
トモダチ作戦の米軍が最初の目標としたのが支援物資輸送のハブ空港の確保としての仙台空港の復旧であった事は、米空軍第353特殊作戦群指揮官のロバート・トス大佐の作戦終了時の記者会見でも説明されていた。
実際、津波の直撃を受け使用不能状態だった仙台空港の飛行場機能をわずか3時間で復旧させたのは、沖縄駐留の特殊部隊を動員しての戦場さながらの作戦だった事は当時日本では一部のメディアや個人ブログ等で触れられたのを除き余り報じられていなかったが、今回から数回にわたってその詳細を振り返ってみる事にする。
この空港回復作戦を行ったのは、夜間や悪天候など視界不良の悪条件において敵地への低空飛行での潜入・着陸訓練を受けた飛行隊と、パラシュート降下で敵地潜入をして負傷兵の捜索・救出・応急医療処置を行う落下傘救助隊員、そして地上に管制機能を自前で確保し着陸機を誘導し着陸させる戦闘管制班 (CCT) などから成る空軍の特殊部隊である。
震災のわずか9日前にも、嘉手納基地でのパラシュート降下訓練や低空飛行訓練がアフガニスタンやイラクでの特殊作戦に直結しているとしんぶん赤旗に批判されていたのがこの第353特殊作戦群の第320特殊戦術中隊だ。[>>1]
しかしながら「これまで見た中で最も荒れ果てた空港」と米空軍少佐に言わせた津波後の仙台空港をスピード再開し東日本大震災の復興支援に大きな貢献をしたのが、基地反対派には何かと槍玉に挙げられる嘉手納基地のこの部隊であった。
特殊部隊により数時間で松島基地と仙台空港の飛行場機能を確立
トモダチ作戦のうち、仙台空港の復旧で活動した米軍は主に空軍と海兵隊で、まずイニシアティブを取ったのが空軍だが、この最初の復旧作戦に動員されたのが空軍特殊部隊の第353特殊作戦群である。 16日早朝に特殊作戦機コンバットシャドウ機に管制機材を搭載した高機動車 (ハンヴィー) を積んで横田基地を出発した同部隊はまず管制が機能していなかった航空自衛隊松島基地に強行着陸。
海沿いにある松島基地も津波の直撃を受けて航空保安施設が流されるなど使用不能となっていたが、12日夜明けより隊員総出の手作業で滑走路の堆積物を取り除き15日までに滑走路を復旧していた。[>>2-3]
そこから同部隊所属の第320特殊飛行中隊が二手に分かれて一方が松島基地の管制機能を確保し、もう一方の14人のチームがコンバットシャドウで持ち込んだ2台のハンヴィに乗って自衛隊と陸路で仙台空港に向かい、手作業でC-130機の着陸に必要な5000フィート [1.5km] の滑走路を約3時間で確保して、空港復旧に必要な機材や重機を積んで横田基地を出発したコンバットタロンII機の着陸を地上から誘導し着陸させるという[>>4]、戦闘管制員 (CCT) を使った戦場さながらの作戦で飛行場機能をスピード復旧させている。
その復旧活動の詳細は空軍サイトに掲載されている仙台空港の初期復旧活動に関するレポートで説明されている。


米空軍のMC-130HコンバットタロンIIが16日、仙台空港に着陸した。これは3月11日に日本の東海岸の多くを機能不全にした地震と津波以来初の固定翼機のこの空港への着陸である。嘉手納飛行場をベースとする第320特殊戦術飛行中隊の戦闘管制班 (CCT) が、日本側の緊急管理組織と共に滑走路の一部の障害物を取り除き、離着陸の航空管制を再確立した。
Posted 2011年3月16日
アーロン・クラム技能軍曹
第353特殊作戦群
【3月16日横田基地 (AFNS)】第353特殊作戦群の航空兵と航空機が、3月16日に日本北部での救援活動のサポートする2つの主要滑走路を開くために日本側への支援を行った。
3月11日に日本の東北地方を襲ったマグニチュード8.9の地震とそれに伴う津波によって航空自衛隊松島基地と仙台空港の施設と飛行場はダメージを受けた。
嘉手納飛行場をベースとする同特殊作戦群の航空兵は3月16日早朝に、調査と飛行場再開のために第17特殊作戦飛行隊のMC-130Pコンバットシャドウに乗って出発した。
約40分後に高度に訓練された航空クルーは、管制が機能していなかった空自松島基地にこの特殊作戦機を着陸させる事が出来た。
着陸後直ちに、松島基地と仙台空港の滑走路を再開するために航空隊は機材や車両を下ろした。
空自基地への着陸から1時間以内に、第320特殊戦術飛行中隊の戦闘管制班 (CCT) は、管制塔で飛行場の航空管制のサポート態勢にあった。
CCTは訓練された特殊作戦部隊であり、過酷な条件の場所において航空管制、指揮統制と人道的支援を行いながら飛行場機能を確立出来る航空管制官の有資格隊員からなる部隊である。
それと同時に別なCCTチームと日本の自衛隊が、約25マイル [40km] 離れた仙台空港の調査と自前の航空管制設備をセットするために車で移動した。
仙台空港は津波で深刻な被害を受け瓦礫が散乱していた。
第320特殊戦術飛行中隊の指揮官によれば、津波によってこの空港は最も機能困難な飛行場の一つになったという。
「数日前に私達が上空で行った調査では空港の被害がどれだけ酷いかの全体像は把握出来なかった」とジョン・トラックスラー少佐は話す。
「飛行場施設上に相当量の瓦礫が散乱している事は分ったが、地上で見て初めてここで起こった被害の規模を完全に理解した。私達はこれまでも過酷でダメージを受けた飛行場で作業をして来たが、これは私が見た中で最も荒れ果てたものだ」
空港オペレーションを確立するために必要な設備と、周辺エリアへの救援物資を積んだ1機目の航空機MC-130Hの着陸をサポートするため、空港に到着して数時間以内にCCTは調査を完了し、滑走路の使用可能な部分をマークし、自前の設備をセットして管制を提供した。
仙台空港に最初に着陸した航空機はまた、第353特殊作戦群の指揮官を乗せていた。この大佐はCCTと自衛隊によってまだ行われているハードワークや、このエリアのコンディションに関して言及した。
「完全な荒廃にもかかわらず、日本の人々の不屈の回復力と強さがその明確な証拠だ」とロバート・トス大佐は話した。
「彼等は瓦礫を除去するために津波以来昼夜作業を行っている。彼等のハードワークのお陰で私達は本日着陸し飛行場を開き、援助を行う事が出来た」
現在CCTと日本側は、救援活動を支援する固定翼機および回転翼機をサポートするために配備されている。
Cram, Aaron (Tech. Sgt.). "SOG Airmen open two strategic runways for relief operations", 353rd Special Operation Group, Posted 3/16/2011 Updated 3/16/2011.
























U.S. Air Force photo/Staff Sgt. Samuel Morse
松島基地と仙台空港

仙台空港の管制塔は1階部分にレーダーなどの機材設備があったために津波の直撃で管制機能が完全に麻痺していた。
滑走路に関しては、滑走路のメンテナンスを担っていた前田道路が国交省の指示で14日朝より滑走路の復旧作業を行い米軍が来た時点で1500mの滑走路が確保されており、米軍の役割はCCTによる管制機能の確保と特殊部隊パイロットによる状態の悪い滑走路への離着陸の実現と、それによる機材や救援物資の運び込みにあったようだ。[>>8]
以下は航空自衛隊松島基地の復旧のために同基地に残った第353特殊作戦群の松島基地での動画レポート。

戦闘管制班と航空自衛隊が飛行場を開くために協力
Posted 2011年3月17日
ジョシュア・ロザレス
AFN東京
【3月17日:松島基地】3月16日、嘉手納飛行場の第320特殊戦術飛行中隊のCCTチームが救援活動の支援のために、飛行場再開を行っている日本の航空自衛隊に加わった。
航空自衛隊は滑走路の堆積物を取り除くためこれまで2日間24時間態勢で作業にあたっていた。日本側との調整と滑走路の調査の後、同チームは航空管制を開始するために通信機材をセットした。
滑走路のフライト使用安全宣言が出されて間もなく、必需品である3パレットの水を積んだ最初の航空機が着陸した。
空軍戦闘管制班が日本の空自を支援
【2011年3月17日】沖縄・嘉手納飛行場の空軍戦闘管制班が、救援物資の輸送に日本北部の松島基地の滑走路の安全を確実にするため航空自衛隊を支援した。
Rosales, Joshua (Senior Airman). "Combat controllers, JASDF work together to open airfield", 353rd Special Operations Group, 3/17/2011 Updated 3/17/2011.
そして即日横田基地より陸前高田市や気仙沼市への支援物資の松島基地への空輸が開始している。

トモダチ作戦2011年3月16日
RT-00:12:42:26
2011年3月16日、松島基地で統合軍陸上構成司令部前線指令隊 (JFLCCFCE) は、トモダチ作戦の一環として米国空軍のMC-130T機から2万5000本の飲料水ボトルの積み下ろしのために待機していた。
JFLCCFCEは最近の地震や余震や津波の被災地支援のために、陸前高田市のサンビレッジ高田と気仙沼市の災害センターに届けるそれぞれ1万2500本の水ボトルを降ろした。
この活動は日本当局や米国太平洋軍のコンスタントなアドバイスの下で米国国務省と米国国際開発庁の協力において行われている。
W/O ジェームズ・A・バークス
在日米海兵隊基地部隊撮影班
DSN 645-9164
comcamwarrior. "Operation Tomodachi 110316-M-ED903-001 ", YouTube, 2011/04/03.
米軍は13日より現地調査を開始
11日の震災を受けて米空軍と海兵隊は12日から沖縄の嘉手納基地や普天間基地より人員と特殊作戦機などの装備や、被災地への支援物資を活動拠点の横田空軍基地に配備を開始しているが、13日より複数回にわたりヘリで上空から現地調査を行っている。
このうち最初に行われた13日の調査は空軍と海兵隊の統合調査隊によるもので、この調査には16日の仙台空港再開を指揮した第320特殊作戦群指揮官のジョン・トラックスラー少佐が参加している。
そして米軍は山形空港を前進補給基地にする事を検討しており、陸上自衛隊と打ち合わせが行われた。

Posted 2011年3月13日 嘉手納飛行場(空軍)
航空兵と海兵隊兵の捜索救助統合チームが3月13日に、マグニチュード8.9の地震とそれに伴う津波に襲われた地域の調査のために仙台空港上空を飛行。同チームは日本の震災復興活動の支援を行っている。














"Airmen, Marines carry out survey mission in mainland Japan", Kadena Air Base, Posted 3/13/2011 .
米空軍の強行潜入救助部隊「第353特殊作戦群」
撃墜され敵地に不時着した味方軍の兵士や人質の救出を主な任務とする強行潜入救助部隊の第353特殊作戦群は5つの部隊からなるが[>>5]、そのうち仙台空港復旧任務に配備されたのは、落下傘救助員と戦闘管制員 (CCT) などから成る第320特殊戦術飛行中隊、特殊作戦機MC-130H「コンバットタロンII」を運用する第1特殊作戦飛行隊、そして特殊作戦機MC-130P「コンバットシャドウ」を運用する第17特殊作戦飛行隊である。
第320特殊戦術飛行中隊
仙台空港の空港機能回復作戦を地上で行った第320特殊戦術飛行中隊 (320thSTS) は、敵地に潜入し味方機の着陸ゾーンを確保し航空管制を行うCCT、戦場での負傷兵の捜索・医療処置・救助・退避を行う落下傘救助隊員、そして作戦地点の気象データを分析する特殊任務気象チームで構成されている。 この部隊はその名の通り特殊部隊の投入や救助・回収を主な任務とし、降りられそうにない所にでも飛行機を降ろしてしまうプロフェッショナル集団である。[>>6]
震災後の仙台空港でもCCTによる空港機能確保と落下傘救助隊員による空港内の生存者の捜索が行われた。
以下は前日の3月15日にヘリで現地調査を行った際の第320特殊戦術飛行中隊の写真レポート。


3月15日、HH-60Gペイブホーク搭乗前にこのミッションの打合せをする嘉手納飛行場の第320特殊戦術飛行中隊の2つのチーム。同中隊は戦闘管制班 (CCT)、落下傘救助隊や特殊任務気象チームを持ち、どこにでも行き前線オペレーション拠点と即席滑走路をセットアップする。
Posted 2011年3月18日 第353特殊作戦群
【3月18日:横田基地】3月11日に日本東北沿岸を襲った8.9を計測した地震に対する人道救援活動を支援するため、嘉手納飛行場をベースとする第320特殊戦術飛行中隊の航空兵が横田基地に配備された。
第320特殊戦術飛行中隊は、落下傘救助隊、戦闘管制班と特殊任務気象チームから成り、様々な高度訓練を受けた救助人員によって捜索救助と救急隊や救援物資の輸送、飛行場や着陸ゾーンを制御する管制を提供しながら調査及び飛行場とヘリポートを確保、負傷者への応急処置、脱出、前方の配備地点の気象環境データを査定・解釈し、日本政府その他の救援機関への支援を行うために航空機や乗組員を配備する事が出来るだろう。
現在のところ、本隊は被災エリアの調査を行い、日本側とこれからの活動計画の打合せを行い、日本北部での救援活動を支援するための2つの主要滑走路を確保するために日本側をアシストし、これら2つの滑走路で航空管制を提供している。






"Special Tactics Airmen ready to fly anytime, anywhere", 353rd Special Operation Group, Posted 3/18/2011 Updated 3/18/2011.
特殊作戦機「コンバットタロンII」と「コンバットシャドウ」
この作戦で用いられたMC-130シリーズの特殊作戦機は、短い滑走距離での離着陸が可能で、地形追従レーダーや赤外線航法装置を装備した、視界不良の夜間や悪天候や険しい地形などの悪条件において高度80mの地形追従飛行による低空輸送の能力を持った万能中型輸送機である。これらの特殊作戦機を運用する第1及び第17特殊作戦航空隊員は暗視ゴーグルによる夜間目視低空飛行の訓練を受けている (エントリー末のファクトシートを参照)。[>>7]
松島基地と仙台空港の復旧と被災地への救援物資輸送のために13日時点で横田基地の第353特殊作戦群には3機のMC-130P「コンバットシャドウ」が配備されているが、16日の復旧後も滑走路の大部分が使用できず依然大型機が着陸出来ない状態だった仙台空港に、これらの短滑走離着陸機で述べ1日10数回のピストン輸送で物資輸送を行っていた。
以下は、MC-130H「コンバットタロンII」を運用する第1特殊作戦航空隊が、16日の輸送開始に備えて3月14日に沖縄の嘉手納飛行場より震災支援ベースの横田基地に物資輸送を行ったフライトの写真レポート。

BATCATSが更に人道支援を配備
Posted 2011年3月15日 嘉手納飛行場(空軍)
アーロン・クラム技能軍曹
【嘉手納飛行場:3月15日】3月14日、第353特殊作戦群から更に15人の航空兵が横田基地で展開されている人道救援活動を支援するためMC-130HコンバットタロンIIで支援装備と救援物資を載せて嘉手納飛行場を出発した。
これらの航空兵は最も過酷な環境において支援を提供する能力のある高度に訓練された医療、通信とメンテナンスの専門家である。
3月11日に日本を襲った8.9の地震とそれに伴う津波に対応する日本政府への支援のため、第353特殊作戦群は現在約115名の航空兵と3機の航空機を配備している。
「私達の心と祈りはこの困難な時にある日本の友人達と共にあり続ける」と第353特殊作戦群の副指揮官のスティーブン・ビソネッテ大佐は話した。
同作戦群指揮官のロバート・トス大佐は救援活動の支援のために航空兵を配備し、彼等はまさかの時の頼みの綱として被災者への支援を献身的に行うと述べた。
「私達は救援活動の支援のために既に日本側と密接に協力しており、この作戦が終了するまで私達の友人達への支援を提供し続ける」と話した。
第353特殊作戦群は人道活動において様々な高度訓練を受けた救助人員によって、捜索救助と救急隊や救援物資の輸送、特殊部隊員による管制を提供しながら調査及び飛行場とヘリポートを確保、負傷者への応急処置、日本政府その他の救援機関への支援を行うために航空機や乗組員を配備する事が出来るだろう。




"BATCATS deploy additional humanitarian support", Kadena Air Base, Posted 3/13/2011 .
以下は、MC-130Pコンバットシャドウを運用する第17特殊作戦航空隊が、3月16日の滑走路再開後に横田基地から仙台空港に飛ばした増援のコンバットシャドウ機の写真レポート。
これが最初に着陸した第1特殊作戦航空隊のコンバットタロンII機に次いで仙台空港に着陸した2機目の固定翼機である。

特殊作戦航空兵が新たに開かれた飛行場に積み荷を運ぶ
Posted 2011年3月17日
【3月17日:横田基地】3月16日、先に仙台空港入りしていた第353特殊作戦群の隊員に、第17特殊作戦飛行隊が水、食料その他の一般供給品を届けた。
第320特殊戦術飛行中隊の戦闘管制班 (CCT) が同日に滑走路を再開して以来、このMC-130Pコンバットシャドウは仙台空港に着陸した2番目の固定翼機となった。
仙台空港は3月11日に日本東北部を直撃したマグニチュード8.9の地震とその結果の津波によって深刻な被害を受けた。
現在、第353特殊作戦群の約150名の航空兵が日本での人道救援活動の支援のために配備されている。
"Special Ops Airmen move cargo into newly opened airfield", 353rd Special Operations Group, 3/17/2011 Updated 3/17/2011.








"Standing up at Sendai", Yokota Air Base, Posted 3/16/2011 Updated 3/16/2011.
第17特殊作戦航空隊が日本の地震&津波救援のためにMC-130Pを飛ばす
横田基地では、日本の地震と津波の救援活動として、第374空輸航空隊と第353特殊作戦群のメンバーが仙台空港やその近辺の地域への物資、装備や人員の輸送作業を行っている。
捜索ヘリに空中補給を行うコンバットシャドウ
MC-130Pコンバットシャドウは、MC-130シリーズの中で救援ヘリへの低空での空中給油能力に特化した機種であり、夜間作戦だけでなく危険のない条件において昼間の飛行や物資投下にも用いられるモデルである。[>>7]
東日本大震災においては、松島基地等への被災者への救援物資の輸送の任務の行き帰りに、現地で捜索を行うヘリに対して空中給油を行い、その間コンバットシャドウの乗組員は低空で低速飛行で行われる補給の時間を利用して上空から瓦礫の調査を行っている。


【太平洋】第33救助隊の2機のHH-60ペイブホークヘリに補給を行う第17特殊活動航空隊のMC-130Pコンバットシャドウ。この補給任務は3月11日に日本を襲ったマグニチュード8.9の地震とそれに伴う津波による被災への人道救援活動への支援である。
Posted 3/18/2011 Updated 3/18/2011
クリストファー・ラブ少尉
第374空輸航空団広報
【3月18日:横田基地】18日、第17特殊作戦飛行隊のMC-130Pコンバットシャドウが捜索救助活動を行っている4機のHH-60ヘリへの補給を成功裏に行った。
同機は今朝、第353特殊作戦群のメンバーと共に迅速な作業にあたった日本の自衛隊によって3月16日に再開した松島飛行場に向けて横田基地を出発した。
その道中で、MC-130Pは高度1,000フィート [約300m] で2機のHH-60ヘリへの補給を行った。その後任務の帰りの道中に2組目の空中補給を行った。
「これは私達に必要な物だ」と第17特殊作戦飛行隊の機上輸送係のマイケル・ミリック曹長は話した。
「ヘリコプターへの補給は必要であり、それで捜索と救助任務が続けられる」
低空での補給の間、同機の乗組員は太平洋岸の数百マイルにわたって散乱した家屋、木や全ての種類の瓦礫の調査を行った。
「家が丸ごと海上を流れている光景は想像を絶する」と同機副操縦士のケリー・レッドマン少佐は話した。
「どこを見てもそこら中に瓦礫の山がある。それは津波の全体像を示している」
午後の同機の帰路上で3月11日の日本の破壊的地震と津波から丁度1週間の時を迎えた。
全力で救援活動を続けるように、シャドウ機のチームのコミットメントも同様である。
「ここに出来るだけ長い事いたいと思う」とサム・ロビーノ大尉は話した。
「何か進展が見えるまでは」








U.S. Air Force photo/Osakabe Yasuo
"Combat Shadow crew conducts refueling in support of Operation Tomodachi", 353rd Special Operations Group, Posted 3/18/2011 Updated 3/18/2011 .
侵入困難で補給路のない敵地に取り残された味方の負傷兵を捜索・救出・奪還するために、捕捉されにくい夜間や悪天候下に作戦行動を行い悪条件下で輸送機を潜入着陸させる訓練を受けた特殊部隊が、東日本大震災においては仙台空港復旧に大きな貢献をしたのは正に最適任だと言える。
彼等の能力と経験から見ればこの任務はごく自然な事とも言えるが、米軍の歴代の軍事活動における実践経験の豊富なこれらの部隊はまた災害支援の経験も豊富である。
この復旧活動には18日より米国海兵隊が加わり被災地への支援物資のピストン輸送が増強され、陸上自衛隊や日本側の民間業者との協力で急ピッチで空港内やその周辺の瓦礫の除去作業が進み、飛行場再開4日後の3月20日には大型ジェット輸送機の離着陸が可能となった。
次回に続く
オペレーション・アリガトウ
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参考サイト・関連サイト
・壊滅的被害を受けた仙台空港に強行着陸、資材の輸送に米空軍特殊作戦軍団が活躍 (DNA 2011年3月17日)・津波に占領された航空自衛隊松島基地を奪還した、アメリカ特殊作戦航空隊 (野良犬の詩 2011年3月17日)
・第320特殊戦術飛行中隊 空軍公式HPより。 (ATTS Group 2011年3月31日)
・第353特殊作戦群の活躍。 (CAPITOのブログ 2011-04-02)
・嘉手納飛行場の米軍パラシュート訓練 アフガン、イラク作戦に直結 (しんぶん赤旗 2011年3月2日)
・これに辻元清美が激怒したんだろ? (政治真情報 2011年4月5日)
・日本共産党よ 恥を知れ! (BlueWake - 青い航跡 2011-05-20)
・松島基地の復旧復興 (自衛隊インビテ-ション(4月放送内容) 2011-04)
・Japan Relief Ops (353rd Special Operations Group)
・News March 2011 (Yokota Air Base)
・Japan Relief Operations (Kadena Air Base)
・Operation Tomodachi (Misawa Air Base)
・Operation Tomodachi (U.S. Air Force)
・感動の復興ドラマ【仙台空港1】“ゼロメートル地帯”仙台空港に押し寄せた津波 (President Online 2011年8月11日)
・感動の復興ドラマ【仙台空港2】空港再開を復興のシンボルに! (President Online 2011年8月12日)
・感動の復興ドラマ【仙台空港3】「空港を囲え!」猛スピードで立った木柵 (President Online 2011年8月13日)
・感動の復興ドラマ【仙台空港4】「郷に入りては」米国流を封印した心意気 (President Online 2011年8月14日)
・空港復旧 熊谷組の献身 (Sankei Business 2011.4.29)
関連動画
コンバットシャドウを用いた救出作戦のデモ
この優れた動画でMH-53JペイブロウヘリやMC-130PコンバットシャドウやAC-130スペクターなどの複数の航空機を伴う訓練を見る事が出来る。着陸ゾーンや飛行場の警備のための迅速なロープによる地上投下を行う幾つかの隊は第21特殊作戦隊所属である。
全ての映像はナイトビジョン機材による撮影。
]sasty73. "USAF "Operation Rescue"". YouTube, 2010/01/25.
コンバットシャドウの空中給油
コンバットシャドウの潜行離陸
MC-130の低空飛行能力
津波に襲われた航空自衛隊松島基地
『自衛隊だけが撮った0311-そこにある命を救いたい』より
フジテレビ 2012年3月9日放送
当時900人ほどいた隊員と30人ほどの業者は大津波警報を受け、避難したので津波は免れるが、最新鋭の戦闘機やヘリが流されてしまった。基地、建物も浸水、非常電源も使えなくなり、その日は基地で足止めとなってしまった。
しかし、翌朝には津波を免れた2台のトラックで使命に燃えた隊員は救助活動に向かった。また、12日の夕方にはヘリコプターの離着陸が可能なまでに基地機能を回復させる。
shinyakai0809. 『3.11 東日本大震災 航空自衛隊松島基地 津波到達時映像』. YouTube, 2012/03/13.
国防総省編集のトモダチ作戦スライドショー
関連ファクトシート

第353特殊作戦群
Posted 2011年8月17日 空軍特殊作戦コマンド

群青色と空軍イエローが空軍カラーである。青は空軍活動の主要域の空を現す。黄色は太陽と、空軍の人員に要求される優秀性を示す。
星の光る稲妻のぎざぎざラインは、現代の戦争において流れ星を撃つのに用いられる電子手段を示す。
円上の硫黄マークは、軍の能力の結果そのような場所に持って来られるであろうパワーの巨大さを歴史的に脚色する。
地球の一部は世界のどこでも機能を行える軍の能力を表す。
コウモリ猫の明暗の色調は軍の昼夜飛行の能力を示唆する。
第353特殊作戦群 (353rd SOG) は空軍特殊作戦コマンドの不可欠な部分であり、日本の嘉手納飛行場を本部としている。
この群は750人以上の航空兵で構成され、太平洋における唯一の空軍特殊作戦ユニットである。
ミッション
第353SOGは米国太平洋軍 (USPACOM) の戦域全体における全ての米空軍特殊作戦活動の焦点である。
この群は様々な最優先事項の視界不良任務を行う準備が出来ている。
その任務とは太平洋における統合および同盟の特殊作戦軍への空からの支援である。
それは世界規模の機動性へのコミットメントを維持し、指示があれば太平洋戦域での演習に参加し、人道救援活動を支援する。
それに加えこの群は、戦時や不測の事態における、固定翼機能力から潜入脱出や米国や同盟国の特殊作戦軍への補給に至る計画を展開する。
第353SOGの平時の主要責任は配属されたユニットの訓練とメンテナンスの監督である。
同群は多くの戦域や、統合参謀本部が率いる太平洋での軍事演習や訓練への包括的参加により、それらのユニットの戦闘即応性を保証する。
第353SOGは、米国太平洋コマンドの副統合軍である太平洋特殊作戦コマンド (SOCPAC) の空軍構成要素で構成される。
ユニット
この軍は5つの部隊で構成されている:
第1特殊作戦飛行隊は、統合および同盟特殊作戦軍を支援するMC-130HコンバットタロンII機を運用する。
この航空機は悪天候の敵地に夜間に空中投下や着陸によって部隊や装備を運ぶ能力を有する。
乗組員は特に暗視ゴーグルを使用した夜間の低空飛行の訓練を受けている。
第17特殊作戦飛行隊はMC-130Pコンバットシャドウを運用する。この航空機の主要ミッションは特殊作戦ヘリへの空中給油である。
同隊にはまた空中投下や着陸による部隊や装備の昼夜を問わない低空輸送の能力がある。コンバットタロンの乗組員としてこれらの乗組員は暗視ゴーグル飛行の訓練を受けている。
第320特殊戦術飛行中隊はの落下傘救助員と戦闘管制員 (CCT) は、投下・着陸ゾーンの確立、着陸ゾーンへの航空管制、医療および撤兵、固定翼機や回転翼機の両方への戦闘捜索救難を提供する。
第353特殊作戦支援隊 (OSS) は、群全体のための兵站と作戦計画の支援機能を受け持つ。この隊はまた第353SOCに割り当てられた全ての通信の維持を受け持つ。この隊はまた群の諜報機能を持つ。不測の事態や戦時活動においてOSSは群指揮官の戦闘スタッフとなる。
第353メンテナンス隊 (MXS) は、第353SOGが保有する大多数の航空機や「修理工場」のメンテナンスを提供する。第353SOGの航空機やミッションの多様性はこの隊の人員に独特のチャレンジを作り出す。MXSはまた群の補給機能の大部分を受け持つ。
2011年8月現在
"353RD SPECIAL OPERATIONS GROUP", Air Force Special Operations Command, Posted 8/17/2011.

MC-130P コンバットシャドウ
Posted 2011年9月15日 空軍

2003年、タイのウドーンターニーの滑走路で離陸準備でプロペラを回し始める嘉手納飛行場の第17特殊作戦航空隊のMC-130コンバットシャドウ。(U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Jeremy Henderson)
任務
コンバットシャドウは人目につかないように飛行し、単数から複数の特殊作戦ヘリへの低空空中給油任務を行い、潜入と秘密裏の脱出、政治的に微妙な地域や敵地への投下や着陸による侵入による特殊作戦の補給を行う。
MC-130Pは肉眼による発見や空中の脅威による妨害の可能性を減らすため基本的に夜間に飛行をする。
第二の任務はビラの投下を含む。
特徴
MC-130Pの改良点は、改良されたナビゲーション、通信、脅威検知や対抗策システムである。
コンバットシャドウ隊は完全に統合されたナビゲーションとグローバル位置システムと、暗視ゴーグル対応の内部と外部の証明を持つ。また前方赤外線・レーダー・ミサイル警報受信機、チャフ&閃光ディスペンサー、衛星データバースト通信、(14航空機の) 空中給油受け入れ能力もある。
コンバットシャドウは危険のない状態において日中の飛行も可能である。乗組員は暗視ゴーグルを使用して夜間に低空で空中補給やフォーメーション作戦の飛行を行う。
任務成功の可能性や人口集中地域の近くの生存性を増やすため、外部に光を出す事なく、レーダーや兵器の検知を避けるため通信を用いない戦術を取る。
背景
MC-130Pは以前はHC-130N/Pとして設計された。しかし「H」の設計は救助と回収任務コードであり、この航空機の特殊作戦の役割を表すものではなかった。1996年2月に空軍特殊作戦コマンドの給油機隊はMC-130P機として再設計され、その他のM-シリーズ特殊作戦任務機とともにコンバットシャドウとして最終調整された。
この航空機は80年代半ばより特殊作戦任務に用いられている。それらは1989のパナマでの「ジャスト・コーズ」作戦において陸軍や空軍ヘリに重要な空中補給を提供した。1990年には本機はサウジアラビアとトルコにおける「砂漠の嵐」作戦 (湾岸戦争) に配備され味方や敵地において特殊作戦ヘリに空中補給を提供した。
「砂漠の嵐」作戦以降、MC-130P機は多くの作戦に用いられて来た:ノーザン・ウォッチ (イラク、1997-2003)、ディナイ・フライト (1993-93、ユーゴスラビア)、民主主義の支持 (1994-95、ハイチ)、デリバリット・フォース (1995、ボスニア・ヘルツェゴビナ)、アシュアード・レスポンス (1996、リベリア)、ガーディアン・リトリーバル (1997、ザイール)、不朽の自由 (2001-、イラク)、イラクの自由 (2003-)、新たな夜明け (2010、アフガニスタン)、オデッセイの夜明け (2011、リビア)
コンバットシャドウは数多くの脱出、捜索や人道救援活動任務を支援しており、現在も続けている。
一般的特色
主要機能: 特殊作戦軍ヘリへの空中補給
メーカー: ロッキード
エンジン: アリソン・エンジン社製T56-A-15ターボプロップx4
出力: 4,910 shp x4
全幅: 132フィート7インチ (40.4 m)
長さ: 98フィート9インチ (30.09 m)
高さ: 38フィート6インチ (11.7 m)
速度: 289 mph [462.4km/h] (海面レベル)
実用上昇限度: 33,000フィート (10,000 m)
最大離陸重量: 155,000ポンド (69,750 kg)
航続距離: 4,000マイル [6400km] 以上
乗員: パイロット2名と航空士2名 (士官);航空技師、通信システムオペレーター、機上輸送係2名 (下士官兵)
導入年: 1986
価格: 7500万ドル (2001年現在)
Inventory: Active force, 23; Reserve, 0; ANG, 4
"MC-130P COMBAT SHADOW", U.S. Air Force, Posted 9/15/2011 .






戦闘管制員
Posted 2010年8月18日 空軍
任務
空軍特殊作戦コマンドの戦闘管制員 (CCT) は特殊戦術中隊に配属された戦場航空兵である。
CCTの任務は、航空管制、砲火支援、指揮統制、直接行動、反テロ、外国の国内防衛、人道支援や特殊偵察を行いながら、強行上陸ゾーン又は飛行場を確立するために、戦闘地や敵地に潜入展開する事である。
モットー
彼等のモットーの「一番乗り」は、その他の軍のために戦闘に立つという敵地内での最も危険な任務を引き受ける戦闘管制員のコミットメントを再確認するものである。
訓練
戦闘管制員は米軍において最も高度な訓練を受けた特殊作戦隊である。
彼等はその他の独特な技術に加え、そのキャリアにおいて航空管制官としてのコアな技術を持ち続けている。
彼等は自動索や自由落下パラシュート、スキューバ、ゴム製戦闘侵攻艇、全地形型車両、懸垂下降やファストロープ法などを含む潜入法の訓練を受けている。
その多くは統合末端攻撃統制官として通用するレベルを持っている。
訓練と独特な任務スキルの最初の35週によって、彼等に最初の認定と深紅色のベレー帽を着用する資格が与えられる。
その後の上級スキル訓練の11-12ヶ月はフロリダ州のハールバートフィールドの特殊戦術訓練隊において行われ、それから作戦特殊戦術隊に配属され戦闘即応態勢とみなされる。
戦闘管制選抜コース (テキサス州ラックランド空軍基地)
10日間の選抜コースはスポーツ哲学、栄養学、基礎練習、CCT史や基礎教養の授業とともに肉体的フィットネスにフォーカスする。
戦闘管制オペレーターコース (ミシシッピ州キースラー空軍基地)
15週間半のコースで、航空機識別と動作、航空ナビゲーション支援、気象学、航空管制、飛行補助サービス、通信手順や航空交通規則を習得。
これは空軍管制官が履修する同じコースであり、戦闘管制員の仕事における中核スキルである。
陸軍空挺学校 (ジョージア州フォートベニング)
訓練生は、目標エリアへの自動索投下による潜入に必要な基礎パラシュート技術を習得する。
空軍基礎サバイバル学校 (ワシントン州フェアチャイルド空軍基地)
2週間半のコースで遠隔地での基礎サバイバル技術を学ぶ。インストラクションには原則、手順、装備と技術などが含まれ、様々な気象条件や敵地における個人のサバイバルと帰還が可能となる。
戦闘管制学校 (ノースカロライナ州ポープ)
この13週間のコースで戦闘管制員の最終資格が与えられる。肉体トレーニング、小隊戦術、陸上ナビゲーション、通信、強行着陸ゾーン、爆薬、砲火支援やパラシュートを含む現場作戦の訓練が行われる。
このコースの最後にそれぞれの卒業生は3スキルレベル (ベテラン職人) と深紅色ベレー帽とCCTフラッシュが授与される。
特別戦術上級スキルトレーニング (フロリダ州ハルバートフィールド)
上級スキルトレーニング (AST) は新卒戦闘管制官のための12〜15ヶ月のプログラムである。ASTは空軍や米国特殊作戦コマンドのための任務即応官を育成する。
ASTのスケジュールは4つの過程から成る:水中、陸上、現場採用そして正規任務プロファイル。このコースは精神的肉体的訓練によって訓練生の個人的限界をテストする。
戦闘管制員はASTの最中に以下の学校にも通う。
陸軍自由落下パラシュート学校 (ノースカロライナ州フォートブラッグとアリゾナ州ユマ性能試験場)
このコースでは自由落下パラシュートの手順を指導する。5週間のコースでは風洞トレーニング、学生の安定にフォーカスする空中インストラクション、上空演習、上空感覚、パラシュート開始手順やパラシュート傘体コントロールが提供される。
空軍戦闘ダイバー学校 (フロリダ州パナマシティ)
訓練生は戦闘ダイバーになり、敵地潜入のためのスキューバや閉鎖回路式潜水用具の使い方を学ぶ。この6週間のコースでは様々な作戦条件における最大水中可動性の開発に重点を置いた水深130フィート [40m] での訓練が行われる。
歴史
軍における草分けは、第二次大戦の空輸キャンペーンにおける正確な空中投下の必要性から1943年まで遡る。
これらの開拓者達は、高性能ライト、閃光装置や発煙ポットを用いて入って来る航空機に気候情報や目視ガイダンスを提供するため、攻撃本隊に先行して目標エリアに入った。
空軍が独立した時、後に戦闘管制班と呼ばれた空軍の開拓者達は、成長する空軍のために航空エイドと航空管制を提供するため1953年に発足した。
ベトナム戦争において戦闘管制員は無数の空輸において任務の安全を保証し航空交通のはかどらせるための支援をした。
戦闘管制員はまた、ラオスとカンボジアの現地軍の支援で前線航空ガイドとして飛行した。
戦闘管制員は国際的緊急事や人道支援活動への参加要請においても「一番乗り」を引き続き行う。
"COMBAT CONTROLLERS", U.S. Air Force, Posted 8/18/2010 .




関連レポート


【横田基地】第353特殊作戦群の航空兵と装備を乗せて3月13日早朝に横田基地に到着したMC-130Pコンバットシャドウ。この飛行は震災救援活動の支援のための米国救援軍の第一波の一部である。救援活動支援のために第353特殊作戦群より約100名の航空兵と3機のMC-130Pが配備されている。(U.S. Air Force photo by Airman 1st Class Andrea Salazar)
Posted 2011年3月13日
【3月13日:嘉手納飛行場】3月11日に日本の東北太平洋岸を襲ったマグニチュード8.9の地震に対する人道救援活動への支援として第353特殊作戦群から約100名の人員と3機のMC-130Pが3月12日に横田基地に配備された。
群内の隊のメンバーは、被災地全体への救援活動を行う日本政府および多数の救援活動組織に対してユニークな専門知識を供給する準備が出来ている。
「地震による荒廃は本当に胸が張り裂けるようだ」と第353特殊作戦群の副指揮官のスティーブン・ビソネッテ少佐は話した。
「統合救援活動の一環として、被災地の人々がこの災害から立ち直る事を助けるため、当作戦群は日本側のカウンタパートやその他の救援組織と共に忍耐強く活動を行うだろう」
"Pacific Air Commandos deploy to support relief operations", 353rd Special Operations Group, Posted 3/13/2011 Updated 3/14/2011 .

嘉手納飛行場の航空兵が日本の空港で救援活動の「補給」
Posted 2011年3月17日
【3月17日:山形空港】3月17日、第17特殊作戦飛行隊と第18兵站即応中隊の前方展開武装・燃料補給設備 (FARP) のチームがMC-130Pコンバットシャドウで36,000ポンド [16t] の燃料を輸送した。
FARPチームのメンバーは燃料を貯蔵施設やその他の航空機に映した。典型的に燃料の存在しない地域に補給ポイントを作る事によってこれら航空機の飛行範囲を伸ばす事になる。
これら燃料は日本の震災への復興支援をサポートする捜索・復旧チームによって使用される。






嘉手納飛行場のMC-130Pがトモダチ作戦の給油
(U.S. Air Force photo/ Staff Sgt. Jonathan Steffen)
"Kadena Airmen 'fuel' relief efforts at Japanese airport", 353rd Special Operations Group, Posted 3/17/2011 Updated 3/22/2011 .
日本語メディア報道
記事名 | メディア | 日時 | |||
3月15日 | |||||
• | 米軍、救援で山形空港使用=吉村知事が了承 [記事] | 字時通信 | 21:40 | ||
3月16日 | |||||
• | 米空軍、仙台空港復旧に協力 輸送機で人員・機材搬送
|
朝日新聞 | 11:32 | ||
• | 仙台空港の復旧、米空軍が作業着手へ
|
日経新聞 | 12:36 | ||
• | 空自松島基地の滑走路復旧、米軍の輸送機が物資届ける
|
日経新聞 | 22:21 | ||
3月17日 | |||||
• | 仙台空港復旧へ、米軍ががれきなど撤去
|
スポニチ | 6:00 | ||
• | 仙台空港の機能、一部復旧-滑走路半分のみで日米輸送機発着開始へ
|
みんなの空港新聞 |
脚註:
- ^ 『嘉手納基地の米軍パラシュート訓練 アフガン、イラク作戦に直結』. しんぶん赤旗, 2011年3月2日(水).
- ^ 『空自松島基地の滑走路復旧 救援物資の輸送拠点に』. asahi.com, 2011年3月16日21時49分.
- ^沖縄の嘉手納飛行場の第320特殊作戦中隊のジョゼフ・ブッカー隊長は、3月16日の近くの松島への降下からハンヴィーで同空港に駆けつけた空軍特殊部隊の最初のチームの一人だ。Tritten, Travis J. "Marines help clear out Sendai Airport after tsunami", Stars and Stripes, March 24, 2011.
「日本側は実際この空港に関して匙を投げていた」とブッカー隊長は話した。
「衛星画像が示していた通り、至る所に自動車が散乱していた」
およそ3時間以内に、中隊はC-130機の着陸に充分な5000フィート [1.5km] の滑走路の障害物を取り除いたと彼は話した。 - ^
部隊 任務 第1特殊作戦飛行隊 MC-130HコンバットタロンIIの運用 第17特殊作戦飛行隊 MC-130Pコンバットシャドウの運用 第320特殊戦術飛行中隊 戦闘管制班、落下傘救助班、特殊作戦気象チーム 第353特殊作戦支援隊 兵站、通信、諜報 第353メンテナンス隊 航空機や装備のメンテナンス - ^ 『壊滅的被害を受けた仙台空港に強行着陸、資材の輸送に米空軍特殊作戦軍団が活躍』. DNA, 2011.03.17 17:04.
- ^ "MC-130P COMBAT SHADOW". U.S. Air Force, Posted 9/15/2011 .
- ^ 16日の米空軍による空港機能回復作戦は国交省との共同計画であり、米軍が来る以前に滑走路の整備を行ったのは前田道路である。ターミナルビルの復旧を行ったのが熊谷組、そして全体の調整役を行ったのが陸上自衛隊である。
西川修一. 『“ゼロメートル地帯”仙台空港に押し寄せた津波』. President Online, 2011年8月11日(木).; 『空港再開を復興のシンボルに!』, 2011年8月12日(金).; 『「空港を囲え!」猛スピードで立った木柵』, 2011年8月13日(土).; 『「郷に入りては」米国流を封印した心意気』, 2011年8月14日(日).
中村智隆. 『空港復旧 熊谷組の献身』. フジサンケイ・ビジネスアイ, 2011.4.29 05:00. Cited in トモダチ作戦特設ページ (日本PFI・PPP協会). (PDF).テキスト転載
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