス国内の全ての博物館の人体標本や骨にも適用されるというものだ。

 これに対しアンコールイベンツ側は展示会を中止し、不服申し立ての控訴を行ったものの、4月30日に控訴院にて、人体の出所と献体同意の存在の証明をアンコールイベンツが行わなかったとの理由で控訴が棄却され[>>6a]、フランス国内での人体展開催が事実上禁止されるという流れになっている。

 
写真:『Our Body』のパリ展が行われた『エスパス・マドレーヌ』。判決のあった2009年4月21日の晩。 (攝影:王泓/大紀元) [A]


[特集『人体展と中国の人体闇市場』トップページに戻る]






 以下は最初の判決の2日後の4月23日にこのニュースを報じたABCニュースの記事である。この時点では30日の控訴院の判決はまだ出ていないもの。紫文字はこれまでの経緯の説明部分でこれまでの記事と同一文章の部分。


有名な人体ショーがフランスで中止命令
フランスでは営利目的の人体展示は違法との判断
アンナ・シェクター
ABCニュース 2009年4月23日

 フランスの裁判所が火曜日、死体を利益のために展示する事は「人間の持つ尊敬への侵害」であるとして、中国から来た本物の人体を陳列するパリでの展示会を中止を命じる判決を下した。


(Jacques Brinon/AP Photo)
パリでの『Our Body』の展示で標本を見る見学者。2009年4月21日。
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 ルイス・マリー・ラインジェラール裁判長は「法的に死体の適切な場所は墓地である」とし、『Our Body: The Universe Within』は24時間以内に閉鎖、または1日遅れる毎に2万ユーロの支払いを展示会に対して命じた。裁判官はまた、展示されている身元不明の人々の17の人体と全ての器官を、適切な埋葬のために押収する事を当局に命じた。

 このショーは、「プラスティネーション」という処理でプラスチック化した様々なポーズを取る人体を展示するもので、死体は完全に脱水した肉や骨にプラスチックを浸透させたもの。幾つかの企業が似たようなショーを全米と世界各地で開催している。

 主催者によれば、パリのショーで展示されている自転車に乗ったプラスティネーション人体は、見学者に呼吸器システムを教えるものとの事。そこにはまたチェスプレイヤーや弓の射手が展示されている。チケットは15.5ユーロ。リヨンとマルセーユでの開催の後に2月にパリでオープンして以来、数千人が訪れている。


 人権団体側はラインジェラール裁判長の決定を歓迎している。

 ショーの主催者を告発したパリの2つの人権団体の弁護士のリシャール・セディヨー氏は「この決定を嬉しく思う」と述べた。
 セディヨー弁護士は、中国での人権侵害の状況の資料を受け取り、展示されている人体の一部が死刑囚である可能性を疑ったという。
 「中国発の恐ろしい人体流通の最終到着地がこの展示会なのだと確信している」

 セディヨー弁護士は、展示されている人体が同意のある献体である事を主催者が証明出来ないという事は、展示会自体がフランスで違法行為となるとし、「人体で金儲けが出来るのなら必ずそれで利益を得ようとする誰かが現れ、人体販売のために誰かを殺すか、誰かを死刑判決に処すか、又は故意に医療行為を行なわないなどが起こるという事を議会は理解している。今日中国において人体が流通している事を私達は知っており、それがこういう展示会が行なわれる事を阻止しなければならない理由」と述べた。
 また彼は、フランス国外の他の国における人体ショー中止を求める原告の代理を務める事を望んでいると付け加えた。


米議会メンバーは人体展閉鎖を絶賛

 フランスでのショーを主催しているアンコール・イベンツのパスカル・ベルナルダン代表は、この判決は「とんでもない」事であり控訴を決定していると述べた。
 「数千人の人々からこの展示会がどれだけ好きでどれだけ学んだかの意見を受け取った。それは優秀であり芸術的で尊敬に価するものである」と述べた。
 ベルナルダン氏によれば、水曜日に公式に法令を受け取ったため、控訴院に行くまでの間、木曜日に展示会を閉鎖する予定との事。

 ベルナルダン氏は、展示されている全ての人体は香港にある医療と解剖の基金会から入手したもので、それらは中国で故人または近親者によって献体されたものだと信じているとし、「これらの人体がどこから来たかを正確には知らないが、基金会側が [それぞれの器官や人体が献体されたものであると] ダブルチェックをし、適切な敬意を持って扱ったと彼らから保証されたという事が、私が知っている事の全てである」と述べた。

 ベルナルダン氏によれば、外科医や解剖学者からなる彼の調査チーム委員会が、いかなる人体も身体的トラウマや死刑囚のものであるとの形跡はなかったの調査結果を出したとの事であり、「中国に死刑制度があるために皆はエキサイトするが、それは米国にもあるものである。中国の死刑制を医学界が利用しようとしているとは思わない」とし、中国の13億人の人々の中には科学目的に献体を希望している人達がいるはずであると付け加えた。

 米国に中国からの人体輸入を禁止する法案を提出した米国議会メンバーは、フランスでの決定を絶賛した。
 中国の人権状況をモニターする『米議会中国問題執行委員会』(Congressional-Executive Commission on China) の幹部メンバーであるクリス・ヒル下院議員 (ニューヨーク州) は「金を払って人間の死体を見るという行為は死者への冒涜であり、生きている人々への感覚をも減退させるものとなり、これは私達の人間に対する敬意を減少させるものである。近年多くの国で人身売買と器官流通が禁止されている。私はこのフランスの裁判官の行動が人体展示のための死体流通を禁止する最初のステップになる事を願っている」と述べた。


20/20の調査

 中国からの人体輸入を禁じる法案を提出したトッド・エイキン下院議員 (ミズーリ州) のスポークスマンは、エイキン議員がラインジェラール裁判官の決定を支持している事、そして特に故人の同意のないこのような展示は基本的人権の侵害であり、中国側が発行している献体を示す書類が信頼の置けるものではない無効なものとの疑念を持っている事を述べた。

 全米、ヨーロッパ、アジアで人体ショー『BODIES ... the Exhibition』を開催する米国企業のプレミア・エキシビション社に関して報じたABCニュース『20/20』の報道を受けてエイキン議員は法案を提出している。
 『20/20』の調査は、全ての人体は中国の大連にある医科大から来たとする同社の主張を覆したものである。

[20/20の調査番組はここをクリック]

 しかし大学関係者は『20/20』に対して、大学側が米国での展示に人体を提供したのは「事実ではない」と述べた。その代わり、医科大の教授が運営する個人企業から人体が供給された事を取材班は突き止めた。当初医科大は人体を供給していたが悪評判がたったために撤退している。

 『20/20』の調査によって、中国で盛んな人体闇市場の存在と、死刑囚を含む死体が一体200-300ドルで売られていた「人体取引」現場の様子の自称「人体闇市場のディーラー」による証言が明らかになった。
 『20/20』の報道を受けて、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ検事総長がその企業の調査を初め、2008年5月にプレミア社とクオモ検事総長のオフィスは合意に至った。この法的合意によりプレミア社は新たに入手する人体に関して個人の同意を証明する事が義務づけられた。

 プレミア社は、展示している人体が死刑囚であるという疑いを払拭する事が出来ない旨を、ニューヨーク展会場とウェブサイト上に明確に表示する事、そして疑惑を知っていたら見に来なかっただろうという見学者に対して返金をする事を義務づけられた。クオモ検事総長はまた、プレミア社の義務が遂行されているかどうか2年間第三者団体によってモニターされる事を義務づけた。


死刑囚

 プレミア社は、「(標本が死刑囚でないという) 中国側の説明を信用するしかなかった」と主張している。

 プレミア社のアーニー・ゲラー代表は2008年2月にABCニュース『20/20』に対し、中国の取引相手から供給された人体の一部が死刑囚の可能性があるという疑いに対し「驚愕した」と語っている。ゲラー氏は同社の医療スタッフがそのような何の証拠も見た事がなく、取引相手から「これらは大連医科大学から来た合法的な引き取り人のない人体」と保証されたと述べた。
 ゲラー氏は「もし私達の取引相手にもそのような事が起こるなら、私達はこの事に対し直ちに手を打たなければならない」と語っている。

[ABCニュース調査ホームページはここをクリック]

[訳=岩谷] (原文:英語) (関連リンクおよび本文中リンクは元記事の通り)
*本翻訳の転載には許可を必要としないが必ず出典元を明記の事。
Schecter, Anna. "France Shuts Down Popular Bodies Show". ABC News, April 23, 2009. [魚拓 1 2 3 4]



原告側のリシャール・セディヨー弁護士。2009年4月21日、パリ法廷前で。 (AFP) [B]
 ハワイ州で6月に法令化された人体売買展示禁止法のように、80歳以上、認可された博物館が所有するもの、宗教崇拝の対象などの例外事項を設けている例と比べても、フランスの場合は医学・研究目的を除いて人体を解体してはならないという、ある意味更に強権的な判決という事になる。

 これに対してアンコールイベンツ側は、それが教育的であり科学目的の展示会と主張しているが、それなら科学目的に献体された事の証明が出来ない限りそれは科学目的とはみなされないという話になる訳であり、それは理に叶っている。

 プレミア社は従来、中国側から合法的に人体を入手した事を示す「誓約書」[>>7a]と、人体に拷問や処刑の痕跡がないかを精査し、中国側の主張を説明する医療スタッフによる「報告書」[>>8a]を開催会場の主催者に提供していたが、結局のところ「プレミア社は中国側の主張を鵜呑みにしていたに過ぎない」[>>9]というニューヨーク州クオモ検事総長の指摘の通り、その報告書は中国側の主張が正しいという前提で書かれたものであり、誓約書は「合法的に米国に輸入した」というだけの話で、それ自体には人体が合法的な出所でそこに偽装がなく認可された同意書が存在する事への何の証明能力もないものだ。

 クオモ検事総長が「プレミア社の検査能力はここでは問題ではない」[>>10a]としたのと同様に、フランスの裁判所もプラスティネーション標本化した後の人体の精査は問題としておらず[>>11a]人体の出所の証明以外に人体売買や死刑囚使用の疑惑を晴らす方法はないという司法の判断は米仏ともに共通している。


 フランス国家倫理委員会のピエール・コズ副委員長によれば、アンコールイベンツ側の「教育的・学術的目的」との主張に対し、倫理委員会の39人のうち37人が、「学術的展示会」という説明は適切ではなく、それは卑俗な覗き部屋以外の何物でもないと判断したとの事。[>>12a]
 また、科学目的の献体があるのは中国もフランスも同じ事というアンコールイベンツ側の説明[>>13a]に対し、コズ副委員長は中国の人権状況においては献体同意自体に意味がなくこれはフランスではあり得ない事と批判している。[>>12b]





検証:
中国人体ビジネスと人体展主催者との特殊な関係

アンコールイベンツはプレミア社の主張を丸写ししているだけ


『Our Body』のフランス展を主催するイベント会社「アンコールイベンツ」のパスカル・ベルナルダン代表の記者会見。2009年4月21日。 (François Lafite/Flickr) [C]
 今回フランスで、アンコールイベンツが4月30日の控訴院で敗訴をした理由は「展示主催者にとって義務である、人体が合法的な出所でそこに偽装がなく認可された同意書が存在する事への証明を怠った」[>>6b]という、人体の出所への疑惑が払拭されなかった事が挙げられており、これは昨年5月のクオモ検事総長の調査結果と同様に、人体展の最大の懸案となっている疑惑を主催者が証明出来ないという、それがフランスでも全く同じ展開になっている。

 2月のパリ展開始当初にベルナルダン氏はRue89に対し、香港の「解剖科学技術基金会」から科学目的の献体である事を示された[>>13b]と、それが意思による献体であると『Our Body』のウェブサイトに書かれている通りの事[>>14a]を語っていた訳だが、裁判で同氏は「基金会の学術委員会主席の北京大学医学院の于恩華教授と電話連絡を取ったところ、死刑囚の利用の可能性はないと断言され、人体標本は合法的に入手したと力説された」[>>15]と述べている。
 これも『BODIES展』のケース[>>16a]と同様に、中国側から何らかの法的に有効な書類や現物を示されたのではなく、やはり単に口頭でまくし立てられただけという、非常に中国らしい説明方法だったようである。

 ベルナルダン氏は、肉体的損傷など死刑や拷問の痕跡を「外科医や解剖学者からなる彼の調査チーム委員会」が見付けなかったと主張しているが、これもABCニュースの番組でプレミア社のゲラー代表が語った事[>>16b]を全く丸写しした内容だ。


アンコールイベンツは人体展のために作られたプレミア社の傘下企業?

 『Our Body展』を運営するプレミア・エキシビション社は、直接運営する人体展『BODIES展』と『人体の暴露展』(Bodies Revealed)とは違って、『Our Body展』に対してはウェブサイト上にもプレミア社の名称を出さず、米国内の展示運営も子会社の『エキシビション・インターナショナルLLC』[>>17a]社が行うという、間接運営のような形を取っていたが、フランス展でもアンコール・イベンツに運営させるという同様の方針を取っている。

 しかし、「Encore Events」と代表の「Pascal Bernardin」で検索しても、『Our Body展』が裁判になった2009年4月以前には情報が全くヒットしないという、その他の業績の実体が存在しない企業であり、つまりこのアンコールイベンツ自体が『Our Body展』フランス展のために作られたという事になる。

 それなら、医療調査チーム委員会も北京に連絡を取ったのも、アンコールイベンツだろうがプレミア社だろうが同じ情報源という事になる。


中国側とプレミア社の特殊な関係


ABCニュースのブライアン・ロス記者に中国での死体取引の写真を見せられたプレミア社のアーニー・ゲラー代表は動揺した様子を見せていた。(ABCニュース) [D1]
 プレミア社の人体展に死刑囚が利用されている疑惑をスクープした昨年2月15日のABCニュースの『20/20』では、プレミア社のアーニー・ゲラー代表が出演し、ABCニュースの中国での取材のビデオをゲラー氏に見せながらのインタビューが放送されたが、そこで何となく受けた印象は、ゲラー氏を含むプレミア社側が以前に中国を訪問して大連鴻峰生物科技社の人体工場を視察しているにもかかわらず、その名称が「大連医科大プラスティネーション研究所」である事を知っているのみで、その経営実態も知らず、所在地すらも把握していないという様子だった。

 4月30日の控訴院でのアンコールイベンツの敗訴理由として指摘されていたのは、アンコールイベンツが香港解剖科学技術基金会から受け取った書類は献体の証明にはならないもの[>>6c]であり、また原告側のセディヨー弁護士には、アンコールイベンツ側が香港の基金会の住所や電話を把握しておらず、その基金会自体が医学会の誰も知らないものと指摘される[>>18a]など、大連のケースと全く同じ[>>10b]展開になっている。

 実際アンコールイベンツが知っていると表明している事は、香港解剖科学技術基金会の連絡窓口が北京大学医学院の于恩華教授である事のみで、大連プラスティネーション社がプレミア社に提供した窓口が大連医科大の隋鴻錦教授のみであるというケースとこれも全く同じ。

 もちろん、プレミア社側がある程度とぼけている可能性もあり、その場合は裁判で敗訴してまで隠蔽しなければならない情報を中国側から箝口令が敷かれている事になる訳だが、実際、4月30日の控訴院での敗訴の時点では更なる控訴を表明していたアンコールイベンツ側がそれ以降行動を起こした様子はないので、いずれにしてもプレミア社側が人体の出所の証明の努力をするよりもフランス進出を断念する方を選んだという事になる。


 これは、人体標本を所有しその収益の85%を得ている大連鴻峰生物科技社と、そこから標本をリースされているイベント会社のプレミア社との特殊な力関係を物語っている。[>>17c][>>19][>>20]

 また、情報調査をしようにも、こちらから西洋アルファベット圏の調査をするのに比べて、欧米から漢字言語圏に対しての調査は困難を極めるのと、一党独裁の中国の国家システム的にチェック機構が存在しないために中国からの正確な情報が出て来なく、中国相手に法的対抗手段も存在しないという、そういう情報の不利さからも、人体展を続ける限りは中国側の言いなりになるしかないという、そういった言語と情報バリアを利用して中国側がイニシアティブを取り易いという構造にも見える。



中国でも死体の商業利用と売買・譲渡は違法行為のはずが

 中国では2006年8月1日に、プラスティネーションを含む人体の商業利用と、医学と科学研究を除いた人体の売買・譲渡を禁じ、死体の輸出入には出所を届ける事を義務づける法律『死体の出入国と死体処理の管理規定』が実施されており、現在の中国では死体の利用に関して法的には実はフランスと同様の規制がある。

死体出入国と死体処理の管理規定
2006年5月12日公布 8月1日実施

第七条:死体の出入国の団体及び個人の申請は、死体の出所などを含む死体に関する状況を出国時に申請、輸出入の証明書を提出する。(中略)

第八条:死体売買と死体を利用した商業活動を厳禁とする。

第九条:医療機関、医学院と医大、医学科学研究機構および法医学者による臨床・医学教育と科学研究の必要の場合を除き、いかなる団体や個人も死体の寄贈を受け入れてはならない。前述の規定の状況下で、死体を使い終わったら、死体を受け入れた機関が出棺と埋葬の最終処理の責任を負う。



中国での法施行後にも、中国からのプラスティネーション人体のコンテナがロサンゼルス港から米国に入って来る事をABCニュースの調査はまた突き止めた。(ABCニュース) [D2]
 それにもかかわらず、実際2007年にもジェンライフ・バイオメディカル社がプレミア社に総数81箱9.2トンの「Plastinated Teaching Aid」(プラスチネーション教材) という項目の貨物をロサンゼルス港に発送したという記録を、中国ドメインの貿易サイトで見る事が出来る。[>>21a]

 これは「医学教育目的のプラスチック模型」という申告で中国と米国の法律をすり抜ける事で、法施行後にも依然として人体売買が成立していた事を物語っている。

 しかしここでは中国で義務づけられているはずの人体の出所を申告せずにプレミア社に輸出しているという、中国の公安局から入手した死体を、官営企業の大連鴻峰社が申告の義務を免除され、更に売買やリースという形で収益を得ている事が見逃されているという、それが正に国家公認黙認の人体闇ビジネスである実態がそこに見える。

 また、大連鴻峰生物科技社の隋鴻錦教授は、中国国内で『人体世界』という人体展示を運営しており、これも死体の出所を問われる事なく「医学・教育目的」という名目での官営企業による営利商業展示が中国国内で十分に通用し、そこに違法性が問われていない事自体が、人体ビジネスが国家プロジェクトである証左であると、労改基金会の呉弘達代表から指摘されている。[>>22]


『Our Body展』で用いられているのは「引き取り人のない身元不明死体」


ABCニュースで大連鴻峰側の主張を繰り返すプレミア社のアーニー・ゲラー代表。(ABCニュース) [D3]
 それから、香港の基金会から人体を入手したとしている『Our Body展』を米国で運営するEI社は、もともと大連医科大プラスティネーション社 (大連鴻峰) から人体を入手しているというNY司法の調査結果が出ており[>>17b]運営が切り離されているように見せている『Our Body展』も結局は大連系列である事は明らか。

 そもそも『BODIES展』の死刑囚使用の疑惑に対して、「引き取り人のない身元不明死体」と説明されていた大連鴻峰から来た死体は、それらが献体ではない事をプレミア社と大連鴻峰の双方が認め、それらが中国公安局から来ているものとNY司法の調査結果が出ているもの。

 つまり、大連の「身元不明死体」をEI社が所有していた事実がある限りは、フランス展の全てが献体によるものとの主張は成立しない事になる。


 なお、ハワイ州の人体展示・売買禁止法の法制化の際に主張されていたのも「中国で公安局から来た身元不明死体は死刑囚を意味する」という労会基金会の呉弘達氏の主張であり、その根拠は、中国では囚人の体は刑務所の所有物であり、死刑囚の死体が遺族に返却されずに囚人や死刑囚の肉体や臓器は取引の対象となるというもので、これは今回セディヨー弁護士にも指摘されていた事である。[>>26]





人体展をめぐる複雑なネットワーク

プレミア・エキシビション社の人体の入手経路は相変わらず不透明

 人体の入手経路に関して、プレミア社や人体展会場主催者が説明している事、そしてABCニュースやニューヨーク州司法の調査で明らかになっているのは以下の通り:

  1. 『BODIES展』(BODIES... The Exhibition):
    ABCニュースの取材に対しプレミア社はここでの人体を「大連医科大プラスティネーション社から入手した中国の引取人のない死体」と説明している[>>23]が、ニューヨーク州検事総長の追求に対し「そこに死刑囚の死体がない事を独自の調査で証明出来ない」事を認めている。[>>10c]

  2. 『人体の暴露展』(Bodies Revealed):
    プレミア社はここで用いられている人体を「北京医科大学の生命科学研究院から入手した中国人の同意による献体」と説明、また人体展を開催したカンザスシティのユニオン駅はここでの人体は「南京蘇芸プラスティネーション研究所で処理されたもの」[>>24]と説明、そしてプレミア社の顧問弁護士は「提供業者は台湾のジェンライフ・バイオメディカル社[>>25]と説明している。

  3. 『Our Body展~内部の宇宙』(Our Body: The Universe Within):
    ウェブサイト上にプレミア社の名称はなく、「それらは医学教育と研究を促進する中国の財団から貸与され、[主催者側は] 人体の身元は把握していないが、中国国内の医大や医療施設を通して献体された」と説明[>>14b]。展示会場に対しては人体を香港解剖科学技術基金会から入手したと説明していた。
    しかし『Our Body展』を運営するプレミア社の子会社のエキシビション・インターナショナルLLC社 (EI社) は、その所有する全ての人体を大連医科大プラスティネーション社から入手したものとのニューヨーク州クオモ検事総長は報告している。[>>17b]

 そして今回、アンコールイベンツのベルナルダン代表の説明から『Our Body展』に人体を提供している中国の財団名は、香港にある『Anatomical Sciences and Technologies Foundation』(解剖科学技術基金会) とされているが、原告側のセディヨー弁護士にはそのような基金会は科学界で誰も知らない[>>18b]と指摘されているように、ネット上でこの英語名称を確認出来るのは今回の裁判の記事を除けば『Our Body展』に関する2008年の2つの記事のみ[>>7b][>>8b]であり、またこの基金会の中国語名称は存在せず、その連絡先は北京大学医学院の教授である[>>15b]という、『人体の暴露展』の貿易業者である実体不明の台湾の『ジェンライフ・バイオメディカル社』と同様に、この香港の「解剖科学技術基金会」も中国側のサテライトまたはダミー団体の可能性が高いと見られる。



南京蘇芸生物保存実験工場 (南京市) [F]
 そのうち西側メディアに実在が確認されているのは『大連鴻峰生物化技社』のみ。

 それから、『南京博奇科教器材社』 (旧名:南京蘇芸生物保存実験工場) は、2003年11月に日本の『人体の不思議展』への人体供給に関する死体闇取引が報道されて社会問題になったりなど有名な企業なので、これも実在するものだ。[>>27]

 そしてこの大連鴻峰科技社と南京博奇科教器材社は『中国標本ネットワーク』の提携系列関係。

 そして、プレミア社の『人体の暴露展』に人体を輸出している台湾のジェンライフ・バイオメディカル社 (銀杏林生物科技社) は2004-05年に台湾で『人体大捜索』という人体展を主催して台湾当局に差し押さえられた[>>30]実体不明の中国のサテライト企業[>>21b]、それから今回の『Our Body展』に人体を供給した『香港解剖科学技術基金会』は存在すら定かでないものという、プレミア社が中国の複数の供給先と複数のルートで取引しているのは中国側のカモフラージュであり、実際は相手は一つの傘下ネットワークである可能性が非常に高いと見られる。

プラスティネーション人体ネットワーク推定図

       身元不明死体  刑務所
            ↘   ↙
           中国公安局
    『人体世界』  |  ↘   『人体の神秘展』(韓国)
     (中国)↖   |病院や医大  ↗  ↖
          \  ↓ ↓↑  /     \
北京大学 ←提携?→ 大連鴻峰 ←-提携-→ 南京博奇科教器材社
医学院        生物化技社      (南京蘇芸生物保存実験工場)
 | \ (大連医科大プラスティネーション社)    / \
 |  \      / |  ↘         /    \
 |   ーーー / ーー|ー→ ジェンライフ  ↙        ↘
 ↓      /     |   バイオメディカル社    『人体の不思議展』(日本)
香港解剖   |      |    (ダミー?)  \     (プラストミック)
科学基金    |   コーコラン  (台湾輸出業)   ↘
(ダミー?) |   ラボラトリー社  |      『人体大探索』
 |   ↘ ↓ ↙ (米国輸入業)    |       (台湾)
 |    プレミア ←ーーーーーーーー
 |    エキシビション社
 |     |    \ーーー→ BODIES展
 |   エキシビション ーーー→ 人体の暴露展
 |   インターナショナルLLC社
 ↓  ↙ (米国、子会社)
アンコール         ↘
イベンツ ーーーーーー→ Our Body展
(フランス、子会社?)





~人物~

リシャール・セディヨー
弁護士


(Fnuja.com) [G]
 リシャール・セディヨー氏は刑法と国際法を専門とする、フランスのルーアンを本拠地とする弁護士で、アルジェリア、ブルンジ、モーリタニア、コンゴなどの国で死刑判決を受けた人々の弁護を行い、ルワンダ、ベナン、ブルンジのアフリカ人弁護士の育成プログラムに参加し、ベニンで、弁護士費用の払えない貧困層の収監者を支援する『正義の道協会』の設立に参加するなど、1998年以来特にアフリカの人権問題に取り組んでいる弁護士である。

 セディヨー氏は国際法と人権に関する教育者であり、コソボ、アルバニア、セルビア、トルコ、ルーマニアに関する国際法のエキスパートとして知られ、『共同反死刑』の役員を勤めている。[>>31]




とりあえず後書き

 今年に入って以降の動きとしては、4月のパリの禁止判決と6月のハワイ州の禁止法が大きなニュースで、その他には3月にベネズエラのチャベス大統領が『人体の暴露展』を非難したというニュースもあったが、パリの判決は多くの英語メディアでも取り上げられ、ハワイの禁止法に関しては中国政府メディアのCRIでも取り上げられるなど、徐々に関心は高まって来ているようである。

 ハワイ州に関しては全米初の実質的な人体展禁止法令の法制化という画期的な出来事であるが、フランスに関してはヨーロッパの一つの国で人体展示が完全禁止されるというこれも画期的な事であり、また、フランスの場合は中国の人体標本ビジネスネットワークと中国国外の興行企業の関係というものがより見えて来る情報がいろいろあって、むしろ興味深い内容となっている。

 アップデートに関してはまた動きがあれば取り上げる事にする。







参考サイト

“Our Body”、一般公開停止 (L'ECUME DES JOURS ~日々の泡~ 2009.5.2)
“Our Body”:解剖学の、または死体のエキシビション (L'ECUME DES JOURS ~日々の泡~ 2009.4.4)
《時評》人体の不思議展と先端手術研修~人の尊厳と遺体の扱いについて~ (東京財団 2009.7.17更新)




関連サイト・関連記事

フランスの裁判所、人体標本の展示に中止命令 (ロイター 2009.4.22)
人体標本展「Our Body」に禁止命令 (Cahier de Paris 2009.4.24)
パリで開催中の人体標本の展示に中止命令が下る (Slashshot 2009.4.24)






関連動画

ニューヨークの反共放送局の『新唐人テレビ』による報道 (英語)。

『Our Body展』展示がフランスで禁止 (1'19")
NTDTV. Our Body Exhibition Banned in France. YouTube, 2009年04月25日.


AFP通信による判決日の4月22日の報道。フランス24などのウェブサイト掲載と同じビデオ (英語)。埋め込み無効のため元サイト参照。

『Our Body展』展示がフランスで禁止 (1'44")
AFP. 'Our Body' exhibit banned in France. YouTube, 2009年04月22日.


2009年4月21日、判決日のフランスの報道 (フランス語)

A Corps Ouvert / Our Body - Jugement - 2009 (1'20")
jplecot. A Corps Ouvert / Our Body - Jugement - 2009. Dailymotion, 2009年07月08日.


『Our Body展』フランス展のビデオ。絵的におぞましいので閲覧注意。

Our Body (2'05")
STREETREPORTERS_NET. Our Body. Dailymotion, 2009年02月17日.


2009年2月、『Our Body展』パリ展開始時のフランスソワールのニュース (フランス語)。

A CORPS OUVERT : À VOUS DE VOIR ! (2'53")
<
FranceSoirVideo. Our Body. Dailymotion, 2009年02月25日.





関連記事

パリのエスパス・マドレーヌでの展示会が始まった頃のRue89の記事。



『Our Body展』の人体はどこから来たのか?
ソフィ・ヴァーニ=カイラ
Rue89 2009年2月20日


学者達はパリで現在行なわれている展示会の中止を呼びかけ、それが教育よりも営利的である事を非難

 この展示会がリヨンに来た時、本紙の姉妹紙の『リヨン・キャピタル』紙が大きく取り上げたため物議を醸し出し、論争の的となった。

 しかし「本物の人体」の展示を誇る『Our Body, à corps ouverts, l'expo anatomique』 [私達の体、開かれた人体、解剖学展覧会] はその出所を明らかにした事がなく、倫理的疑念が付きまとっている。

 エスパス・マドレーヌで展示会が開かれるに至って、グンター・フォン・ハーゲンス氏の方法で処理された「本物の人体」の出所に関する説明はなかった。

 観客の一部は「モンゴル系に見える」とささやいた。フランス側の輸入主催者のパスカル・ベルナルダン氏によれば、そこにはアジア系の人体が多数あり、正確には中国人であるという。展示会でも広報でもそれ以上の事は何も言及されていない。しかし魅せられた訪問者達はその件に関してさほど疑問を持っていないようである (ビデオ参照)。

 スペクタクルイベントをプロデュース (主にロックコンサート) しているパスカル・ベルナルダン氏は、それが営利目的である事を隠そうとしない:
 「この展示会に弊社アンコール・プロダクションズは200万ユーロを出資しており、それを回収するために多くの来場者が必要である。リオンでは11万人、マルセーユでは3万5000人、パリでの最初の1週間で1万人の来場があった。私達は2つの会場で少なくとも30万人 (マドレーヌ通りの次に8月末までパリ花公園で開催) を見込んでおり、もし弊社が更なる収益を目指すならそこで終わらせる事はない」

 一方、この人物は人体の入手に関しては非常に曖昧である:
 「私は米国のオーランドでこの展示会を見て素晴らしいと思った。そして人体の供給をしている香港の「解剖科技基金会」に連絡を取った。彼等はどのように人体を入手したかを示してくれた。科学目的に人々が献体するという事は中国でもフランスと同じ事である。もちろん故人の意思への尊重から展示人体と献体者を結び付けるものは出さない」


科学目的とするこの展示会は倫理委員会にとって適切でない

 これを科学目的という正当化は不適切である。

 ヴィレット公園のシテ産業科学博物館や人類博物館での開催を希望していたため、国家倫理諮問委員会はこの展示会を好ましくないと表明した。

 国家倫理諮問委員会のピエール・ル・コズ副委員長は説明する:
「倫理委員会の39人のメンバーのうちたった2名が非難される事はないとし、その他残りは学術的展示会という説明は不適切との判断を下し、それが覗き部屋以外の何物でもないとした。
 それは卑俗である。たとえ同意が存在したとしても、個人の死後にその肉体は学術目的のみに利用されるものである。中国の人権状況において中国人の同意が何を意味するのか? これはフランスではあり得ない」


子供達にこの展示会に行かないように忠告する

 現在、このマルセーユ医科大学の哲学教授は展示会のボイコットを呼びかけている。彼は「不眠症などの症状など、これは子供達に有害であると忠告する。ペットにする事を受け入れない人達が中国人には出来るのか?」と付け加えた。

 言語学CNRSの研究責任者のフランソワ・ラスティール氏は、数ヶ月前にリヨンで起こした嘆願書がアウシュビッツ基金の代表、パリ第4大学の学長やマリー・ダリュセック氏を含む785名の署名を集めた。

 このテキストは、死体の出所が法的に保証されるまで展示の中止を求めるものである。

 この科学者は「方法論的疑い」を提起した:

 「これらの人々が研究目的に献体したかどうか不明であり、それらが殺されたものでないと証明するものがない。国境なき死体をスペクタクルに利用するのか? 人々は病的な魅力のゲームに入る事が出来るが、本物の死体が訪問客を惹き付けるという事実の他に、それは商業目的の死のスペクタクルである」(以下略)

[訳=岩谷] (原文:フランス語) (写真と動画は元記事付録)
*本翻訳の転載には許可を必要としないが必ず出典元を明記の事。

 以下は原告側のリシャール・セディヨー弁護士が、訴えを起こした当日の4月4日にRue89に掲載した訴訟の内容の説明。




死体展『Our Body展』は法廷へ
リシャール・セディヨー (弁護士)
Rue89 2009年4月4日 12:46


 Rue89が調査をしていた展示会『Our Body, à corpus ouverts』に禁止の可能性が出て来た。『共同反死刑 (ECPM)』と『仏中団結』の2つの団体による訴えは、筆者によってパリ大審裁判所に届けられた。以下がその内容である。

 現在17体の若い中国人の死体が商品陳列のように展示されており、パリのマドレーヌ大通りで開催されている、この非常に異様な展示会は『Our Body, à corps ouverts』と呼ばれる。

 珍品のように、人体は切り刻まれ、解剖され、内臓が飛び出し、神経が露出している。出所が調査されなければならない人体を陳列している疑惑の展示会に、多くの人々が15ユーロを支払い来場している。もしこれがフランス国民の死体であったら人々 (と当局) の反応はどうであったか? その出所を確かめようとしない筈がないのは想像に難くない。中国国民の人体ならこの取扱いと展示のこういった状況への酌量となるのか?


病的な展示会

 これらの死体の保存方法は特に洗練された技術で、プロモーターによればそのポリマー浸透技術は長期間を要するものであり、人体から取り出された肺、肝臓、心臓、胃や腎臓などを展示している。 この病的な展示に魅せられた訪問者は、その次の瞬間、学術目的に献体した彼等の死去した身内をそこで見付ける事を想像するかもしれない。自分の身内がパリの有名ギャラリーで公衆の面前に陳列されているとしたら?

 それらの死体の出所を彼等は尋ねたのか? それらは中国にある基金会から提供されているが、中国の司法と刑務所の状況は全ての人権団体から非難されている物である。


死刑囚の体なのか?

 この死体の主がこの不気味な展示方法に同意した事を疑問には思わないのか? これら中国の死刑囚の親族が身内の遺体を引き取れない事に苦情を言えたかどうか、どうして私達にそれが分るのか? 中国の伝統では、死者を埋葬するのは人生で最も神聖な行為であり、埋葬されない死体展が身内にどのようなトラウマを及ぼすかは想像に難くない。

 1960年から79年まで中国の政治犯で、現在は米国に亡命し中国の人権問題のために活動している呉弘達氏は、中国での囚人は国家の所有物であり、それは死後も続くと説明する。囚人や死刑囚の肉体や臓器は取引の対象となる。呉氏はパリで現在開催されている展示会と同様の展示会の人体の一部が中国の死刑囚であり、米国の幾つかの州で禁止される事を確信していると言う。


倫理諮問委員会の否定的見解

 民間のエスパス・マドレーヌでの開催が決まる以前、シテ産業科学博物館と人類博物館に開催の打診があった。これら二つの公共施設は、この問題に関する国家倫理諮問委員会の意見を理由に門戸を解放する事を拒否した。 委員会によると、この展示会は人体実験に見え、「大戦中の根絶収容所での死体の扱いを連想させる事を避けられない」との事で、人体を展示する事は個人のアイデンティティへの冒涜となり、よってその尊厳への冒涜となるとの見解を示した。また委員会は「そのような展示が人間としての個人に対する倫理的視点を満たすと考える事は困難である」と加えた。


民法によれば、人間への尊敬は死によって消滅しない

 この展示会は、人間への尊敬は死によって消滅しないという民法 (第16条以下) に違反している事になる。故人の遺体は尊厳と品位をもって扱われるべきであり、医学的に必要な場合のみその完全性を損ねる事が出来るとある。この展示会はまた故人の臓器を取り除くのは治療と科学目的のみで行えるという公衆衛生法に違反している。

 アウシュビッツ基金の代表、パリ第4大学学長やマリー・ダリュセック氏など多くの知識人がこの展示会の主催組織に対抗し、嘆願書の署名を集めた。展示会はリヨンで11万人、マルセーユで3万5千人を集客し、パリでは30万人が見込まれている。

 最後に、イベントの商業的側面に関して。入場料は15ユーロ、カタログは15ユーロ50セントかかり、イベントのプロデューサーは収益を期待していると説明している。未知の状況で死亡した故人の死体や人体パーツによって収益を得る事を社会が受け入れるという状況はどういう事であり、埋葬を奪われたのは誰なのか?

 私が代理をしているECPMと仏中連帯が、人類の基本的人権に与えている深刻なダメージに関してパリの大審裁判所に訴える事を決定した。判決は4月9日に出る。

写真:『Our Body展』の展示会 2009年4月3日 (Benoît Tessier/Reuters)

[訳=岩谷] (原文:フランス語) (写真は元記事付録)
*本翻訳の転載には許可を必要としないが必ず出典元を明記の事。

最初の判決が出た当日のRue89の記事。



死体展示『Our Body展』が裁判で禁止に
ソフィ・ヴァーニ=カイラ
Rue89 2009年4月21日


展示会『Our Body, à corps ouverts』のドアは人間の尊厳に達し、それは閉じられなければならない

 リヨン展以来の論争を巻き起こしたイベントの主催者のアンコールイベンツに対し、パリの裁判所は展示中止まで24時間を与えた。Rue89はその展示会がパリに到着した時に取材に行ったが、驚くべき事に、殆どの訪問客は露出した人体の出所が言及されていないことを怪しんでいなかった。(ビデオ参照)

 判決によれば、「管轄権を持つフランス当局と共に埋葬権の解決を捜すために」これらの人体は差し押さえられ、延滞は1日毎に2万ユーロの罰金が課されるとなっている。

 この展示会は、マドレーヌ大通りのエスパス・マドレーヌでの展示を5月10日に終了し、5月12日から8月23日のパリ花公園での開催に移動する予定であった。プロデューサーのパスカル・ベルナルダン氏はAFP通信に控訴の意向を明らかにし「判決は不条理であり、米国やヨーロッパなど世界には18から20の同じタイプの解剖学展示会が今この時も開催されており、それらが禁止された事は未だかつてない」と述べた。


人体の出所に関する疑惑

 この訴訟を起こした『共同反死刑 (ECPM) 』『仏中団結』リシャール・セディヨー弁護士はRue89の質問に対し「非常に満足している」と感想を述べ、「この判決は完全に、人間の身体への不可侵と売買禁止に関する原告の主張を完全に採用した事になる」と語った。

 同弁護士はRue89の投稿者の間に懸念を引き起こした人体の出所に関する疑問に関しても「この業界の背後に臓器と人体の流通があるとますます確信している。プラスティネーションの発明者のフォン・ハーゲンス氏は、彼が使用している人体に死刑囚が存在する可能性を認めている。ベルナルダン氏に提供された人体は同じ特許で製造されており、その全てが中国から来ている。しかしそのプロデューサーは裁判に何の情報も提供せず、香港の基金会に言及しただけで、その住所や電話番号すらも提供していない。その基金会は科学界の誰にも知られていないのものである」と述べた。


「考えられない」同意

 既に、国家倫理諮問委員会 (パリのシテ産業科学博物館での展示に好ましくないとの意見を出した) のピエール・ル・コズ副委員長は、この問題に関して「これは卑俗である。たとえ同意が存在したとしても、個人の死後にその肉体は学術目的のみに利用されるものである。 中国の人権状況のおいて中国人の同意が何を意味するのか? これはフランスではあり得ない」と指摘している。

 仏中連帯のマリー・ホルツマン代表にとって、展示されている故人の同意があった事は以下の理由で「考えられない」とする:
 「中国では肉体はまだ両親のものだと考えられ、それが肉体が土に返る必要がある理由であり、だから死後の臓器提供に人々が応じないのである。中国での医療目的の臓器は死刑囚のものである事は広く知られる事」

[訳=岩谷] (原文:フランス語) (動画は元記事付録)
*本翻訳の転載には許可を必要としないが必ず出典元を明記の事。
Verney-Caillat, Sophie. "L'exposition de cadavres « Our Body » interdite par la justice". Rue89, 21/04/2009; 14:30. [魚拓]

原告の『共同反死刑』の親団体の『ワールド・コアリション』の判決に関する記事。



パリ展の禁止された起源の疑わしい死体
トーマス・ハバート
ワールド・コアリション 2009年4月24日


 フランスの二つの組織が、中国の死刑囚と思われる死体の展示会への訴訟に勝訴した。

 ワールド・コアリションのメンバー団体『共同反死刑』(ECPM) と人権擁護団体『仏中団結』が『Our Body, à corps ouverts』に対する訴訟を起こした。

 フランス人の裁判官は、その自称「本物の人体の解剖学展示」に停止命令を出した。このイベントは15ユーロの入場料で、解剖され人工的に保存された中国から来た死体と器官を披露するものである。

 ECPMと仏中連帯は、人体の不透明な出所やそれらが死刑囚である疑いを強調した。これらの団体は「人体は全て若い男性の中国人で病気の特徴を見せないという事は、自然死したとは考えられない」と声明に書いた。

 原告側のリシャール・セディヨー弁護士は「これら中国の死刑囚の親族が身内の遺体を引き取れない事に苦情を言えたかどうか、どうして私達にそれが分るのか? 中国の伝統では、死者を埋葬するのは人生で最も神聖な行為であり、埋葬されない死体展が身内にどのようなトラウマを及ぼすかは想像に難くない」と述べた。


同意の欠落

 展示会のプロモーターは、香港の解剖科技基金会から死体を入手したとしているが、遺体が展示される事に問題の故人が同意したかを証明出来ていない。
 また原告は『Our Body展』が、2008年12月に実施された人体への敬意に関するフランスの新法に違反しているとも指摘。

 展示会の背後にある会社のアンコールイベンツは、多くの国での同様の展示会に法的問題が提起される事なしに3000万人の集客があったと主張、代表が「混乱」があったとし判決に対し控訴した。近日中に別な法廷が事件を審理する。

 ECPMの訴訟対策チームのヘレン・ラブーズ氏は「私達は現在、訴訟の権利がある事を示すために、より多くの証拠と判例法の研究をしている」と述べた。

 2008年にワールド・コアリションは、死刑囚の体と死刑の透明性の当局の欠落と人体流通の繋がりを提起するキャンペーンで中国をターゲットにした。

アップデート (5月5日)
パリの控訴院は最初の判決を確認して展示会禁止を是認した。判決は「アンコールイベンツは、人体の合法的で不正のない出所と、認可された形での同意の存在を証明出来なかった」であり、展示会のプロモーターは更なる控訴の意思を明らかにした。

[訳=岩谷] (原文:英語) (写真は元記事付録)
*本翻訳の転載には許可を必要としないが必ず出典元を明記の事。
Hubert, Thomas. "Corpses of doubtful origin banned from Paris exhibition". World Coalition, 2009/4/24. [魚拓]

以下は、4月30日の控訴院の判決を報じた記事。



死体展示会『Our Body展』に禁止命令
ソフィ・ヴァーニ=カイラ
Rue89 2009年4月30日


 非常に珍しい事に、木曜日にパリの控訴院は「本物の人体」の『Our Body展』禁止を確認した。「人体の出所を辿れる書類を受け取っていない」としてパリの控訴院は4月21日の、弁護人の「人間の尊厳への侮辱」の主張に言及した。

 判決はまた、展示の主催者、プロデューサーのパスカル・ベルナルダン氏に、『共同反死刑 (ECPM)』『仏中団結』の裁判費用への賠償を命じるものである。ベルナルダン氏は、法的バトルを続行し上告する事を発表した。彼はエスパス・マドレーヌで2月に開始した展示会を、パリ花公園で5月22日から8月23日の開催に延期する積もりである。

 そのプロモーターには、人体が同意を得たという証明書類を作成する方法がなかった。人体を供給している香港の解剖科技基金会から見せられた書類は、人々が研究目的に献体したと法廷がみなせるような代物ではなかったからである。

 一方で、裁判所は人体の出所のより明確な理解をもたらす事になる人体の精査を命令はしていない。原告弁護士のリシャール・セディヨー氏は「これは人体売買のカモフラージュの展示会である事に私達はますます確信を持っている。非常に不穏な兆候が数多くある。私達が意見を聞いた複数の医者は、ポリマー処理が死後直ちに行われなければならないため、死がプログラムされた人々であると言っている。自然死の場合ポリマー処理は出来ない」と述べた。

 セディヨー氏は「世界の他の勇気ある団体が同様の展示を告発する事に、フランスの決定がその契機になればいいと思う」と願っている。

 解剖学的展示会は1995年以来世界でポピュラーとなり、これまでに3000万人がその展示に訪れている。
 しかし、エスパス・マドレーヌでの訪問客で、人体の出所の情報がない事に興味を示している人はごく一部に過ぎなかった。(ビデオ参照)

[訳=岩谷] (原文:フランス語) (写真と動画は元記事付録)
*本翻訳の転載には許可を必要としないが必ず出典元を明記の事。



解剖学的展示会『Our Body展』の禁止を法廷が確認
ル・ヌーヴェル・オブセルヴァトゥール/AFP通信 2009年4月30日


人体展『Our Body展』のポスター (DR)

 パリの控訴院は、4月30日 (木) に、2月12日からパリで開かれていた本物の人間の死体の解剖学的展示会『Our Body, à corps ouverts』の禁止を確認した。最初の審査プロセスでは良識の欠如が禁止処置の理由とされ、控訴院のジャン=クロード・マジャンジー裁判長は人体の出所に付きまとう疑惑に言及した。
 「アンコールイベンツ (展示主催者) にとって義務である、人体が合法的な出所でそこに偽装がなく認可された同意書が存在するとの証明を怠った」が控訴院の判決の理由であると指摘された。

人権
 リヨンとマルセーユで既に開催されたこの展示会は、マドレーヌ大通りのエスパス・マドレーヌでの展示を5月10日に終了し、5月12日から8月23日のパリ花公園での開催に移動する予定であった。
 しかし二つの人権団体 (共同反死刑 (ECPM) と仏中団結) が、死体の出所の疑惑と展示会の禁止の必要性を訴えアンコールイベンツに対し訴訟を起こし、それが判決に採用された形だ。

人体の出所の疑惑
 それらの2つの人権団体は展示会は人権に関わる問題とし、人体の出所が明確に示されておらず、それが倫理的な疑惑となっていると見なしている。
 フランス展の受け入れ業者であるパスカル・ベルナルダン氏によると、全ての人体 (彼によれば全て中国人) は香港の解剖科学与技術基金会から提供されたものだという。4月1日の公聴会でアンコールイベンツはそれが教育的科学的なイベントであると強調していた。

論議を呼んだ展示会
 しかしエスパス・マドレーヌでの開催の前、展示会は他の2箇所 (シテ産業科学博物館と人類博物館) から開催を拒否されている。それらは特に国立倫理委員会の否定的な意見を信用したのである。

全身または解剖された人体
 その展示会では17体の中国人の男女の死体 (全身又は解剖された) を見る事が出来た。その開いた人体は、有機液体をシリコンに入れ替える技術のプラスティネーションで保存されたものである。
 展示会はフランスに来る以前に、アンコールイベンツ以外のプロモーターによって米国、ドイツやスペインで開催されている。
 世界でこれらの解剖学的展示を見に、これまでに3000万人が足を運んだ。(avec AFP)

[訳=岩谷] (原文:フランス語) (写真は元記事付録)
*本翻訳の転載には許可を必要としないが必ず出典元を明記の事。


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脚註:(脚註を見る)



写真:

  1. ^ 4月21日傍晚,巴黎法庭判決當天,屍體展(Our Body)門外──巴黎Espace 12 Madeleine 。(攝影:王泓/大紀元) 大紀元. 『中國人遺體展覽被法國禁止 歐洲首例』, 2009-04-27 01:56:24 AM .

  2. ^ Photograph extracted from the video. AFP. "'Our Body' exhibit banned in France". YouTube, April 22, 2009.
  3. ^ François Lafite. . "Point presse de Pascal Bernardin, directeur de Encore Events". flickr, April 21, 2009.
  4. 1 2 ABC News Store. ""20/20: Human Bodies On Display -- Where Did They Come From?/Plane Crash Survivor: 2/15/08"". [魚拓]
  5. ^ 中国標本網. 『主頁』. [魚拓]
  6. ^ 南京市人民政府. 『南京蘇芸生物保存実験工廠』 [魚拓]

  7. ^ Fnuja.com. "Le Rapport de Richard SEDILLOT au CNB sur le projet de "loi pénitentiaire"", 2009.2.14.

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コメント

恐ろしいです

私も初めて見たときには「すごい技術!こういうものも禁忌で無くなったのか」と恐怖を抑えながら思ったものですが、言われているとおり、若く美しい体型の標本ばかりなんですよね。

このような姿だとしてでも後世に残りたいと言う、私なら絶対に思わない事を考える人が結構いるんだ、とか、勝手な解釈をしていましたが、おかしなことに皆が気づき調査が進んでいるのは、無理矢理この姿にされてしまった方々の為にも、大変重要な事と思います。

子供の頃、解剖を見せられて(親が医者なので)一生の心の傷になったという話を読んだことがありますが、元々人体の内部を知ると言うのは一般的な行為では無いですね。
逆に、親戚が外科医ばかりの中に育って、いつも見ていたと平気で話す人もいましたから(平気なふりか、そういう感情に無理に変えてしまったのかもしれませんが)、専門家から見たら貴重な資料だとは思いますが、記事でも載せられていましたとおり、子供には絶対に見せたくない、連れて行きたくないと思いました。

内容からそれますが、注釈がカーソルを合わせると出るというところ、とても工夫されていますね。ブログの基本設定には無さそうな技術ですね。

  • 2009/08/20(木) 15:11:37 |
  • URL |
  • きょーちゃん #OARS9n6I
  • [ 編集]

きょーちゃん

関連記事まで全部読んで頂いたみたいで、かなりの量があるので大変だったと思います (笑)

実際に日本で『人体の不思議展』に行った人が書いているブログなどでも、会場で「献体」と説明されているのでそれを何となく信じている人が多い一方で、男女比が極端に偏っている事や、人体標本の体型が全体的に若い事を不審に思っている人もいました。

アムネスティの調査では2008年の世界全体の死刑執行数の72%が中国であり、また中国国内の移植臓器の95%が死刑囚のもので、中国で死刑囚の遺体は遺族に返還されないので、中国では献体や身元不明死体を集めるよりも遥かに簡単で確実により多くの死刑囚の死体が手に入るというのはどう考えても分り切った話ですね。

献体であると、そのように「説明」されていても、それは「証明」されていないんです。

例えば健康問題的視点で『人体の不思議展』を見に来る人もいて、医学的な関心で人体の内部を勉強してみたいというのも悪くはないんですが、それならひからびたプラスチック漬け死体よりも本の図解や写真を見る方がよほど勉強になるし、何もそのために死人にポーズを取らせる必要はない訳です。

そう言えば、人体の不思議展に行ったらそこで展示されていた腕の霊が家まで付いて来たと書いているブログがありましたがv-40、子供は墓場や博物館のミイラでも恐がるというのに、数年前まで生きていた10数体の人間がバラバラにされて展示されている所に連れて行ったら、それこそトラウマになるんじゃないかと思いますね。


あと、註釈カーソルはこれはJavaScriptなので、残念ながら通常のブログには付いていないです。
これは2ちゃんねる保存サイトの「うんかー」で、「>>」のついたリンクに、「dd」の同じ番号が反応するようにプログラムされているものを解読して拝借しました。
本なら註釈はページ下部に付きますが、ウェブサイトだといちいちページの上と下を行ったり来たりするのは煩わしいので、取り合えず実験的に人体展シリーズに応用してみました。

似たような例として最近は、ブログでも会社によっては、リンクにカーソルを合わせるとリンク先のページのキャブチャ画像が出て来て、リファラを残さずにどういうサイトか覗けるという機能をつけている所もあるので、アメブロやFC2でもそういう機能もそのうちに増設されるかもしれませんね。

  • 2009/08/21(金) 22:01:09 |
  • URL |
  • 文太 #gJtHMeAM
  • [ 編集]

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