
FOXニュースの『ネクスト・レボリューション』での新型コロナウイルス「研究所流出説」報道の全訳の第3弾。
コウモリ由来とされる2001年のSARS流行を受けて、コウモリコロナウイルスが人獣共通ウイルスへの変異や進化する事を予測するために、既存の天然コウモリウイルスをヒトへの感染性や病原性を増強するように武漢ウイルス研究所で遺伝子操作されたウイルスが、何らかのミスや事故で流出した可能性を疑うのに十分な理由があるというのが、FOXニュースがこれまで展開して来た特集の内容である。
2月8日放送分の第3回は、過去2回の復習が中心だが、後半ではこのFOXニュースの報道に呼応したようなワシントンポスト紙の社説と、武漢ウイルス研究所に研究資金を提供をしていた国立衛生研究所 (NIH) のFOXニュースに対する2回目の声明が紹介されている。
・注釈番号をマウスオーバー (PC)、タップ (モバイル) で脚注の追加説明が表示されます。
誰かを非難するのではなく、次のパンデミックを防ぐ教訓を学ぶため
ザ・ネクスト・レボリューション
FOXニュース
2021年2月8日放送
解説:スティーヴ・ヒルトン
動画 (6'42")
.@SteveHiltonx: We will not stop until we get answers to our questions about the origins of the coronavirus pandemic. Not to point fingers or blame anyone, but so we learn lessons that can help prevent the next pandemic.#NextRevFNC #SpecialInvestigation pic.twitter.com/NE2kDb2DpS
— The Next Revolution (@NextRevFNC) February 8, 2021
我が国の国立衛生研究所 (NIH) から委託された「危険な研究」が、武漢ウイルス研究所に下請けに出されていたという、このパンデミックの最もありそうな起源を示す証拠を、過去2回にわたってお届けした。
このタイプの研究は、既存のウイルスをより危険で感染力のある状態に作り変える事を目的とする事から「機能獲得ウイルス研究」と呼ばれる —— ウイルスに特定の機能を獲得させる事で、私達はそれを研究し、より適切な防御体制を整える事が出来るというものだ。
2014年に、研究室漏洩という危険なバイオセーフティ事故を多数受け、オバマ政権は「機能獲得研究」に対してモラトリアムを出した。
危険な生物学的研究への助成金を停止 ホワイトハウス
“ホワイトハウスによると「連邦研究施設における最近のバイオセーフティ事故を受けて」モラトリアムの決定がなされたという。”
ニューヨーク・タイムズ
2014年10月17日
しかし、これまでお伝えしたように、それにもかかわらずNIAID (国立アレルギー感染所研究所) はこの研究に資金提供を続けていた。
禁止期間中にも3回の支出が行われ、合計180万ドル以上が支払われている*1。

Award Information: "Understanding the risk of bat coronavirus emergence". HHS TAGGS.
エコヘルス・アライアンスへの助成金。この団体を運営するピーター・ダザック氏は、このNIAID助成プロジェクトを武漢ウイルス研究所に下請けに出している。同研究所の感染症部門の責任者である石正麗氏は、2002年のSARSエピデミックの起源解明でダザック氏と共同研究をした人物である。 ![]() ピーター・ダザック氏(左)、石正麗氏(右)
NIAIDのために武漢研究所が行った作業は、この助成プロジェクトに関連して2017年に発表された論文に詳しく説明されており、その具体的な内容を私達は知る事が出来る。ピーター・ダザック氏と石正麗氏はこの「中間報告」の共同執筆者としてリストされている。 ![]() 武漢ウイルス研究所
彼等はコウモリコロナウイルスを分析し、それらの遺伝子情報をシーケンスした。そして彼等は様々なキメラを構築し、実験室で遺伝子操作によって新しいウイルスを人工的に作成した。 PLOS
コウモリSARS関連コロナウイルスの豊富な遺伝子プールの発見が、SARSコロナウイルスの起源に新たな理解を提供する コウモリSARS関連コロナウイルスのレスキューとウイルス感染実験 “単一個体のフンのサンプルから、更に新型のSARS関連コロナウイルスRs4874の培養に私達は成功した。(中略)WIV1*2をバックボーンとする感染性細菌人工染色体 (BAC) のクローン群と、8種類の異なるコウモリSARS関連コロナウイルス由来のS遺伝子変異体を私達は構築した。(中略)Rs4231とRs7327の感染性クローンのみが、トランスフェクション後にベロ6細胞における細胞変性効果に至った。” 胡犇、ピーター・ダザック、石正麗 他 胡犇, Peter Daszak, 石正麗 et al. "Discovery of a rich gene pool of bat SARS-related coronaviruses provides new insights into the origin of SARS coronavirus". Public Library of Science, November 30, 2017.
彼等は実験室でヒトの細胞をそれらに感染させ、自作の人工ウイルスが機能的ウイルスとして自己複製できる事を示した。 “ベロ6細胞が、2つのレスキューされたキメラ型SARS関連コロナウイルス、WIV1-Rs4231S、WIV1-Rs7327Sと、新たに単離されたRs4874にそれぞれ感染した時、全ての感染において効率的なウイルス複製が検出された。(中略)全てのウイルスは、ヒトACE2発現細胞において効率的に複製した。” パンデミックの発生直後に、石正麗氏と武漢研究所は、そのパンデミックウイルス*3が、彼等の収集サンプルにある「RaTG13」*4とよく似ているという論文を発表した。彼等は丁度その事を発見したのだという*5。 nature
コウモリ由来とみられる新型コロナウイルスに関連した肺炎の激増 “それから、以前に雲南省のナカキクガシラコウモリから検出されたコウモリコロナウイルス (BatCoV RaTG13)*4 のRNA依存性RNAポリメラーゼ (RdRp) の短領域が、2019-nCoV*6との高い配列相同性を示した事を私達は発見した。” 周鵬、石正麗 他 周鵬、揚興婁、[...] 石正麗. "A pneumonia outbreak associated with a new coronavirus of probable bat origin". nature, February 3, 2020.
しかし、それが事実でない事も私達は私達には分かっている。 彼等が丁度発見したと主張しているこのウイルスは、数年前にコウモリのフンと濃厚接触をした3名の鉱夫が死亡した、SARSのような致死性呼吸器疾患の調査中に、彼等が発見したコウモリコロナウイルスと100%一致するものだった。 重要な問題は、彼等がこのウイルスに対しヒト間の伝染性を増強する「機能獲得研究」を行なっていたのかどうかだ。 トランプ大統領の元国家安全保障補佐官のマット・ポッティンガー氏が、英国政府関係者の一団に対し、「相次ぐ証拠」が武漢研究所からのウイルス漏洩説を裏付けたと、非公式に語ったと報じられている。 NEW YORK POST
「相次ぐ証拠」が、中国の研究所からのCOVID-19の漏洩を物語る 米政府関係者 ニューヨーク・ポスト Dorn, Sara. "‘Growing body of evidence’ shows COVID-19 leaked from Chinese lab: US official". New York Post, January 2, 2021; 8:44pm.
英国版CIAのMI6 (英国秘密情報部) 元長官のリチャード・ディアラブ氏は「それは武漢研究所から漏洩した人工物だ。つまり、それは事故の結果だという、私はその事実を話しているまでだ」と述べている: ![]()
Sky News. "Former MI6 chief claims coronavirus came from Wuhan lab". YouTube, July 6, 2020, at 0:25-0:35.
2018年に国務省の非機密公電では、武漢研究所は安全管理面の深刻な弱点が警告されている。 The Washington Post
コウモリコロナウイルス研究を行う武漢の研究所における安全問題の通告を公電 国務省 “その米国政府の関係者は、今回の訪問で知った事に深い懸念を抱いたため、彼等は『機密扱いでないが慎重に扱うべき』のカテゴリーで2本の外交公電を政府に送り返した。この公電は、武漢ウイルス研究所の安全管理上の虚弱性に関して警告し、より多くの注意と対処を提案した。” ワシントン・ポスト Rogin, Josh. "State Department cables warned of safety issues at Wuhan lab studying bat coronaviruses". Washington Post, The, April 14, 2020.
国務省によると、2019年秋に武漢研究所の複数の職員がCOVIDの症状になっていたという。彼等が最初に発生が特定された症例だったのだ。 U.S. DEPARTMENT of STATE
ファクトシート “米国政府は、武漢ウイルス研究所内部の複数の研究者が、大流行の症例が初めて確認される以前の2019年秋に、COVID-19や一般的な季節性疾患の両方と一致する症状の病気になっていたと確信する理由がある。” 米国国務省 "Fact Sheet: Activity at the Wuhan Institute of Virology". U.S. Department of State, January 15, 2021, sited in U.S. Embassy in Lebanon.
情報を隠す中国と、中国を追求できない欧米の学界 全ての証拠が武漢研究所を指し示す事を、中国政権は非常に懸念をして、昨年2月に、彼等は武漢ウイルス研究所の責任者を生物兵器プログラムの責任者に交代させた*7。 The Washington Times
Reliable Reporting. The Right Opinion. 生物兵器の経歴を持つ中国の少将がコロナウイルスとの戦いで役割を担う ワシントン・タイムズ紙 Gertz, Bill. "Chinese general with bioweapons background takes leading role in coronavirus fight". Washington Times, The, February 16, 2020.
そして、NBCニュースが報じたように、有用な証拠は破棄された。
"Questions Rise After Chinese Database With Covid Research Removed For ‘Security Reasons’". NBC News, January 27, 2021, at 0:33-0:55; Cited on YouTube.
このような圧倒的な状況証拠があるにもかかわらず、研究室漏洩説に対する本格的な調査がないまま1年以上が経過した。 昨年、オーストラリアの要求に対し、中国政権は大麦への関税で報復した。 REUTERS
中国が大麦への関税でオーストラリアに報復 近年の関係悪化で ロイター通信 Patton, Dominique and Colin Packham. ""China hits Australia with barley tariff in latest blow to relations". Reuters, May 18, 2020 / 8:44PM.; 日本語編集版:『中国、豪州産大麦に80.5%の関税 不当廉売などで19日から』. Reuters, 2020年5月18日23:50.
パンデミックに関して嘘をついていると、中国政府を批判した中国人科学者が中国脱出を余儀なくされた。 NEW YORK POST
中国政府によるコロナウイルスの隠蔽を批判した中国のウイルス学者が潜伏 ニューヨーク・ポスト Bowden, Ebony. "Chinese virologist in hiding after accusing Beijing of coronavirus cover-up". New York Post, July 10, 2020 | 12:07pm.
ここ米国でさえも、科学者達は声をあげる事を恐れて来た。彼等への助成金がカットされたり、あるいは陰謀論を支持していると非難される事を恐れているからだ。 しかし、ついに変化は始まった。 中国への不信感は大手メディアや学界にも広がる 一昨日、ワシントンポスト紙は、機能獲得研究、我が国のNIAIDの助成金、雲南省の鉱山への繋がり、武漢研究所で実際に起きた事への隠蔽といった、私達が過去2週間で放送した全ての重要ポイントを網羅する広範な社説を掲載した。 The Washington Post
私達は未だにこのパンデミックの起源に関する説明を受けていない。その答えを中国は握りつぶしている。
ワシントン・ポスト紙 Editorial Board. "We’re still missing the origin story of this pandemic. China is sitting on the answers.". Washington Post, The, February 5, 2021.
私達と同様に、ワシントンポスト紙は答えを要求した。
“2012年、雲南省の廃鉱でコウモリのフンを除去していた6名がCOVID-19と非常によく似た症状の疾患を示した。(中略) 2013年にその鉱山で採取され「RaTG13」と名付けられたウイルスは、「SARS-CoV-2」に最も近い既知の近縁種と説明されている。”
スタンフォード大学のデビッド・レルマン教授は、ビル・ナイ氏のポッドキャストに参加し、私達に必要な事を詳しく説明した: ![]()
彼の言う通りだ。しかしその代わりに私達が得たものはこれだ。 今週ついに、WHOのチームが武漢研究所を視察したが、その後にピーター・ダザック氏はこのツイートをした:
ピーター・ダザック @PeterDaszak 本日、石正麗博士を含む武漢ウイルス研究所のスタッフとの非常に重要なミーティング。率直でオープンな議論。重要な質問は回答を得た。 午後3:30 · 2021年2月3日 ああ、それで結構だ。そういう訳で、この「重要な質問は回答を得た」と発言している人物は、NIAIDの「機能獲得研究」の助成プロジェクトを武漢ウイルス研究所に下請けに出した張本人だ。 さて、これで私達は家に帰っていいのか? これで一件落着なのか? なぜ誰も、NIAIDの責任者であるファウチ氏にこの質問をしないのだろうか? 昨今は彼を見ない日はない。このような重要な質問を受ける代わりに、こういったように:
そんな事は知らなくていい。 しかし、過去100年で最悪の世界的大惨事に繋がったと考えられる研究に、当時は禁止されていたにもかかわらず、米国政府がなぜ資金提供をしたのか、そして未だに資金提供を続けているのかどうか、それが私達に語られる事はあるのだろうか? NIHの2度目の声明 私達は再びNIHに連絡を取ったが、またしても公開資料と直接矛盾する否定を受け取った。 ![]()
この件に関して私達が間違っていて、彼等がそれを示す証拠を持っているのなら、これらの誤魔化しの声明に隠れるのではなく、NIHの誰かがこの番組に出演して私達の質問に答えられないのか? これらの答えを得るまで私達が止まる事はない。誰かを非難するのではなく、次のパンデミックを防ぐための教訓を学ぶのだ。 [聞き取り・訳=岩谷] 小見出し(色付き)は訳者が追加。画像は番組で表示されたもの。黄ハイライトはオリジナル、赤ハイライトは訳者による。 NIHからの2度目の声明 興味深い事の一つは、この2月7日付のNIHの声明の抜粋は、この前週の番組で紹介されていた1月29日付の前回の声明を多少いじって語順を変えた程度のほぼ同じ文章であり、FOXニュースの再度の問い合わせに対し、前回と同一内容の返信を送りつけている点である。 1月29日付のNIHの声明...the research...did not involve the enhancement of the pathogenicity or transmissibility of the viruses studied. Therefore, after review NIAID determined the awards were not subject to either the Gain-of-Function Research Funding Pause or its successor... ...その研究は、研究対象ウイルスの病原性や伝染性の増強を伴うものではありません。従って、この助成金は「機能獲得研究への助成停止」や、その後継・・・のいずれにも該当しないと、審査後にNIAIDが判断しています。 2月7日付のNIHの声明 (赤文字は追加・変更された部分) After careful review of the grant, NIAID determined the research was not gain-of-function research because it did not involve the enhancement of the pathogenicity or transmissibility of the viruses studied. Therefore, the research was not subject to either the Gain-of-Function Research Funding Pause or its successor… 研究対象ウイルスの病原性や伝染性の増強を伴うものではないため、その研究が「機能獲得研究」ではないと、助成金の慎重な審査の後にNIAIDが判断しています。従って、この研究は「機能獲得研究への助成停止」や、その後継・・・のいずれにも該当していません。 質問には答えずに話をすり替えていた事が指摘されたのが前回の声明であり、再度の問い合わせに再び同じ文章を送って来るというのは、日本風に言えば「暖簾に腕押し」的なのらりくらりの対応だが、こういう返答はアメリカ人がよくやる常套手段の「問答無用のサイン」でもある。 論文は最新版を参照するという慣習から、1回目の声明の時点ではNIH側の調査不足という可能性も考えられたが、明らかに嘘である事が立証された事を2回にわたって主張するという事は、これは意図的であり悪質な対応と言わざるを得ないだろう。 ワシントンポストの社説 もう一つ興味深いのが、米国の医学界の主流派が研究所流出説を否定している中、大手紙であるワシントンポスト紙が、FOXニュースと同じ視点の社説を出している事だ。 以下は関連部分の抜粋。
The Washington Post
私達は未だにこのパンデミックの起源に関する説明を受けていない。
その答えを中国は握りつぶしている。 中国の研究所は調査団に開放されなければならない。 社説 (前略) しかしもう一つの経路がある。これもまた信憑性があり、調査の必要がある。それは、実験室の事故か漏洩の可能性だ。不適切に廃棄されたウイルスが関係したか、あるいは、実験室の1人の技師を感染させ、そこから他の人々に感染した可能性がある。 中国はパンデミックの初期段階を積極的に隠蔽し、自国民と世界からウイルスの伝染性を隠蔽し、2019年12月下旬に懸念を表明した武漢市の医師達を処罰した。 それから、中国の当局や科学者達は、メリーランド州フォートデリックの米軍生物防衛研究所から来た汚染された冷凍食品のパッケージ、またはミンク農場から中国に持ち込まれた可能性があるといった、ウイルスの起源が中国の国外であるかのような、怪しい理論を数多く展開して来た。 武漢ウイルス研究所 (WIV) などにおいて実験室の事故があったかどうか見極めるためには、コウモリのサンプル、ウイルス株や同研究所が収集している全ての配列はもちろん、研究室ノートのアーカイブ、実験とデータの記録、電子メールなど施設内の通信を含む、それらの施設で行われた研究への綿密な調査を調査団は行いたいはずだ
—— パンデミックウイルスの既知の遺伝子設計図とそれらを比較するために。 石正麗氏がコウモリコロナウイルスの「機能獲得研究」を行なっていた事は公開資料により知られている。この研究では、新たな宿主種への感染能力、あるいは宿主間を容易に感染する能力など、ウイルスに新しい特性を与えるための遺伝子改変が含まれる。 石正麗氏が行なった研究は、米国、中国やヨーロッパから長年にわたり資金援助を受けている。助成プロジェクトの説明によると、この研究はコウモリコロナウイルスの異種間波及の潜在性の判断を目的としていた。その研究は、未発表の自然コロナウイルスの異なるスパイクタンパク質を使用する、一連の新種キメラウイルスの構築を含んでいた。 石正麗氏の作業の中核となっているのは同研究所のデータベースだ。研究者と科学者のネットワークの「DRASTIC」*8の調査によると、これは中国における最も重要なコウモリコロナウイルスのデータベースだという。 特に興味深いのは、雲南省の未確認の場所で2015年に採取された8点のウイルスの完全な配列で、これはつい最近公表されたものだ。 データベースのうち1つのセクションはパスワードで保護され、アクセス不可となっていた。これは、武漢ウイルス研究所の科学者達が、ウイルスと配列に関する科学論文を、他に先駆けて書けるようにするための資料保護のためというのなら理解できる。 中国を厳しく批判していたマイク・ポンペオ前国務長官は、政権末期に「米国政府は、武漢ウイルス研究所内部の複数の研究者が、大流行の症例が初めて確認される以前の2019年秋に、COVID-19や一般的な季節性疾患の両方と一致する症状の病気になっていたと確信する理由がある」と断言するファクトシートと声明を出した。(中略) 武漢ウイルス研究所の傘下にある「国家ウイルス資源センター」が制作した、中国の第二のウイルスデータベースのポータルサイトもアクセス不能になっており、その結果、武漢ウイルス研究所が管理する主要なウイルスデータベースの全てが現在はアクセス不能となっている。 2月3日、ウイルスの起源調査でWHOの調査団が武漢ウイルス研究所を訪問した。そこで何が語られたかは不明である。しかし、その目標は研究所の閉ざされた扉を開く事でなければならない。 Editorial Board. "We’re still missing the origin story of this pandemic. China is sitting on the answers.". Washington Post, The, February 5, 2021.
中国のウイルス研究の中心地であり、コウモリコロナウイルスの研究を専門に行い「機能獲得変異研究」のエキスパートである研究チームのある武漢市で、その研究対象だった特定のコウモリコロナウイルスと非常に類似する新型のヒトコロナウイルスが市中発生したという不自然さへの疑問は、FOXニュースほど直接的ではないが、ワシントンポスト紙の社説でも示唆されている。 ここで興味深いのは、武漢ウイルス研究所のデータベースが非公開になった2019年9月という時期だ。新型コロナウイスル発生直前であるこの時期の一連の動きを時系列で並べるとこうなる:
公称では、2019年12月8日に武漢市で初症例が確認されたという新型コロナウイルスだが*11、その数ヶ月前の同年夏から秋にかけて、武漢ウイルス研究所やその周辺で何かしらの問題があり、それを隠そうとしたように見えるのは、中国というお国柄を考えればやはり何か裏にあると考えるのが自然な感想だろう。(続く) 脚註:
スポンサーサイト
当ブログからの引用・転載に関して 当ブログはリンクフリーとしますが、引用や転載に関しては以下の条件においてフリーとします。条件を満たしている限りはその都度許可は必要ありません。 1. 引用元の明示(作者不明の怪文書として拡散しない)2. 内容の改変をしない(改変する場合は改変者の責任における編集である事を明記) 3. 営利目的に用いない。 なお当ブログにおける記事、写真、動画資料などの引用はフェアユースの条件または権利者の了解において行っているもので、アフィリエイトサイトの場合は条件が異なります。それらの二次転載によって権利者とトラブルになった場合は当ブログとしては責任は負いかねます。
Under section 107 of the U.S. Copyright Act 1976, the fair use of copyrighted materials is not copyright infringement. Article 32 of the Copyright law of Japan allows published works to be quoted for news reporting, criticism and research purposes. This blog is non-profit and using materials for criticism and research purposes that fulfills the condition of fair use.
コメントedward.naka@gmail.com
世界の主要国は、建前上は生物兵器を禁止していながら、生物兵器の研究は行っているわけですが、あくまで対抗手段としての研究に限定されるべきなんでしょうけど、実際は感染力の上がるメカニズム調査して、対抗策を練るのが効率的なのでしょうね。
コメントの投稿トラックバック
(トラックバックは記事投稿者が公開するまで表示されません。) 当ブログは非営利サイトとして著作物資料のフェアユース掲載をしている関係上、営利サイトの広告TBは承認出来ませんのでご了承下さい。
プロフィール
Author:岩谷文太
最近の記事
FC2カウンター
カレンダー
月別アーカイブ
カテゴリー
全記事表示リンク
ブログ内検索
RSSフィード
ブロとも申請フォーム
メールフォーム Contact
連絡事項はツイッター又はこちらまで。
|