アメリカのテレビコメディ番組「MadTV」のコーナー「Average Asian」(平均的なアジア人)を紹介します。
ここに登場するアジア人は設定では日系人と言うことですが(俳優のボビー・リーは韓国系2世)、昨今のアメリカはアジアブームで、アメリカ育ちの彼が何故かアジア代表にされてしまうと言うナンセンスコメディです。
このコメディショーのようななことは実際にはあり得ませんが、それでもアジア人へのステレオタイプを思いっきり極端にしたからコメディになる訳で、実際似たようなことはあります。
ここでも日本と中国とタイがごちゃ混ぜにされていて、多くのアメリカ人はアジア各国の違い、特に民族や文化的な違いにそこまでピンと来てはいません(例えば日本から見た南米諸国みたいなもの)。
でも昨今のアメリカでは人種差別どころか、海の向こうの不思議な世界に憧れるみたいな感じでアジアを見ている白人は結構多いです。ジャッキーチェンの人気は根強いし、こういう流れは20年ほど前から始まってはいたのですが、ここ数年が顕著に見えます。
MadTV - Average Asian (3'19")
2006年2月12日
訳・字幕:Red Fox
| AznAnarchy99. "MadTV - Average Asian". YouTube, February 12, 2006. |
(テキストで見る)
アメリカ人にしても日本と中国と韓国やベトナムが別な国だということ位は当然知っていますが、でもやはりイメージの問題としてアジア人は一括りです。そもそもアメリカ人から見た世界のカテゴリーは、白人、黒人、ヒスパニック、アジア人、インド人、アラブ人位なもので、それ以上細かい分類の概念は「国籍」位なもの。その一番の理由はそもそもアメリカには「民族」と言う概念が乏しいことです。
アメリカは移民国家で白人同士も混血しているので、例えば純粋イギリス系アメリカ人などもはや存在しないし、だから結局人種でしか分類しない。そういう点ヨーロッパ人とは違います。
こういうコメディの場合、アメリカ人のステレオタイプを面白おかしく笑うものなので、これを見て笑うという事はそれを分かっているという事ですが、ある意味彼等がステレオタイプを認識するきっかけにもなる事もあるでしょう。人種の壁や偏見や差別とは「知らない」ことが一番の理由で起こりますが、そういう点ボビー・リーはアジア移民をアメリカ社会に認知させるのには貢献していると言えるでしょう。
ただ例えばジャッキー・チェンが人気が出たのは、当時「アジア人」が一つのキャラクターとして認識されていたという背景がありますが、例えば「小人症」など身体的障害をもったコメディアンなど、身体的な特徴をキャラクターにする伝統は欧米にはありますが、実際ボビー・リーは小柄でずんぐりむっくり体型、平たい顔で目が細いいわゆるアジア顔。そういう「アジア人キャラ」として成功したのかなと、私としてはちょっと複雑なものはありますが。
MadTVにはボビー・リーの家族が総出演したことがありますが、家族もなかなかいい味を出しています。
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