
昨日18:41にシーシェパードが発表したポール・ワトソンが米国に入国したというニュースは、昨晩に未確認情報として産経新聞の佐々木記者がブログで速報を出していたが、その後深夜前後からアメリカの環境メディアやコスタリカのティコ・タイムズ、そしてAFPなどが報じ、今朝以降になって国内メディアも報じ始めている。
しかし不可解な事に現在に至って当の米国メディアが一切報じてなく、出回っているのはAFPの記事ばかりである。
昨年5月に保釈中のドイツから姿を消して以降長らく居場所の分らなかったポール・ワトソンだが、米国での日本側とシーシェパードの間の裁判に出廷するために入国したとシーシェパード側は説明している。
またワトソンは彼に二つ出されているインターポールの赤手配書のうちコスタリカの手配書が取り下げられたと発言し、実際にインターポールのサイト上からワトソンの赤手配書が消えているのが確認出来るが、一方コスタリカの司法部は赤手配書を取り下げた事実はないと否定しているというこちらも不可解な事になっている。

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Sea Shepherd Australia 2013年10月31日 18:41 |
**BREAKING NEWS** **BREAKING NEWS** **BREAKING NEWS** ポール・ワトソン船長が米国に戻って来た!
豪オーストラリア代表のジェフ・ハンセンの声明
シーシェパードのファミリーへ
海上での長い亡命生活の後、ポール・ワトソン船長が現在米国の陸地に無事に戻って来た事を確認出来た。
以下の写真を見て欲しい。米国にポール船長を歓迎するために現場に行く事を希望していたボビー・ケネディだ。
ポール船長は米国入国時に逮捕される事なく、日本のクジラ密猟者からの彼に対する法定侮辱罪訴訟における自己弁護証言のためにここに来たのだ。
ボブ・ブラウンと私自身もシアトルにおいて来週始めに証言を行う。
私達の全てが「仲間よお帰り」と祝杯を上げる事が出来る事は確かだ。
オーストラリア、ニュージーランドや世界があなたの不在を寂しがっていたので、近いうちにオーストラリアで会える事を願っている。
ポール、あなたが家族と一緒にいられる事を嬉しく思う。
海のために
ジェフ・ハンセン
豪シーシェパード
Sea Shepherd Australia. "**BREAKING NEWS**". Facebook, October 31, 2013, 20:41 AEST.
シーシェパード側はシアトルでの裁判に出廷するために米国入国をしたと説明
シーシェパード側によれば、日本の日鯨研や共同船舶などが原告になった裁判で、昨年12月にシーシェパードの日本の捕鯨船への500ヤード以内への立ち入りを禁じる仮処分決定をし、今年2月にシーシェパードを海賊認定したシアトルの第9巡回裁判所での裁判が継続中であり、現在はシーシェパードが仮処分決定に違反した事に対する日本側が起こした法廷侮辱罪の申し立てに関する聴聞会が行われているという。
それで、ワトソンが代表の座を退き、反捕鯨活動を行ったのは豪シーシェパードであるとの証言をするために、豪シーシェパード代表であるジェフ・ハンセンとボブ・ブラウン(豪緑の党元代表)の二名が来週始めに行われる聴聞会に出廷するため、ワトソンがそれに加わったという形での米国入国だというなどの説明が、シーシェパードの声明や豪SMHの有名な反捕鯨ジャーナリスト、アンドリュー・ダービー記者の記事に書かれている。
シーシェパードは昨年12月の捕鯨船への接近禁止の仮処分の対策として、米国籍を持つワトソンと米国で非営利団体登録をしているシーシェパードが仮処分の対象である事から、ワトソンが代表を辞任し、米国の司法の及ばないオーストラリア支部に反捕鯨キャンペーン活動を行わせるという作戦に出ていた。
ワトソンはブリジット・バルドー号でロサンゼルスで上陸した
シーシェパードによればワトソンは10月28日(月)にカリフォルニア州サンペドロのロサンゼルス港で上陸したが、入国の際に逮捕される事はなく、ワトソンは当局に対して日本との裁判に出廷するために入国すると説明したという。
ダービー記者によれば、ワトソンはシーシェパードの反捕鯨船の一隻のブリジット・バルドー号に乗ってロサンゼルス港に入港したという。
コスタリカの赤手配書が行方不明に
シーシェパードがワトソンの上陸を発表した約6時間後の日本時間1日0時台にワトソンはFacebookやツイッターで「コスタリカからのインターポール赤手配書は取り下げられた」と書いていたが、その2時間後になってコスタリカのティコ・タイムズが同国の司法部のスポークスマンがそれを否定するという混乱が起きている。
司法部のスポークスマンはティコタイムズのデヴィッド・ボディンガー記者に対し「全ては以前と同じままで続いている。彼 [ワトソン] の裁判は有効のままであり、彼が他国で逮捕されれば我々は彼の [コスタリカへの] 引き渡しを要請する」と述べている。
一方でインターポールのサイトにあったはずのコスタリカの赤手配書のページは確かに無くなっており、シーシェパード側はインターポールサイトに赤手配書がない事とワトソンが米国入国で逮捕されなかった事が、コスタリカ側が積極的に発言しなかった理由だと説明している。
しかし同サイト上では少なくとも日本からの赤手配書は有効であり、シーシェパード側の説明も筋が通っていない。
またテキサス親父のトニー・マラーノ氏も今朝方、ワトソンのニュースが米国メディアで取り上げられていない事が不可解だとも話していた。
現時点では米国側の意向が全く見えない状態だが、裁判の事も含め今後続報が出ると思われるのでまた追って扱う事にする。
脚注・資料:
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